AIを使えば、文章も企画も作れる。
思いついたことを箇条書きにして投げれば、それなりに整った文章が返ってくる。
実際、多くの人がこう感じているはずだ。
「便利だし、もう自分で考えなくてもいいのでは?」
ところが、AIでまとめた文章を見たとき、こんな違和感が残ることがある。
・文章はきれいなのに、使いどころが分からない
・読めるが、何をしたいのかが曖昧
・結局、どこから手をつければいいか分からない
なぜ、こういうことが起きるのだろうか。
AIがやっているのは「整理」ではなく「整形」
AIは非常に優秀だ。
文章を滑らかにし、見出しを付け、論理の破綻を減らしてくれる。
ただし、AIがやっているのは 「整形」 に近い。
・文を読みやすくする
・一般的な構成に当てはめる
・よくある型に寄せる
つまり、「それっぽい形」を作るのが得意なのだ。
見た目は整う。
しかしそれは、「思考が整理された」こととイコールではない。
AIがやっていないこと
AIが苦手としているのは、次のような判断だ。
・何を捨てるか
・どこを尖らせるか
・誰に向けて書くのか
そもそも、この問いは正しいのか
これらはすべて 意思決定 であり、前提や目的を含んだ判断になる。
AIは「与えられた問い」に対しては最適化できる。
しかし、その問い自体がズレていた場合、ズレたまま、きれいにまとめてしまう。
だから、
「整っているのに、使えない」
という状態が生まれる。
なぜ「丸投げ」がうまくいかないのか?
思考をAIに丸投げしてうまくいかないケースには、共通点がある。
・何が問題なのかが自分でも分かっていない
・複数の論点が混ざっている
・優先順位が決まっていない
・本当は別のことが引っかかっている
こうした状態でAIに投げると、AIはそれらを平均化し、無難な形にまとめる。
結果として、
・誰にでも当てはまる
・どこにも刺さらない
・判断に使えない
文章が出来上がる。
AI時代に起きている分岐
AIが日常化すると、次のような分岐が起きる。
・AIだけで足りる人
・目的が明確
・問いを立てられる
・出てきた答えを評価できる
この人たちは、AIを使えば十分だ。
AIを使っても混乱する人
・何を聞けばいいか分からない
・出てきた答えの良し悪しが判断できない
・情報が増えるほど迷う
AIが便利になればなるほど、後者の人は増えていく。
これから必要になる役割
AIが当たり前になった世界で、価値が残るのは
「AIを使う人」ではない。
・考えを整理する人
・問いを整える人
・思考の階層を見極める人
・構造を与える人
AIが動き出す 前 の段階を扱う役割だ。
これは、AIが高度化しても簡単には置き換わらない。
最後に
AIは、文章を整えることはできる。
しかし、思考そのものを整理してくれるわけではない。
もし、
・AIに投げても、結局どうすればいいか分からない
・考えが散らかって前に進めない
そう感じることがあるなら、
問題は「AIの使い方」ではなく、その前の思考の状態にある。
AIを使う前に、
何を考え、何を捨て、どこを目指すのか。
そこが整って初めて、AIは本来の力を発揮する。
AIを使う前に、考えを整えたい方へ。
思考整理・構成設計のサポートを行っています。