私は地下アイドルになりたい。
ある日起きたとき、瞼を開ける目に突然そう思った。
それは、アイドルになるという夢を見たからだ。
「地下」も「地上」もわからない私が。
そこからの私の行動は早かった。
Twitterで調べに調べた。
ちょうど名古屋の大須にライブハウスがあることを知った私は。
次の日に。すぐ。ライブハウスに行くことにした。
入場口を超えたその場所は、まるで妖艶な九龍城のような佇まいと
芳醇な甘ったるい香りに包まれていた。
だからといって性的な感情はわかない。
ただ、ただ知らない音楽で充填しているようなそんな僥倖な時間が
そこにあった。
驚いたのは、「物販」と呼ばれるアミューズメントだ。
アイドルを触れ合う
(※正確にいうと、触れてはならない。)
【チェキ】と呼ばれる写真を一枚1,000円で購入するのだ。
これを安いとするか否かは人それぞれだと思われるが
私は撮影する決心をした。
立った数秒一緒に写真を撮る。
1分間会話をする。
どうしてそんなことができるのか?
それは、ステージの上で輝くアイドルが
オーラと魅力で包まれているからだ。
輝くものに近づきたくなるのは
まるで、虫の走光性のような感覚だが。
その時の自分は、「虫」だったのだろう。
目の前にさっきまで歌って踊っていた女の子が
目の前にいる。
これは、単に女の子と触れないなんていう
邪な感情とはとらえることはできない。
僕は褒めたかった。
「いいステージだった、いいライブだった」
たったそれだけを伝えたかった。
いいライブを観る
楽しむというファンの形
褒められて承認欲求が満たされるアイドル
Win Winの関係、完全なる聖域に包まれたライブハウス。
あっ明日もライブに行こう。
そう期待させられるほどの時間は嘘なのか、まやかしなのか
わからぬまま
僕は今日もとあるライブハウスをあとにした。
これは、空想と妄想に基づいています。
私の書く文体を知っていただこうとしたためたものです。
お読みいただきありがとうございます。
多謝