古物商が亡くなったら許可は相続できる?廃業・返納手続きを行政書士が解説

古物商が亡くなったら許可は相続できる?廃業・返納手続きを行政書士が解説

記事
法律・税務・士業全般
「父が古物商を営んでいたけれど、亡くなった後も同じ許可証を使える?」
「家族が中古品販売の事業を引き継ぐには?」
「古物商を廃業するとき、警察署への届出は必要?」
このような疑問をお持ちではありませんか?

こんにちは。大阪市のタケウチ行政書士事務所です。
古物商許可は、個人または法人に対して公安委員会が与える許可です。
そのため、個人で古物商許可を取得していた方が亡くなった場合、家族がその許可をそのまま使用して営業を続けることはできません。
一方、法人名義で古物商許可を取得している場合は、代表者が亡くなっても、直ちに許可が失われるわけではありません。

今回は、古物商許可の相続、死亡時の許可証返納、事業を引き継ぐための新規申請、法人代表者の変更手続きについて解説します。

1.個人の古物商許可は相続できる?

結論からいうと、個人名義の古物商許可を家族や相続人がそのまま引き継ぐことはできません。
古物商許可は、許可を受ける本人の欠格事由、営業所、管理者などについて審査を行ったうえで与えられるものです。
そのため、個人で許可を取得した方が亡くなった場合、許可証の名義を家族に変更して使い続ける制度はありません。
例えば、父親が個人事業として中古品の買取り・販売を行っていた場合、子どもが店舗を引き継いだからといって、父親名義の古物商許可証を使用することはできません。
店舗や商品を相続することと、古物商許可を引き継ぐことは別の問題です。
相続人が古物営業を続けたい場合は、自分の名義で新たに許可を取得する必要があります。

2.古物商が亡くなった場合は許可証を返納する
個人で古物商許可を取得していた方が亡くなった場合、古物営業法第8条に基づき、許可証の返納手続きが必要です。
この場合、同居の親族または法定代理人が返納義務を負います。

返納期限はいつ?
原則として、死亡などの返納事由が発生した日から10日以内です。
亡くなった方の許可証が見つからない場合や、手続きを行う方が不明な場合は、できるだけ早く管轄警察署へ相談しましょう。

返納に必要な書類
一般的には、次の書類を準備します。
① 返納理由書
② 古物商許可証
③ その他、警察署から指定された資料
返納理由書は、古物営業法施行規則の別記様式第9号を使用します。
返納先は、原則として主たる営業所の所在地を管轄する警察署です。
返納手続き自体に手数料はかかりません。

3.相続人が古物商を続ける場合は?
例えば、父親が経営していた中古品販売店を、子どもが引き継ぎたい場合を考えてみましょう。
店舗や在庫などを引き継ぐことは考えられますが、古物商許可をそのまま引き継ぐことはできません。
相続人が古物営業を継続する場合は、相続人自身の名義で新規の古物商許可を申請し、許可を受ける必要があります。

新規申請の主な手順

STEP① 営業内容を確認する
引き継ぐ店舗や取扱商品、営業方法を整理します。

STEP② 営業所と管理者を決める
営業所の所在地を確認し、管理者を選任します。

STEP③ 必要書類を準備する
住民票や身分証明書などの必要書類を取得します。

STEP④ 申請書類を作成する
古物商許可申請書、略歴書、誓約書などを作成します。

STEP⑤ 警察署へ申請する
主たる営業所の所在地を管轄する警察署へ申請します。

STEP⑥ 許可を受けて営業を開始する
審査後、許可が認められれば、相続人自身の名義で古物営業を行うことができます。
新規許可申請の手数料は19,000円です。

新しい許可が下りるまで営業できる?
亡くなった方の許可証を利用して、相続人がそのまま古物営業を続けることはできません。
また、新しい許可を申請しただけで営業できるわけでもありません。
許可が必要な古物営業は、相続人自身が許可を受けてから開始する必要があります。
なお、相続した在庫の整理や売却については、取引の内容によって許可の要否が異なる場合があります。
判断に迷う場合は、管轄警察署へ事前に確認しましょう。

4.事業を引き継がずに廃業する場合

相続人が古物営業を引き継がず、事業を終了する場合は、許可証の返納が必要です。
古物商許可を取得していた本人が、生前に営業を廃止した場合も同様です。

廃業時に確認したいこと
① 古物商許可証の返納
② 古物台帳などの記録の取扱い
③ 未完了の取引や契約
④ 在庫商品の整理
⑤ インターネット上のショップや販売ページ
⑥ 古物商の標識の取扱い

古物営業を終了する際は、許可証を返納するだけでなく、未処理の取引や必要な記録の管理についても確認しましょう。
特に、廃業後の在庫整理や台帳の保管については、状況によって対応が異なるため、管轄警察署に相談することをおすすめします。

5.法人の代表取締役が亡くなった場合は?

個人名義の古物商許可と、法人名義の古物商許可では取扱いが異なります。
例えば、株式会社が古物商許可を取得している場合、その許可を受けているのは代表取締役個人ではなく法人です。
したがって、代表取締役が亡くなっても、法人が存続している限り、そのことだけで法人の古物商許可が失われるわけではありません。
ただし、代表者の交替や役員の変更などに伴い、必要な手続きを行わなければなりません。

法人で確認する主な手続き
・新しい代表取締役の選任
・役員変更などの登記
・古物商許可の変更届
・必要に応じた許可証の書換申請
・営業所管理者の変更

古物商許可に関する変更手続きは、変更内容によって必要書類や期限が異なります。
代表者や役員の変更については、原則として変更日から14日以内、登記事項証明書の添付が必要な場合は20日以内となる取扱いがあります。
また、亡くなった代表者が営業所の管理者も兼ねていた場合は、後任管理者の選任についても確認が必要です。

6.法人を解散した場合はどうなる?

法人で古物商許可を取得している場合、法人の解散や合併による消滅などでも、許可証の返納が必要になることがあります。
ただし、法人の代表者が亡くなった場合と、法人そのものが消滅した場合は区別する必要があります。
法人が存続しているのか、解散・清算手続きを進めているのかによって、必要な対応は異なります。
法人の解散や合併を予定している場合は、登記手続きとあわせて古物商許可の取扱いを確認しましょう。

7.古物商許可の返納手続きで注意したいこと

許可証の返納には、いくつか注意点があります。

① 返納期限を守る
死亡や廃業などの返納事由が発生した場合、原則として10日以内に返納手続きを行います。

② 許可証が見つからない場合
許可証を紛失している場合でも、そのまま放置せず、警察署に事情を説明しましょう。

③ 営業所が複数ある場合
主たる営業所の所在地を確認し、返納先の警察署を確認します。

④ 事業を続ける場合
相続人が新たに許可を取得する必要があるか、営業内容を整理して確認しましょう。

許可証の返納と、相続人による新規許可申請は別々の手続きです。
それぞれ必要な対応を確認しておくことが重要です。

8.相続人が新たに許可を取得する場合の必要書類

相続人が個人として古物商許可を取得する場合、一般に次のような書類が必要です。
・古物商許可申請書
・略歴書
・誓約書
・本籍等の必要事項が記載された住民票の写し
・本籍地の市区町村が発行する身分証明書
・インターネット販売に関する資料(該当する場合)
営業所管理者についても、必要書類を確認します。
なお、古物商許可申請でいう身分証明書は、運転免許証ではありません。
本籍地の市区町村が発行する証明書です。

9.古物商許可申請書の作成は行政書士にお任せください!

「家族が営んでいた中古品販売事業を引き継ぎたい」
「新たに古物商許可を取得する必要がある」
「警察署への申請は自分で行うので、書類作成だけ専門家に任せたい」
このような方に向けて、タケウチ行政書士事務所では、ココナラで古物商許可申請書類の作成サービスを提供しています。

【サービス料金(税込)】
個人申請:3,500円
法人申請:6,000円
法人の基本料金には、役員1名分と営業所管理者1名分の書類作成を含みます。

【サービス内容】
・古物商許可申請書の作成
・略歴書の作成
・誓約書の作成
・必要事項の確認
・完成書類のPDF納品
当事務所では、独自に開発した申請書作成システムを活用し、効率的な書類作成を行っています。
行政書士が必要事項を確認しながら、丁寧に対応いたします。
全国からのご依頼に対応しています。
※本サービスは新規の古物商許可申請書類の作成が対象です。
※許可証の返納手続き、法人の変更届、登記手続き、相続手続きは基本サービスに含まれません。
※警察署への申請代行、公的証明書の取得代行は含まれません。
※新規許可申請手数料19,000円は別途必要です。
※許可の取得を保証するものではありません。

10.よくある質問

Q.父親が取得していた古物商許可を、子どもが引き継げますか?
個人名義の古物商許可を相続人がそのまま使用することはできません。子どもが古物営業を続ける場合は、自分の名義で新たに許可を取得する必要があります。

Q.古物商が亡くなった場合、許可証はいつまでに返納しますか?
原則として、死亡などの返納事由が発生した日から10日以内です。手続きが難しい場合や許可証が見つからない場合は、早めに管轄警察署へ相談しましょう。

Q.許可証を返納するときに手数料はかかりますか?
許可証の返納手続きに手数料はかかりません。

Q.法人の社長が亡くなった場合も、新しい許可が必要ですか?
法人が存続している場合、代表者が亡くなったことだけで新規許可が必要になるわけではありません。ただし、役員変更や許可証の書換えなどの手続きを確認する必要があります。

Q.相続人の新規申請書類だけ依頼できますか?
はい。当事務所では、新たに古物商許可を取得するための申請書類作成サービスを提供しています。完成書類はPDF形式で納品し、お客様ご自身で警察署に申請していただきます。

11.まとめ

古物商許可の相続や廃業では、次の3点が重要です。
① 個人名義の古物商許可は相続できない
② 死亡・廃業などの場合、原則10日以内に許可証を返納する
③ 法人名義の許可は、法人の存続と代表者変更などの手続きを確認する
相続人が古物営業を続けたい場合は、新たな許可申請が必要になることがあります。
亡くなった方の許可証をそのまま使って営業を続けないよう注意しましょう。
「新たに古物商許可を取得したいけれど、申請書類の作成が難しい」
そのような方は、タケウチ行政書士事務所のココナラ出品サービスをご検討ください。
個人3,500円、法人6,000円で書類作成を承っています。
ご購入前のご相談も、ココナラのメッセージからお気軽にお問い合わせください。

タケウチ行政書士事務所
大阪市の行政書士事務所です。
古物商許可、建設業許可、会社設立、在留資格関連などの行政手続きを取り扱っています。
※本記事は2026年11月時点の制度を踏まえた一般的な解説です。実際の返納義務者、届出期限、法人の解散時の取扱い、相続後の営業については、個別事情に応じて管轄警察署へご確認ください。
サービス数100万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す