古物商許可申請書の書き方を警視庁・大阪府警・愛知県警の記載例と条文で確かめた|申請日・フリガナ・住所欄から誓約書・略歴書まで行政書士が解説

古物商許可申請書の書き方を警視庁・大阪府警・愛知県警の記載例と条文で確かめた|申請日・フリガナ・住所欄から誓約書・略歴書まで行政書士が解説

記事
法律・税務・士業全般
古物商の許可を申請するときに出す「許可申請書」は、古物営業法施行規則で様式が決められた全国共通の書類です。ところが、どの欄に何をどう書くかは様式そのものには書かれておらず、各地の警察が配る記載例と注意書きに散らばっています。当事務所では、警視庁・大阪府警察・愛知県警察の記載例と案内、e-Gov法令検索の古物営業法と施行規則を一つずつ突き合わせました。本記事は、その中から窓口で直されやすい書き方をまとめたものです。

【この記事の結論】
・申請書は全国共通の「別記様式第1号」です。都道府県ごとに配られている様式も、欄の並びと書き方の作法は同じです。
・申請日は空欄のまま持っていき、警察署の窓口で提出する日に書きます。作った日に書いてしまうと、提出の日とずれます。
・フリガナは1マスに1文字で、濁点も1マス使います。法人名のフリガナには「カブシキガイシャ」などの会社の種類を入れません。
・誓約書は「拘禁刑」と書かれた現行の文言のものを使います。本人が営業所の管理者を兼ねるときは、本人用と管理者用の2通が要ります。

申請書は全国共通の「別記様式第1号」です

古物商や古物市場主の許可を受けようとする人は、主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に、許可申請書を出します。申請書の様式は古物営業法施行規則の第1条の3で「別記様式第1号」と決められていて、提出は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署を経由して1通です。

別記様式第1号は、次の4つの部分でできています。全員が出すのは「その1(ア)」「その2」「その4」の3枚で、法人の役員が2人以上いるとき、営業所が2か所以上あるときに、ほかの用紙を足していきます。

・その1(ア):許可の種類、申請者の氏名(法人は名称)・住所、法人等の種別、行商をするかどうか、主として取り扱う古物の区分、代表者等1名(必ず1枚)
・その1(イ):2人目以降の代表者等(役員)。1枚に3名まで(法人で役員が2名以上のとき)
・その2:主たる営業所の名称・所在地、取り扱う古物の区分、管理者(必ず1枚)
・その3:2か所目以降の営業所と、その管理者(営業所が2か所以上あるとき。1か所につき1枚)
・その4:ホームページを使って取引するかどうかと、そのURL(必ず1枚(使わないときは「2.用いない」に○))

各地の警察のサイトで配られている用紙には、法令の様式にない「資料区分」「受理警察署」「許可証番号」などの欄が上の段に足されています。これらは警察が書き込む欄で、申請する側は空けておきます。用紙の下にある記載要領にも、最上段と太枠の右側の細い枠(本(国)籍の欄)には記載しないことと書かれています。

申請日は、空欄のまま持っていきます

その1(ア)の右上には「年 月 日」の欄があり、申請する日を書きます。大阪府警察の記載例では、この欄に「窓口で提出する時に記載」という趣旨の注記が付いています。

申請書は、住民票の写しや身分証明書をそろえてから出すことが多く、作ってから提出するまでに日があきがちです。作った日を先に書いてしまうと、実際に出す日とずれてしまいます。日付の欄は空けたまま持っていき、窓口で書き入れるのが確実です。

添付する住民票の写しや身分証明書などは、申請日から3か月以内に発行されたものを用意します(愛知県警察の案内)。書類を集め始めてから提出まで間があく場合は、発行日にも気をつけてください。

フリガナ・生年月日・住所の欄には、決まった書き方があります

申請書の記載要領には「数字を付した欄は、該当する数字を○で囲むこと」とあります。許可の種類、法人等の種別、元号、行商をするかどうか、取り扱う古物の区分などは、文字を書き込むのではなく、該当する番号を○で囲みます。そのうえで、文字を書く欄にも細かな作法があります。

kobutsu-form1-sample.jpg

その1(ア)の記入見本(架空の申請者)

フリガナは1マスに1文字、濁点も1マス
氏名や名称の上の段はフリガナのマス目になっていて、1マスに1文字ずつ書きます。「ブ」「ド」のような濁音は、「フ」と「゛」を別々のマスに分けて書きます。大阪府警察の記載例も、濁点を独立した1マスに書いています。警視庁の記載例では、姓と名の間を1マス空けています。

マス目の数は限られています。長い氏名や法人名では足りなくなることがあるので、下書きの段階で数えておくと安心です。

生年月日は元号の番号に○、年は右に寄せて
生年月日の欄には「西暦・明治・大正・昭和・平成・令和」に0から5の番号が振られていて、該当する元号の番号を○で囲み、年・月・日をマスに書きます。警視庁の記載例では、年・月・日をそれぞれのマスの右に寄せて書いています。外国籍の方は西暦で書く、という扱いが大阪府警察の記載例に示されています。

住所は、都道府県と市区町村を分けて書く
住所の欄は、上の段に「都道府県」と「市区町村」を書く場所があり、それぞれ「都・道・府・県」「市・区・町・村」の字が印刷されています。都道府県名と市区町村名を書き、該当する字を○で囲みます。残りの町名・番地・建物名は下の段に続けて書きます。

政令指定都市は、区の字に○を付けます。名古屋市中区なら「名古屋市中」と書いて「区」に○、という書き方です。大阪府警察の記載例でも「大阪市中央」と書いて区に○を付けています。

住所は、個人なら住民票のとおり、法人なら登記事項証明書の本店のとおりに書きます。「1-2-3」と略さず「1丁目2番3号」と書いておくと、添付書類との照合で迷いません。

法人で申請するときに迷いやすいところ


法人名のフリガナに「カブシキガイシャ」は書きません
法人名のフリガナには、会社の種類(株式会社・合同会社など)の読みを入れず、商号の部分だけを書きます。大阪府警察の記載例には、フリガナに株式会社などの読みは不要という注記があり、警視庁の記載例も商号の部分だけを書いています。会社の種類は、すぐ下の「法人等の種別」の欄で番号に○を付けて示します。

一方、漢字の欄には、登記事項証明書のとおり「株式会社」まで略さずに書きます。合同会社や一般社団法人は「5.その他法人」に○を付けます。

法人の生年月日の欄は空けておきます
その1(ア)の申請者の欄にある生年月日は、個人で申請するときのためのものです。法人で申請するときは書きません(大阪府警察の記載例)。役員それぞれの生年月日は、下の「代表者等」の欄に書きます。

「代表者等」の欄の1人目は代表者
その1(ア)の下半分の「代表者等」には、法人の代表者を書きます。代表者が2人いる会社では、古物の申請に関わる代表者を1人選んでここに書く、という案内が大阪府警察の記載例にあります。2人目以降の役員(取締役・監査役など)は、その1(イ)に書きます。役員は登記されている全員が対象です。

上の段の「申請者の氏名又は名称及び住所」には、本店の所在地と、法人名・代表者の役職・氏名を書きます。ここに書く役職は、代表者等の欄に書いた代表者のものにそろえます。

営業所と管理者、取り扱う古物の区分

取り扱う古物は、施行規則の第2条で13の区分に分けられています。申請書には、その1(ア)に「主として取り扱おうとする古物の区分」を1つだけ、その2・その3には営業所ごとに取り扱う区分をすべて、○で示します。

主として取り扱う区分は、営業所に掲げる標識(プレート)にも表示されます。大阪府警察の記載例では、自動車に○を付けると標識は「自動車商」になると説明されています。いちばん多く扱うものを選んでください。

営業所ごとに、業務を管理する管理者を1人選びます。管理者は、ほかの営業所の管理者を兼ねることはできません(大阪府警察の記載例)。愛知県警察の案内では、遠方に住んでいる、勤務地が違うなど、その営業所で勤務できない人は管理者に選べないとされています。個人で申請する場合は、本人が管理者を兼ねることができます。

その2の営業所の所在地の欄は、申請者の住所と同じなら書かなくてよいと様式に書かれています。自宅を営業所にする場合などが当てはまります。

ホームページで取引するときは「その4」にURLを書きます

ネットショップやフリマアプリ、オークションサイトなどで、取り扱う古物の情報を載せて取引する場合は、その4の「1.用いる」に○を付け、URL(送信元識別符号)を書きます。使わない場合も、その4は「2.用いない」に○を付けて出します。

kobutsu-form4-sample.jpg

その4の記入見本(架空のURL)

記載要領には、英字は点線を参考に活字体で書くこと、誤読されやすい文字には適宜ふりがなを振ること、所定の欄に書ききれないときは別紙に書いて添付すること、が定められています。URLは1マスに1文字ずつ、各行の点線の間に書きます。長いURLや複数のURLで欄が足りなくなったら、別紙を付けます。

URLごとに、そのURLを使う権限があることを示す資料(プロバイダやモールの運営者から割り当てを受けたときの通知書の写しなど)も添付します(愛知県警察の案内)。

誓約書は、現行の条文の文言で

誓約書は、古物営業法第4条に定める「許可の基準」(欠格事由)のどれにも当てはまらないことを誓う書面です。施行規則第1条の3第3項が、申請者が個人の場合、法人の役員の場合、管理者の場合のそれぞれについて添付を求めています。

この第4条は、2025年6月1日に施行された刑法の改正にあわせて、「禁錮以上の刑」が「拘禁刑以上の刑」に改められています(e-Gov法令検索で2026年10月23日に確認)。インターネット上には、古い条文の文言のまま書かれた誓約書の例が残っています。提出先の警察のサイトにある最新の様式を使ってください。

誓約書は、誰の立場で誓うかによって列挙する項目が違います。警視庁の様式では、個人用は第4条第1号から第9号まで、法人役員用は第1号から第8号まで、管理者用は第13条第2項各号を並べています。

【本人が管理者を兼ねるときは、誓約書が2通要ります】
個人で申請し、本人が営業所の管理者も兼ねる場合は、個人用と管理者用の2種類の誓約書を出します。法人の代表者や役員が管理者を兼ねる場合も、法人役員用と管理者用の2種類です(警視庁・愛知県警察の案内)。1通で済ませてしまい、窓口で書き直しになることがあります。

誓約書は、本人が内容を確かめたうえで、本人が署名または記名します(愛知県警察の案内)。外国籍の方で母国語の誓約書がない場合の扱いも、愛知県警察の案内に示されています。

略歴書は、最近5年間を空白なく

略歴書には、最近5年間の経歴を書きます。申請者が個人なら本人、法人なら役員全員、それに営業所の管理者の分が要ります。

経歴は、年月を追って空白の期間ができないように書きます。警視庁の記載例では、直近5年間に変わりがない場合は、5年以上前の最後の経歴だけを書き、最後の経歴から変わりがなければ「現在に至る」と書く、とされています。会社を辞めて次に勤めるまでの間なども、無職などとして空けずに書いておくと、窓口で尋ねられずに済みます。

愛知県警察の略歴書の様式には、職歴に加えて住所歴の欄があります。最近5年間の住所の移り変わりも書くことになるので、引っ越しの年月を先に確かめておくと書きやすくなります。どちらの様式を使うかは、提出先の警察のサイトで確認してください。

提出先・手数料・許可が出るまでの期間

申請書と添付書類は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署に出します。愛知県警察では生活安全課、警視庁では防犯係が窓口です。

手数料は19,000円です。不許可になった場合や申請を取り下げた場合でも返還されません(愛知県警察の案内)。納め方は都道府県によって違い、たとえば愛知県警察ではキャッシュレス決済か愛知県収入証紙で納めます。事前に提出先の警察のサイトで確かめてください。

許可証は、申請から40日前後で、申請した警察署で交付されます(愛知県警察の案内)。書類の不備や差し替えがあると、それだけ遅れます。

個人で申請する場合に、自分で取得・用意する書類は次のとおりです。法人の場合は、役員全員と管理者の分を用意します。

・住民票の写し(本籍の記載があるもの。マイナンバーは記載しない)
・身分証明書(本籍地の市区町村が発行するもの。運転免許証などの本人確認書類とは別の書類です)
・法人の場合は、定款の写しと登記事項証明書
・ホームページで取引する場合は、URLの使用権限を示す資料

都道府県によっては、営業所の賃貸借契約書の写しや使用承諾書などを求められることがあります。申請の前に、提出先の警察署に確かめておくと手戻りがありません。

よくある質問(FAQ)

Q. 申請日を書いた申請書を持っていってはいけませんか?
大阪府警察の記載例では、申請日は窓口で提出するときに書く扱いになっています。作った日を先に書いておくと、提出する日とずれて書き直しになりかねないので、空欄のまま持っていくのが確実です。

Q. 法人名のフリガナに「カブシキガイシャ」は書きますか?
書きません。フリガナは商号の部分だけを書き、会社の種類は「法人等の種別」の欄で番号に○を付けて示します。漢字の欄には、登記事項証明書のとおり「株式会社」まで略さずに書きます。

Q. 個人で申請し、自分が管理者も兼ねます。誓約書は何通要りますか?
2通です。個人用の誓約書と、管理者用の誓約書を出します。法人の代表者や役員が管理者を兼ねる場合も、法人役員用と管理者用の2通が必要です。

Q. インターネットで見つけた誓約書のひな形を使ってもよいですか?
文言が現行の古物営業法に合っているかを確かめてください。2025年6月1日の刑法改正の施行にあわせて、第4条の「禁錮以上の刑」は「拘禁刑以上の刑」に改められています。古い文言のひな形も出回っているので、提出先の警察のサイトにある最新の様式を使うのが安全です。

Q. 5年以上同じ会社に勤めています。略歴書には何を書けばよいですか?
警視庁の記載例では、直近5年間に変わりがない場合は、5年以上前の最後の経歴(その会社に入った年月と会社名など)だけを書き、「現在に至る」と書くとされています。愛知県に申請する場合は、職歴に加えて住所歴も書きます。

Q. 別の都道府県の警察が配っている申請書の用紙で申請できますか?
許可申請書は古物営業法施行規則で決められた全国共通の様式なので、項目と書き方は同じです。ただし、略歴書や誓約書は都道府県ごとに独自の様式を用意していることがあります。提出先の警察のサイトで、指定の様式がないかを確かめてください。

ご相談について

SG行政書士法務事務所では、古物商許可申請書をはじめ、各種の申請書類・通知書の作成を承っております。申請書の書き方や、誓約書・略歴書の用意でお困りの方は、ココナラのプロフィールページからお気軽にご相談ください。

執筆:行政書士 重松 祐達(SG行政書士法務事務所 代表)
日本行政書士会連合会 第23191059号 / 愛知県行政書士会 中央支部 第6790号
本記事は、警視庁・大阪府警察・愛知県警察が公開している古物商許可申請の記載例と案内、e-Gov法令検索の古物営業法・古物営業法施行規則(いずれも2026年10月23日確認)をもとに構成しています。様式や運用は都道府県・警察署によって異なることがあるため、申請の前に提出先の警察署へご確認ください。

免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的助言を構成するものではありません。古物商許可の取得を保証するものではなく、審査の結果や期間は個々の状況により異なります。本記事の内容は作成時点の法令と各警察の公開資料に基づいており、法令や様式の改正、運用の変更により内容が変わる場合があります。

参照:古物営業法・古物営業法施行規則(e-Gov法令検索)、警視庁・愛知県警察・大阪府警察が公開している古物商許可申請の様式・記載例・案内
サービス数100万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す