老子の言葉に、このような一節があります。
「人の生くるや柔弱(じゅうじゃく)、その死するや剛強(ごうきょう)。万物草木の生くるや柔脆(じゅうぜい)、その死するや枯槁(ここう)なり」
人間は生まれた時は赤ん坊のようにぐにゃぐにゃと柔らかいのに、死ぬ時はカサカサに乾き、硬くこわばってしまいます。草木も同じです。生きている時はみずみずしく、しなやかですが、枯れるとポキリと折れてしまいます。
老子は教えてくれます。
「硬くこわばっているものは死者の仲間であり、柔らかくしなやかなものこそが、生者の仲間である」と。
実は、少し前までの僕も、まさに「硬くこわばった」状態でした。
以前の僕:硬い鎧を着ていた日々
かつての僕は、心も体もガチガチに力が入っていました。
自分を強く見せようとしたり、正論で武装したり……。その結果、顔つきも険しくなり、周囲からは「近寄りがたい」「壁がある」と感じられていたようです。
「剛(ごう)」に頼りすぎると、一時的には勝てるかもしれませんが、長続きはしません。何より、自分自身が一番苦しかったのです。
実践:「上善は水の如し」の生き方
そんな僕を変えてくれたのが、老子の説く「水のように生きる」という教えでした。
水は形を決めず、どんな器にも合わせます。そして、誰もが嫌がる「低い場所」へと流れていきます。
この「上善水の如し」を体現しようと、僕が習慣にしたのが「毎日のトイレ掃除」です。
一見、地味で誰もが見落としそうな場所を徹底的に磨く。
この「徳」を積むような習慣が、僕の中の「硬さ」を少しずつ溶かしていきました。
水のような柔らかさがもたらした「循環」
「水」を意識して生きるようになると、驚くような変化が次々と現れました。
表情の変化: 鏡を見ると、以前の険しさが消え、表情に柔らかみが出てきました。
人間関係の改善: 僕が「柔らかい雰囲気」になったことで、自然と人が集まり、対人関係が驚くほどスムーズになりました。
豊かさの循環: 水が流れるように、お金の回りも良くなってきました。滞っていたエネルギーが、循環し始めたのを実感しています。
しなやかさは、最強の武器
「強くあらねばならない」という思い込みを手放し、水のようにしなやかに、柔らかく生きる。
頑固でいるよりも、柔軟である方が、結果として誰にも負けない強さ(優位性)を手に入れることができます。もし今、何かがうまくいかずに「硬くなっている」と感じるなら、少しだけ肩の力を抜いて、水のように流れてみませんか?