「周りの音が気になって集中できない…」
「人の顔色をうかがいすぎて、疲れてしまう…」
「友達のちょっとした言葉に、何日も心が痛む…」
「にぎやかな場所にいると、なぜかいっぱいいっぱいになる…」
「小さなことが心に引っかかる。でも理由が自分でもわからない…」
このような小さな「違和感」や「つらさ」を、誰にも言えずに胸にしまい込んでいる人は、きっと少なくないと思います。
私もその一人でした。
私自身、HSPの気質を持って生まれてきました。
先ほど挙げた「HSPあるある」は、すべて私が何度も感じてきたことです。
音、光、人の感情、空気の重さ──。
他の人には平気なことが、自分には苦しく感じる。
「なんでそんなことで疲れるの?」と言われたら、ますます疲れてしまう。
でも、それはあなたが弱いからでも、変だからでもありません。
ただ、あなたが“繊細で深く感じとる力”を持っているだけなのです。
∮ HSPで生きづらかった私のエピソード
学生時代、私は、毎日がとてもしんどかったです。
授業中、誰かがシャープペンシルをカチカチ鳴らす音が気になって仕方がなくて、先生の話がまったく頭に入らなかったこと。
時計のカチカチ音が気になって眠れなかったこと。
休み時間に、友達同士の小さな言い争いを聞いてしまって、胸がざわざわしてトイレに逃げ込んだこと。
周りに「普通に」しているように見せるのが精一杯で、帰宅するとどっと疲れてベッドに倒れ込んでいました。
そして、誰にもそのしんどさをわかってもらえず、「自分はおかしいのかな」と何度も悩みました。
周りの輝いている友人に比べて、私は浮いているように感じ、いつも孤独でした。
∮ 考え方の変化のきっかけ
そんな私も、今では、以前よりずっと楽に生きられるようになりました。
きっかけは、ある人からの小さなアドバイスでした。
「あなたは、世界を人より豊かに感じる才能を持っている。
無理に普通になろうとしなくていい。自分に優しくしてあげよう。」
その言葉をきっかけに、私は少しずつ生き方を変えていきました。
そして、心の重荷がふわっと軽くなる感覚を、初めて味わいました。
では、どうやって私は変わっていったのか──。
まずは、「HSPとは何か」を、もう少し詳しく見ていきましょう。
∮ HSPとは
HSP(Highly Sensitive Person)は、心理学者のエレイン・アーロン博士によって提唱された概念です。
日本語では「非常に感受性が高い人」「とても敏感な人」と訳されることが多いです。
HSPの特徴には、次のようなものがあります。
外部からの刺激(音、光、人の感情など)を人一倍強く感じる
他人の気持ちに深く共感しやすい
深く考える傾向があり、物事をじっくりと処理する
環境の変化に敏感に反応する
一度に多くの刺激を受けると、すぐに疲れてしまう
人口の約15~20%がHSPに該当すると言われています。
つまり、決して「少数派すぎる」わけではありません。
ただ、社会の中では、「鈍感でタフな人」が理想とされる風潮があるため、HSPの人は「自分はダメだ」と感じやすいのです。
しかし本来、HSPは「欠点」でも「病気」でもありません。
あなたは「感じる力」に恵まれた、素晴らしい存在なのです。
∮ HSPが自分を守り、心を軽くするために大切なこと
ここからは、私がライトワーカーとして、そして同じHSPとして、あなたに心を込めて贈りたいアドバイスをお伝えします。
1. 自分を「守る」ことを最優先にしていい
まず、あなたに伝えたいのは──
「自分を守ることは、わがままではない」ということ。
苦手な場所、人、音、光。
それらに無理に適応しようとしなくていいのです。
イヤホンをつけたり、静かなカフェを選んだり、必要なら人混みを避けたりしてもいい。
あなたの心地よさを第一にして、生きてください。
2. 感じすぎる自分を責めない
HSPの人は、「こんなことで傷つく自分は弱い」と自分を責めがちです。
でも、それは違います。
あなたが敏感に感じるのは、世界を豊かに受け取る才能です。
美しい景色、やさしい言葉、ふとした音楽──
そんな小さな奇跡を、誰よりも深く味わえる力が、あなたにはあります。
「私は特別なアンテナを持っているんだ」と、自信を持ってください。
3. 小さな「安心できる居場所」を持ちましょう
HSPの人にとって、「安心できる場所」は心のオアシスです。
家の中に好きなものだけを集めた空間をつくったり、自然の中でぼーっとする時間を持ったり。
あなたがほっとできる居場所を、いくつも持ちましょう。
居場所があると、心が揺れても、すぐに「自分の中心」に戻ってこられます。
4. 頑張りすぎない。「今日できたこと」を認める
HSPさんは、完璧を目指してしまうことも多いです。
でも、少しでも何かを頑張れたなら、それで十分です。
「今日は外に出られた」「今日はちゃんと休めた」
そんな小さな成功を、毎日、優しく認めてあげてください。
自己肯定感は、無理に高めるものではなく、日々の「できたね」の積み重ねで自然と育ちます。
5. あなたは一人じゃない
最後に、一番伝えたいこと。
あなたは決して、一人じゃありません。
私も、たくさんのHSPさんたちも、同じように悩み、涙を流し、少しずつ、自分を受け入れて生きています。
誰かの優しさを、静かに感じ取る力。
世界の小さな美しさに、気づける心。
それは、この世界にとって、とても大切な光なのです。
どうか、自分自身を大切に、大切にしてあげてください。
あなたは、ここにいていいんです。
そして、あなたのままで、愛されています。
世界にひとつだけの、あなたの感受性を、どうか大切にしてください。