SEOに関心のある皆さんは、「E-E-A-T」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
「E-E-A-T」とは、検索エンジンがサイトを評価する際に重視する指標で、経験・専門性・権威性・信頼性(それぞれの頭文字)を意味します。
「E-E-A-T」の詳細はまた別の記事で説明しますので、この記事では、僕と特に推薦する専門性について、
■専門性とは、
■それはなぜ重要か
■それを高めるにはどうすれば
を中心に解説していきます。
この記事では、便宜上、「ブログの記事」という表現を用いていますが、あらゆる「サイト」のあらゆる「コンテンツ」に通用します。
専門性とは
皆さんは、テレビなどのメディアで、エンターテイナーやスポーツ選手が、経済や政治など専門外のテーマについてコメンテーターを務めている場面を見かけたことは少なくないでしょうが、僕には違和感しかありません。
よく考えればわかることですが、何かアドバイスがほしいとき、人は専門家でなくても、少なくとも「詳しそう」な人に聞くのが普通です。
例えば、ネットの設定がわからなければ、周囲にいる詳しそうな友人に聞くでしょうし、料理が全くできない人にカレーライスの作り方を聞くことはありません。
確かに、テレビなどのマスメディアの場合は、大衆受けや人気、話題性といった事情もあるでしょう。
しかし、検索エンジンの世界は、人気があるからといって専門家ごっこが通用するほど甘くはありません。
例えば、これまでゲーム情報を発信してきたサイトが、(なぜか)いきなり債権回収について語り出したとしても、評価はされません。
いくらゲーム情報サイトとして高く評価されていたとしても、です。
ゲームなら詳しいかもしれないけど、債権回収は専門外だろう、と検索エンジンに判断されるのです。
だから、債権回収について検索したときに、ゲーム情報サイトが(なぜか)発信している債権回収の記事が表示されることはありません。
このように、検索エンジンは、テーマと関係のないサイトのページを表示させません。
逆にいえば、
テーマとの関係性があるサイトならページを表示させる
さらに、関係性が深ければ上位表示させる
これが「専門性」という概念です。
専門性は“肩書き”では証明できない
検索エンジンが「専門性を重要指標とする」と公表して以降、「専門家を自称するプロフィール」を掲載するサイトが、一気に増えました。
しかし、繰り返しますが、検索エンジンの世界はそんなに甘くありません。
誤解のないように説明しますけれども、プロフィール掲載が悪いわけではありません。
誰が書いているのかを紹介することは、ユーザー目線で見れば、むしろ健全な施策です。
ただ、それだけで専門性が認められることはないということです。
専門性はテーマ集中で決まる
では、どうすれば専門性が評価されるのか。
答えは割とシンプルです。
あるテーマについて、発信し続けていること。
それだけです。
具体的な方法は別の記事で解説しますが、考え方は本当にそれだけです。
少し考えてみてください。
検索エンジンは、ある記事を書いた人が本当に専門家なのかどうかを直接知る術はありません。
確かに、外部サイトで紹介されているとか、プロフィールが複数箇所に掲載されているとか、そういう確認の仕方もありますが、
しかし、それは操作可能であり、いくらでも演出できます。
そう考えると、ネット上にプロフィールがたくさんある人が必ずしも専門家とは限らないし、本物の専門家がネットで発信しているとは限りません。
実際のところ、僕たち人間でさえ、そうした自称専門家のプロフィールをそのまま額面通りに受け取ることなどしていないはずです。
それと同様に、検索エンジンもまた、プロフィールを単なる「執筆者情報」のひとつとして認識しているに過ぎず、その記述内容だけで専門性を高く評価しているわけではないのであります。
僕が好きな武道や格闘技の世界を例に挙げましょう。
名のある師範は間違いなく専門家です。
しかし、とりわけ武道の世界では、積極的に情報発信している師範はそう多くいらっしゃいません。
仮に、これまで何の情報も発信してこなかったレジェンド級の師範が、1本だけ記事を書いたとしても、それだけで検索エンジンが「この分野の専門家だ」と判断することもなければ、記事が上位表示されることもありません。
検索エンジンは判断材料を持っていないからです。
本当は、これ以上ない正真正銘の専門家なのに。
むしろ、空手好きの素人が、長年にわたり、空手について継続的に書き続けているブログのほうが、
「このサイトは、空手というテーマに集中し、継続的に発信している。だから詳しいだろう」
と判断されるのです。
これが、「リアル世界の専門家」と「検索エンジンにおける専門性」の歪みであると同時に、検索エンジンにおける専門性が評価されるメカニズムなのです。
SEOの世界では、これは非常に非常に重要な概念です。
専門性が評価されるとどうなる?
なぜか?
それは、一旦専門性が評価されると、その効力が及ぶ範囲は、記事単位ではなく、ブログ全体だからです。
もう少し具体的にいうと、あるテーマにおいてブログの専門性が検索エンジンに評価されると、そのブログの配下にある記事やコンテンツの中、そのテーマと関係する全ての記事の順位が上がるからです。
すごく雑な例で説明しますと、
例えば、あるテーマについての記事が3ページだけあり、検索順位は20位台だとしましょう。
そのテーマについて、専門性を高めるために、更に深掘りして7ページを作成したことが功を奏して、専門性が認められたとします。
すると、新しく作成した7ページは、公開すると早い段階で10位台や1桁台を獲得できてしまうだけではなく、元々作成していた3ページも、順位が上がって行きます。
一旦このような状態に突入すると、同じテーマの11ページ目も、12ページ目も、公開されるや否や、直ちに上位表示できます。
すなわち、既存記事か新規記事に関わらず、そのテーマに関連する記事が全ての上位表示されているという、すごくハッピーな状況になります。
これを、「底上げ効果」とも呼ばれています。
このように、「記事を追加する」といった個別記事レベルでの対策が、ブログ全体の価値に正の影響を与える結果、専門性を意識したブログの運用をするだけで上位表示の実現が可能になります。
このことから、ブログの専門性を高めることがいかに重要であるかを理解できるでしょう。
なぜ専門性なぜとりわけ推薦する?
SEOの現場では、お客さんに、
「色々な指標がある中、すごく専門性を推しているね。」
とよく言われます。
そうです。
僕は個人的に、Googleが掲げている評価要素のうち、とりわけ専門性を推薦しています。
よく考えてみてください。
検索順位に影響する要素の中には、皆が同じようにできてしまい、皆が同じ状態になるという差別化になりにくいポイントがたくさんあります。
E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)においでも同様です。
例えば、信頼性を高めるために会社情報を記載したりSSL化にしたりすることや権威性を高めるために専門家の監修を受けることなど、それだけで上位表示できるほど、検索エンジンは甘くはないが、仮にそれが効いているとしても横並びで皆が対応してしまえば、差別化できなくなります。
一方で、専門性ともなると、どの分野のどのトピックにおいての専門性やどこまで掘り下げるかの"深さ"によっては差別化のポイントも異なりますので、他所と違うことができます。
※「経験」もそうですが、それはまた別の機会にて。
しかも、専門性を高めるのに、専門家による執筆もプロによる監修も必須条件ではありません。
ブログの記事がある特定のテーマに集中すれば、ブログの専門性は自ずと検索エンジンに認められるようになります。
時間はかかるが、愚直に頑張れば報われる
そんな素敵な話だから好きだというのも確かにあるのですが、
ある特定のテーマに集中して情報を発信し続けることは、個人でもできることなので、実は、それが、有名なサイトとか企業ブログよりも上位表示が取れる唯一の方法なのです。
だから、僕は個人的に、Googleが掲げている評価要素のうち、とりわけ専門性を推薦しています。
残る問題は一つだけです。
何をもって、「あるテーマに集中している」と評価されているのか
という問題です。
お客さんから
「ずっと同じテーマの内容しか発信していないし、というより、このテーマしか知らないし、それでも上位表示ができないけど、なんで?」
こんな相談をよくいただきます。
実は、これはある意味、引っ掛けなのです。
というのも、検索エンジンは「同じこと(話)を繰り返しているから」という理由だけで専門性を評価するわけではなく、
あることについて、「ユーザーが求めている話を体系的に、かつ、もれなく、かつ、ダブりなくカバー」することで、専門性が評価されるのです。
そうすると、
検索エンジンは何をもって、あるテーマが「体系的に、かつ、もれなく、かつ、ダブりなく」カバーされていると判断するのか
という話になりますが、これについては、また次回、詳しく説明したいと思います。