医学でも「病因論」研究で、遺伝的要素に加えて、「生活パターン」が重視されるようになりました。例えば、がん患者なら、家系の中でがんにかかった人がいるかどうかも重視されますが、肺がんなら当然、喫煙の有無が問題となります。これがさらに拡大されていって、ある病気を引き起こす原因として、特有の生活パターンがあることが明らかになり、「生活習慣病」の概念が出てきたのです。
ところが、東洋では古来、「運命学」(元々、兵法学の頂点に位置付けられ、帝王が必ず学ぶべき「帝王学」とされていたもので、その末端に位置する技術的側面が「占い」です。「占い」は心理学の「タイプ論=性格類型学」から見てもおもしろいものがあり、深層心理学の大家ユングも東洋の易や西洋占星術に着目して「共時性(シンクロニシティ)」の理論を作り上げています)では、「運命が性格を作る」「性格が運命を作る」という考え方をしており、運命と性格との相関関係に注目していました。これを参考にすると、「成功者には成功者のパターンがある」「失敗者には失敗者のパターンがある」(成功・失敗、健康・病気、恋愛・失恋などといったものは、占いでは必ず出てくる「運命の要素」の一部ですね)ということになり、「性格」がその人の「言動」(言葉と行動)に「特有の傾向」を与え、言動がその人の「生活」の主要素を形作ることから、「性格→言動→生活」というパターンに注目すべし、という観点が出てきます。
それで「要は性格を変えればいいんだよ」ということになるのですが、10年、20年、30年と歳月を重ねて出来上がった性格なので、「自分固有のパターン」の反復・強化・定着は並々ならぬものがあるのです。それで、「自分のこのマイナス思考はどうにも変えられない」と思い込んでしまうのですが、本当にどうしようもないのでしょうか?実は「性格」の中で言葉・行動・生活に決定的に影響を与えるのが、意識(情念と言ってもよいでしょう)と発想(思考と言ってもよいでしょう)の2つです。したがって、性格の全てを根本的に変えることは困難としても、「意識の転換」と「発想の転換」に集中すれば、「新しいパターン」を創造し、それを反復・強化・定着させて「自分固有のパターン」にしていくことは決して不可能ではありません。
【コラム】
簡単な心理ゲームで「自分」を少し探ってみましょう。思わぬ「自分」を発見するかもしれません。以下の順序で頭の中にイメージしてみて下さい。
①ずんずんと草原を歩いています。あ、1匹の動物が出てきました。何という動物ですか?
②またずんずんと草原を歩いています。あ、木が見えます。一体、何本見えますか?
③またずんずんと歩いていきます。あれ、また動物が見えます。何という動物ですか?
④またずんずんと歩いていきます。湖に出ました。ボートが1艘あります。向こう岸に行きたいのですが、ぐるっと湖を回っていきますか、それともボートに乗っていきますか?
⑤またずんずんと歩いていきます。あれ、家がありますよ。家の周りに塀があります。どのくらいの高さですか?
どうでしたか。心理ゲームにはいろんなパターンがあり、これはほんの一例に過ぎません。参考までにそれぞれ何を意味しているのか、見ておきましょう(絶対的、固定的に考えてはいけません)。あくまでも「自分」を知るためのものなので、友達を試したりしてはいけません。
①最初の動物は「自分のイメージ」を表わします。「猿」だったり、「犬」だったりしますね。
②次の木の数は「自分が生涯出会うパートナーの数」とされます。「1本」「2本」という人が多いですが、「多すぎて数えられない」と答える人もいます。
③再び出てくる動物は「パートナーのイメージ」を表わします。誰ですか、「ライオンだった」と言っている人は!
④湖でのボートか回り道かの選択は「冒険派」(ボート)か「慎重派」(回り道)かを示しています。
⑤最後に出て来る家の塀の高さは「自分の心の壁」を表わします。「高すぎて中が見えない」という人もいれば、「普通の花壇の垣根ぐらい」という人もいます。