ダンテ『神曲』地獄篇第1歌でボキャブラ・アップ:第28連句

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学び
【C.H.Sisson英訳】
‘You are the honour and light of other poets;
My long study and great love give me strength
Now, as they made me pore over your book.
【Mark Musa英訳】
“O light and honor of the other poets,
may my long years of study, and that deep love
that made me search your verses, help me now!
【野上素一和訳】
「おお、あなたは他の詩人たちの名誉と
栄光なのです。ご著述をながらく研究し
深い尊敬を払っている私を助けてください。
【平川祐弘和訳】
「おお、あらゆる詩人の名誉であり光であるあなた、
 長い間ひたすら深い愛情をかたむけて
 あなたの詩集をひもといた私に情けをおかけ下さい、

【語句】
hono(u)r=名誉。
pore over=(本などを)熟読する、じっくり研究する。
may=(祈願・願望・呪いを表わして)願わくは~ならんことを、~させたまえ。mayは必ず主語の前に置きます。
verse=詩句。
search=探す。調べる。
 research=研究する、調査する。新しい事実・科学的法則などを発見する目的で、特に高度な知識をもって綿密周到な調査を行なう。
 examine=厳密に観察し、試験して、調査・吟味する。
 investigate=組織的調査によって事実を見出す。

【解説】
 ダンテは言語としての完全な機能を有する理想的な言葉の典型として、「輝ける俗語」(ヴォルガーレ・イルストレ)という概念を考え出しました。それは「枢軸的」(扉が枢軸を中心に四方に回転するように「どこでも通用する」という意味)、「宮廷的」(宮廷は全王国の共通の家であるので、「どこでも共通の」という意味)、「法定的」(「公平無私な」という意味)でなければならないとしています。さらに音楽性があること、音声が警戒なこと、典雅な構造を持つこと、話し方に表現性があることなどをその条件として挙げているのです。これをふまえて、彼はヨーロッパの民族をギリシア人、ゲルマン人、ラテン人の3つに分類し、その中でラテン人の言語を3分して、「オイルの言語」(肯定的な返事を「オイル」と表現する言語。フランス語)、「オクの言語」(プロヴァンス語)、「シの言語」(イタリア語)としました。これらは「ロマンス語」という総合的な名称で呼ばれますが、当時「グラマティカ」と呼ばれたラテン語から派生したと説明しています。イタリア語の方言については、イタリア半島を南北に走るアペニン山脈の分水嶺によって東西に分け、東部に7つの方言を、西部にも7つの方言を認めて、全部で14の方言があるとしていますが、これらを「輝ける俗語」という観点から、詩を書くのに適するかどうかという尺度で価値付けています。例えば、「ローマ方言」は最も醜悪を放つから不適格とし、「トスカナ方言」も魯鈍(おろかでにぶいこと)な言語として不適格にしています。そして、各地の方言を検討した後に、「トスカナ方言」の中の「フィレンツェの言葉」に対して、語彙に素晴らしいものがあると褒めているのです
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