子どもを持つ家庭では、長期休暇になると憂鬱という声を耳にします。
普段でもギリギリで回しているのに、夏休みなどで仕事と子育てを両立させるのは至難の業です。
頼れる先があるならいいのですが、恵まれた環境の家庭ばかりではありません。
暑い中子どもたちを外で遊ばせるわけにもいかず、学童と夫婦の協力で綱渡りのように子育てをしている親が多いでしょう。
聞き分けの良い子供ならいいのです。
「学童で宿題は終わらせてね」「この日は児童館で遊ぶのよ」
と言い聞かせてその通りにしてくれる子供なら、予定通り仕事もできます。
「嫌だ」「行きたくない」という子もいます。
暑さで体調を崩す子もいます。
いわゆる『手がかかる子』で学童や児童館に預かってもらえない子もいるでしょう。
私は4人の子どもの子育てをしました。わが家は自営業で融通がきいたとはいえ、長期休暇は頭が痛いものでした。
昼食を作るのがストレス、朝決まった時間に起きないのもストレス、起きてもダラダラと動画や配信サービスを見ているし、ゲームをする子を叱るのもストレスでした。
頑張ってどこかに連れて行きましたが(主にキャンプ)準備も片付けも疲れました。
この文章を書きながら、我ながらよくやったと思いますし、もうしたくないと思います。
今回のテーマは『よい子ってどんな子?』ですが、聞き分けのない子が悪いというわけではありません。
私の子どもはいわゆる『よい子』ではありませんでした。
だからといって診断がおりるほどの問題行動があったわけではありません。
普通の手がかかる、普通の自己主張が激しい子だったのだと思います。
『よい子』でなかったのなら『わるい子』だったのかというと、手がかかる子が『わるい子』とは思わないのです。
『よい子』で思い浮かべるのは、高校野球、甲子園でバッターボックスの後ろに座っている子どもたちです。
通称ドリームシートというそうですが、野球のユニフォームを着た小、中学生たちが、行儀よく座っています。
小さい子なら小さい子ほど『よい子』だなあと感心します。
暑い中の観戦だというのに身じろぎもせず観戦しています。
うちの子たちは野球をしていませんでしたが、あの座席であれほどお行儀よく座っていることはできなかったでしょう。
8月6日の平和式典で、毎年小学生(こども代表)が「平和への誓い」を宣言します。この子たちもすごいなあと感心します。
子ども代表は、自分たちの宣言が全世界に流れることを知っているはずです。
文章を持ってはいますが紙を見るわけでなく、はっきりと子供らしく宣言をします。
大人でも身がすくむようなことでしょう。
毎年関心をもって聞いていますが、途中で間違えて舌を出したり泣きだしたりすることはありません。
広島じゅうからえりすぐられたエリート『よい子』ではなかろうかと推測します。
正直言って、私の子どもたちは問題児でした。
たいてい学校の懇談では「いつもご迷惑をかけております」と教室に入っていましたので「いえ、タロウくんはとても素直なよい子ですよ」と言ってくださった小学5年生の担任である赤繁先生のことは今でも鮮明に覚えています。
うちの子を、いつも叱られているうちのタロウを『よい子』と言ってくださった、数少ない先生でした。
イチコの中学1年生の担任のヒサノ先生は、イチコの悪いところと問題行動を20分間ずっと話してくださいました。
私は「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。最後にヒサノ先生から見たイチコの良いところをひとつ教えていただけませんか」とお願いしました。
答えは「ひとつも思い当たりません」でした。
タロウもイチコも20代後半になっていますので、過ぎた話です。
つまりうちの子は『よい子』ではありませんでした。
そしてそれが悪いとは思っていません。
それどころか『よい子』になったら死ぬんじゃないかと心配します。
うちの子は自分の感情に正直に生きてほしいのです。
もちろん人がどういう気持ちでいるのかも敏感に察してほしいです。
自分を大切にする子は『よい子』です。
そして他人を大切にする子も『よい子』。
聞き分けのない子も、手がかかる子も、病気をよくする子も、かんしゃくもちの子も、親はたいへんです。
だけど『わるい子』かというとそうではありませんよね。
このような子供を育てておられる方、手をかけて苦労して育てると、ほっとしますよ。
大丈夫です。ちゃんと育ちます。親がいなくても一人で生きていけるように、今日も頑張りましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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