新人さんに、同じ説明を何回しましたか

記事
ビジネス・マーケティング
先週も、同じことを言った気がする。

新人さんが入るたびに、現場責任者の方はだいたい同じ説明を繰り返します。鍵はどこで受け取って、終わったらどこへ返すか。ゴミ置場は建物の裏手。モップはあの倉庫で、洗剤は薄めて使う。トイレの補充は最後にまとめて。当たり前のことほど、口だけで伝えると抜け落ちるんですよね。

で、2週間もすると電話が鳴ります。「すみません、鍵の返し方って、どうでしたっけ」。悪気はないんです。メモを取る暇もなく現場に入って、聞いた話の半分も頭に残っていない。教えた側も責められないし、聞いた側も責められない。ただ、同じ説明がまた最初から流れるだけです。

この「繰り返し」、金額にするとどれくらいになるのか。試算してみたことがあります。責任者の説明に2時間、先輩の同行指導に12時間、現場案内や教え直しの手間、やり忘れが出たときの再訪まで入れて、新人1人あたり約3.3万円。仮定を置いた試算なので、実際の金額は会社ごとに違います。それでも、タダだと思っていた教育に、実は毎回それなりの値段がついている。この感覚だけは、外れていないと思います。

もちろん、全部をなくすことはできません。人にしか教えられないことは現場に山ほどあります。でも「鍵の返し方」みたいな、毎回同じでいい話は別です。あれは紙に固定できます。

うちではまず、退室前の確認を1枚のチェックリストにするところから勧めています。項目は地味です。「施錠を確認した」「道具を元の場所に戻した」「完了報告をした」。この最後のひとつが、思ったより効きます。報告まで終わってはじめて、責任者は「今日は大丈夫だった」と思える。言った・言わないの電話は、ここから減っていきます。

手順書まで用意できると、説明そのものが短くなります。新人さんは現場で紙を見ながら動けて、責任者は「分からないところだけ聞いて」で済む。教える時間がゼロにはなりませんが、同じ話を何度も最初から、は確実に減ります。

新人教育がしんどいのは、人の問題じゃなくて、仕組みの問題のことが多いです。頭の中にある手順を、一度だけ外に出してあげる。それだけで、来月の新入りさんの初日が、少し静かになります。

てびき屋では、そんな手順書やチェックリストを作る仕事をしています。この記事の下に普段の出品を置いてありますので、「うちも同じだな」と思った方は、のぞいてみてください。相談だけでも大丈夫です。
サービス数100万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す