第19回文化放送ラジオCMコンテストで準グランプリを受賞しました。
今年の古川登志夫さんの自己紹介は、去年に引き続き魔貫光殺法でした。
「スマイルプリキュア!」の緑川なお/キュアマーチ役の井上麻里奈さんや、「HUGっと!プリキュア」のチャラリート役の落合福嗣さんなどアニメオタクにはたまらない青二プロの声優の皆様に自分の原稿を演じて頂けるというのは本当にありがたい限り。
最終ノミネートに残っていたのは安藤ハザマ、青二塾、JX金属の3作品。
まずは安藤ハザマのノミネート作品から、
SE:キン!
実況:打った! サード正面! あーっと! トンネル!
トンネルだ! 3塁ランナーに続いて2塁ランナーもホームイン!
客A:何やってんだー!
客B:安藤ハザマに転職しちまえー!
NA:トンネルやダムなど、インフラをつくる会社。安藤ハザマ
という作品が残っていました。
審査員からは「(野球の)トンネルが分からない」「地下労働を連想してしまう」「いい方向が見えない」と酷評されてました。
正直なんでこれが残っていたのか分かりませんでした。
SE:カン!
SE:歓声
男:またホームラン! やっぱ二刀流は世界一だなー!
女の子:パパの方が世界一だよ!
男:え?
女の子:パパのトンネルは、毎日たくさんの人を喜ばせてるんでしょ?
パパの勝ち!
NA:世界中でインフラをつくる会社。安藤ハザマ
という作品の方が自信作でした。
次に残っていたのは青二塾の作品。
女A:古今東西、カワイイものー!
女B・C:イエーイ!
SE:パンパン
女A:イ・カ♡
SE:パンパン
女B:ナマハゲ♡
SE:パンパン
女C:縦列駐車♡
男:すごい、全然かわいくないのに、かわいく聞こえる…
NA:声で世界を変えよう。青二プロダクション 青二塾
声優ラジオで全然可愛くない言葉を可愛く言っちゃおうというコーナーがあった事を思い出して「これは面白くなるかも」と書いた作品。
「縦列駐車というセレクトがどうなんだろう」「なまはげが3つ目でよかった」「企画はすごくいいけど、可愛くないものをもうちょっと選べたんじゃないか」と酷評されてました。
言われてみると確かにちょっと雑につくってしまったという反省があります。まあ違う言葉を選べてもという感じですが…
何も思い浮かばなくて苦し紛れに書いた作品だったので自信作ではありませんでした。
ただ井上麻里奈さんに「縦列駐車」と読んでもらえて幸せでした。
自信作はこんな感じ。
母:本番、5秒前! 3、2、1…
SE:ガチャ
父:ただいまー…
娘:パパお帰りー!
父:ユイー! ただいまー!
娘:パパ、いつもお仕事お疲れ様! パパだーいすき!
父:ありがとう! 疲れが吹き飛ぶよ!
NA:演技力で人を幸せにする。俳優養成所 青二塾
前回の文化放送ラジオCMコンテスト後から、青二塾だけは次回もあるだろうと思いずっと書き続けていたけれどもう何を書いたらいいのか分かりません。
そして3つ目、JX金属の課題で残っていたのが準グランプリになったこの作品でした。
社長:会社の前に、ワシの石像を建てる事にする!
社員A:社長! 銅像にしましょう!
社員B:銅像にしましょう!
社長:どうしてだね?
社員A:社長がいなくなった時に、溶かして色々使えますし
NA:テレビやスマホ、飛行機など、銅は色々な物に使われています
銅で暮らしを支える。JX金属です
良くも悪くも私らしい作品。
このCMのキモは、谷山さんもおっしゃっていたけれど「実際に社長の銅像を作って、退任する時に溶かして再利用しよう」という企画。
販促コンペの受賞作に「ホーローおじさん」という企画があって、「あ、これ面白いな」と思い「社長の銅像」→「それを溶かして再利用」という企画を思いついた。
「○日目に溶かされる社長の銅像」みたいな企画名で、手はスマホの材料、足は電線、頭は車の部品という風に使われました!みたいにすれば、銅が身近な所で使われているというのを知ってもらえると思った。
とはいえそんなに面白い企画ではないかなと思っていたけれど、谷山さんは「ラジオCMにとどめずやった方がいい」「実際にやりましょうよ」とおっしゃり、なかじまさんも「実際にJX金属の社長がそれをやったら話題になる」とご講評を頂けた。実際にこんなの持っていったら「ふざけてんのか」と却下されそうだけど、これが準グランプリになるのが公募の面白い所だと思う。そもそも原稿から企画を読み取ってしまう審査員の慧眼に恐れいる。
ただシメNAが長すぎる上に説明的でつまらないかなと思ったんだけど、意外にもなかじまさんから「銅像を溶かして再利用するというのを抜きにしても構成がよくできている」というような事を言って頂けた。特に社長のセリフをつけ足さなかった所を「社長の顔が浮かぶ」と評価して頂けた。
オンエアではカットされてるかもだけど、谷山さんが「アイデアが何もなかったとしても、情報を正しい順番で並べるだけでコピーになる」とおっしゃっていたので、小手先のテクニックに走るのではなく、「何を言うか」がやっぱり大切だと思った。
ノートを見返してみると18本目の作品。多分初日に書いていた。
この課題、絶対「銅メダル」の作品が多くなるだろうから早めに「銅メダル」は捨てた。
正直「優秀賞に引っかかればいいかな」くらいに思っていたので、準グランプリに選ばれたのは望外の結果。ありがとうございました。
ちなみに自信作だったのはこの作品。
SE:学校
女子:竹田くん、この前借りた10円返すね
男子:あ、うん
SE:置く音
SE:握る音
男子:ど、どうしたの?
女子:竹田くんの手、冷たいからあたためてあげるね
男子NA:そう言って僕の手を握る彼女の手と10円は、
とても温かかった
NA:銅の可能性で、未来をキュンとときめかせる会社 JX金属
グランプリは湖池屋の作品。安藤ハザマか湖池屋がグランプリだと思っていたので納得の結果。普通は食べているシーンを描く所を、「今は欲しくない」シーンを描くという発想が鮮やか。この発想はなかった。
あとシンプルで分かりやすい笑い所もあったし、謎の外国人キャラも活きていた。
これは映像でやっても面白いと思う。安藤ハザマのドリル入刀も。
今年は近道を遠回りしてテクニックを見せつけるような作品より、最短距離をまっすぐ行く作品が選ばれてる感じがしました。
イベントの中である最終ノミネーターの方が谷山さんから「こういう頭の使い方ができる人がコピーライターになってほしい」と言われてました。
その言葉は、準グランプリよりも価値があると思いました。
あとリスナー大賞になった作品を、オンエアには乗ってないと思うけど谷山さんとなかじまさんが「何度も笑いが取れるのはすごい」と話されていた。
文化放送ラジオCMコンテスト公開審査イベント。
あそこは地獄だ。
1度でもあそこに作品が残って参加した事がある人なら分かるだろう。
作品が発表される度に「あ、あの作品残ってないんだ」と絶望に叩き落とされ、
自分の作品も自信作は選ばれず「こんなの出したっけ…」というものが選ばれている。
そして容赦なく会場の反応や審査員のコメントでダメだという事が分かってしまう。
褒められたら褒められたで「自信作じゃなかったのにな…」という気分で素直に喜べない。
旅費交通費は自腹で、準グランプリ・リスナー大賞以上が取れないと元が取れない。
4年連続で最終ノミネートに残り、3年連続で参加したけどうれしさや楽しさより、疲労感や徒労感が大きかった気がします。
『やりきったな』
収録が終わった会場で、そう思いました。
もう、やりきったと。
そもそもラジオCMコンテストというものが割に合わないものなんです。
1年間で受賞できるのは3~5個。勝率は2割~3割くらい。
受賞できてもスポンサー賞の1万円か5000円。たまに2万円とか5万円。
受賞したコンテストでも10~20の課題では落選しているし、毎回打ちのめされた気分になる。
開催時期はモロかぶりで、ラスト1週間とか4日になってかけこみで応募したりする有様。
そしてそういう1桁しか作品を応募してないコンテストでは受賞するのに、力を入れて50本以上応募したコンテストではあっさり落選する。
選ばれたら選ばれたで全然自信作じゃない作品が選ばれていて複雑な気分。
終わらない戦いを戦い続けないといけない事に、ここ数年は疲れを感じていました。
始めた頃は、あんなに楽しかったのにな。
課題が発表された時に、ワクワクしてたのにな。
初めて受賞できた時は、うれしかったのにな。
初めて最終ノミネートの連絡が来た時はグワってなったのにな。
グランプリは一生頑張っても無理だったろうけど、リスナー大賞や審査員特別賞も獲ってみたかったなあ。
でも今は受賞しても落選しても『無』の境地。
今回の準グランプリを一区切りにして、今後は気が向いたら応募するくらいにしておきます。
イベントの後は、最終ノミネートに残っていたO田さんとナカタさん?という方、今年は最終ノミネートに残っていなかったお互い認め合う唯一無二のライバルS田さんと4人で飲みに行く事に。
移動で疲れていたのと眠かったので何を話したのかあまり覚えてない。
「小学館に自信作があったのに」「青二の作品は何度聞いても笑えた」「好きなプリキュアはキュアウインク」「AIは分析には使えるけど制作には使えない」みたいな話をしたと思う。過去に出した作品を使い回すかどうかみたいな話もしてたような気がするけど、私は使い回しはしないようにしています。
やたら濃いレモンサワーと、ごま油と塩昆布がかかったキャベツと、ピーマンと焼き鳥と鍋を食べた事は覚えている。
あとS田さんが「竹泉さんは連絡先を教えてくれない」と愚痴ってたような気がするけどそもそも聞かれた覚えがない。後ウチはネットが通ってないので返事を返せるか分からない。オレンジレンジの仕事とか聞きたかったなあ。無念。
来年はS田さんやO田さんがやってくれるでしょう。外野から見させてもらいたい。