ラベルは見つめられている
「こんな小さな文字、誰も読んでないでしょ!」
ラベルの準備は細かくて大変な作業です。直売所に商品を出している方なら、一度はこう叫びたくなるかもしれません。
確かにラベルには、普通の買い物客があまり見ていない部分もあります。
でも実は、絶対に「そこ」をよく見ている人が少なくとも 2パターン存在します。
それが、「命に関わるアレルギーを持つお客様」と「保健所のパトロール員」です。特定の原材料が原因となる健康被害を防止するため、真剣な眼差しで見つめています。
その他にも、お買い物をしながら食品表示を点検する「県民の調査員」制度がある自治体もあります。
このように、いろいろな人たちに見られているのが「ラベル」なのです。
発覚しなければ「ただのミス」?
ところで、前回は食品表示ミスのリスクをお伝えしました。
「たった数個のラベル貼り忘れくらい、誰も気づかないのでは……?」という感想をもった方がいらしたかもしれません。
実は、直売所や道の駅に出した商品でも、表示ミスは思いのほか高い確率で発覚します。
今回は、実際にリコール(自主回収)へ発展したケースで多い「4つの発覚ルート」と、ミスに気づいた時の初期対応について解説します。
発覚ルート1:お客様からの指摘(最も多いルート)
一番多いのが、購入した(あるいは購入しようとした)お客様からの問い合わせです。特にアレルギーをお持ちの方やそのご家族は、裏面の表示を非常に細かく確認されています。
「クッキーなのに小麦の表記がないけれど、本当に使っていない?」「原材料が変わった?」という疑問からミスが発覚するケースが後を絶ちません。
発覚ルート2:保健所など行政機関の「パトロール」
保健所の監視員は、定期的に直売所や道の駅の棚を巡回(表示パトロール・収去検査)しています。
プロの目でチェックされるため、アレルゲンの括弧書き漏れや、栄養成分表示の抜けなどはその場で発見され、すぐに出荷者へ確認が入ります。
発覚ルート3:直売所・道の駅のスタッフによるチェック
直売所側は、お客様に接しているだけに商品の安全性には非常に敏感です。
朝の品出しや受入検査の段階で、スタッフが「シールが貼られていない」「印字が読めない」「登録情報とラベルの内容が違う」と気づき、出荷者へ連絡がいくケースです。
発覚ルート4:自分自身での気づき(作業場の残りシール)
出荷を終えて作業場に戻り、ふと残ったシールを見て「あ!アレルギーの1行が抜けたまま印字していた」「シールの枚数が余っている(貼り忘れた)」と自ら気づくパターンです。
万が一、ミスに気づいた時はどうする?
このように発覚ルートは様々ですが、共通して言えるのは「もう出してしまったから、仕方ない」が絶対に通らないということです。発覚したら、自治体や消費者庁の公開データベースに回収情報が掲載されます。
もし出荷後に表示ミスや貼り忘れに気づいたら、ためらわずに直売所に連絡して商品を棚から下げてもらうことが鉄則です。この素早い対応こそが、お客様の安全を守り、あなたの信用被害を最小限に抑える唯一の方法です。
「いつもの作業」だからこそ、出荷前のダブルチェック習慣が大切ですね!
「美味しい食品も、正しいラベルがあってこそ」なのです。今使っているラベルを点検してみませんか。