地域の催しをSNSで知らせるとき、開催情報を四角い枠へ並べただけでは、どこを見ればよいか迷う画像になることがあります。今日は、見た人に求める反応から、SNS画像の役割を決められれば十分です。
最初に、誰がどこで見るかを置く
SNS画像は、投稿などに使う写真や図、文字を組み合わせた画像です。今回は、投稿欄で初めて会を知る人が、スマートフォンで見る告知を考えます。題材は講座用に設定した架空の「秋の読書会」です。
対象は、本が好きで地域の集まりに関心がある人。伝えたいのは、好きな本を持ち寄って話す会があることです。画像を見た後は、日時と場所を確認し、参加できそうか考えてもらいます。この条件を置くと、写真と文字の役割を選ぶ基準ができます。
画像の種類によって、働きは変わる
新商品を紹介するなら、商品そのものの写真を大きく見せ、特徴を添える案があります。使い方を伝えるなら、作業ごとの写真を順番に置きます。告知なら、何の集まりかと、いつ・どこで開くかを結び付けます。
この違いを考えずに同じテンプレートへ流し込むと、手順を伝えたいのに雰囲気写真ばかり大きい、といったずれが生まれます。SNS画像は、決まった飾り方を当てはめるものではなく、伝える内容に応じて中身を組み立てるものです。
二つの構成を、目的から比べる
同じ読書会で、写真から内容を知らせる案と、開催日時を先に見せる案の比較。目的が異なる例。写真部分は模式図。
A案は写真を大きく置き、会名と開催条件を下へまとめます。写真部分は、本を囲む場面を想定した模式図です。本に関する集まりだと伝え、その内容を会名で確かめてもらう意図があります。今回の「初めて知る人への告知」では、この案が候補になります。
B案では日時を大きくし、写真を小さくします。会を知っている人へ再度予定を知らせるなら、日時を探しやすいことに価値があります。A案より写真が小さいから劣る、とは判断しません。異なる目的で構成が変わる例として見ます。
選定理由は「A案のほうがおしゃれ」ではなく、「初めて見る人へ、会の内容を写真と会名で伝えたいから」です。理由を役割へ戻せると、修正するときにも判断がぶれにくくなります。
写真だけで、すべてを伝えようとしない
本の写真は題材を示せますが、会の日時や参加条件までは確定できません。文字で条件を補い、背景には読み取るための場所を用意します。写真がない場合は、本の簡単な図と会名を組み合わせる方法もあります。
背景へ色や模様を加えるときも、何を助けるかを考えます。主役の写真と同じ強さで模様が目立つなら、主役を探しにくくなるかもしれません。見せたいものが見つかるかを先に確認し、飾りはその後に調整します。
成果は、目的と対応させて確かめる
画像を多くの人が見たこと、内容を理解したこと、実際に参加したことは、それぞれ別の結果です。日程や開催場所も参加判断に関わるため、反応の変化をデザインだけの成果として説明しないようにします。
公開前は、会を知らない立場で「何の案内か」「予定をどこで確かめるか」を見ます。図の中の該当部分を指差してみましょう。紙とペンなら、写真・会名・日時の枠を描き、どの枠が何を伝えるか書き添えるだけで確認できます。
3つの自己確認
1. 今回、誰に何を知らせる画像かを一文で言えますか。
2. 写真では伝わらず、文字で補う情報を一つ示せますか。
3. A案とB案で、求める反応の違いを説明できますか。
まとめと次回
目的、対象者、見る場面が決まると、SNS画像に必要な役割が見えてきます。次回は、写真と見出しのどちらを主役にするか、具体的な構成で比べます。
64歳からデザインを学び始め、現在はWebと印刷物のデザインを制作しています。このシリーズでは、デザイン経験がない方にも分かる言葉で、デザインの基本と作り方をお伝えします。
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