日々の選択をあまり意識していなかった頃、
「あー、もうこれでいいや。」
が口癖でした。
コップなんて飲めればいいし、
タオルも拭ければいい。
毎日使うものなのに、
自分が心地よいと感じるかどうかを意識して選ぶことは、
あまりありませんでした。
でも、心地よいもので自分を満たそうとし始めた頃から、少しずつ選び方が変わってきたのです。
「あ、かわいい。」
「これ好き。」
「胸がきゅんとする。」
そんな自分の感覚を大切にするようになりました。
まず目で見て「かわいい」。
手で触って「気持ちいい」。
香りをかいで「好きな香り」。
そんなふうに、自分が心地よいと思えるものを、少しずつ暮らしの中に増やしていきました。
一度に全部を変えたわけではありません。
ひとつずつ、
「これはどう感じるかな?」
「心地いい?好き?」
と、自分と対話しながら選んでいく。
すると、今まで当たり前のように使っていたものも、違う選択をするようになりました。
自分に合わないものは、無理に手放そうとしなくても、自然と手を離れていきます。
「もう役目を終えたね。」
そんな気持ちで手放していくと、身の回りには「あぁ、いいな」と思えるものが増えていきました。
そして、私を心地よく包んでくれるものに囲まれることで、安心感も生まれるようになりました。
お気に入りのカップを手に取る。
好きなタオルを使う。
目に入るたびに、少し気分が上がる。
特別な出来事がなくても、日常の中に小さな心地よさが何度も生まれるようになったのです。
毎日の小さな選択も、自分との関係性に影響しているのではないでしょうか。
「これでいいや」で選ぶのではなく、
「これがいい」で選んでみる。
そんな小さな選択を繰り返すことで、日々の暮らしだけでなく、人生のさまざまな場面でも、少しずつ「私はこれがいい」と選べるようになっていくのです。
自分の「好き」を選べるようになったクライアントさん
先日、1か月の伴走を終えたクライアントさんが、何十年も続けていたロングヘアを思い切ってショートヘアにしたと聞きました。
その姿は、まるで別人のよう。
でも私には、別人になったというより、本来の彼女らしさと一致したように感じられました。
「これでいいや」ではなく、
「私はこれが好き」。
自分の気持ちを大切にして選べるようになったことが、こうした変化にもつながっているのかもしれません。
もちろん、髪型を変えること自体が大切なのではありません。
自分の気持ちに気づき、自分で選ぶ。
そのプロセスに意味があるのだと思います。
「好き」を選ぶことは、自分を大切にする練習
自分を大切にすることは、特別なことではありません。
毎日使うカップ。
ハンドタオル。
お気に入りの石鹸。
そして、髪型や服。
「これでいいや」ではなく、
「これがいい」。
そんな小さな選択は、自分の感覚を取り戻し、自分との関係性を育てていくことにもつながります。
子どもの頃の私たちは、何かひとつでも「きれい」と思ったものを見つけると、持ち帰って机に並べ、何時間も眺めていました。
誰かに褒められるためでもなく、役に立つからでもなく、
ただ「好き」だったから。
もしかしたら、「これが好き」という感覚は、
新しく身につけるものではなく、
もともと私たちの中にあったものなのかもしれません。
正しさや忙しさの中で、いつの間にか忘れてしまった自分の感覚。
自分らしさは、大きな決断をしたときだけに見つかるものではありません。
日々の小さな「好き」を選ぶことから、もう一度、自分の感覚を取り戻してみませんか。