仕事で「向いていること」と「やりたいこと」がズレているとき

仕事で「向いていること」と「やりたいこと」がズレているとき

記事
学び


1.そのズレ、感じたことはありませんか


周囲からは「向いている」と言われる仕事がある一方で、
心の中では別のことをやってみたいという気持ちがくすぶっている。
そんなズレを感じながら、
転職活動を進めている人は少なくありません。
向いていることを選べば安定した評価は得られそうだけど、
心のどこかで納得しきれない。
やりたいことを選べば挑戦にはなるけれど、うまくいく保証はない。
どちらを優先すべきか分からず、足踏みしてしまうことがあります。

2.なぜ二つを対立させて考えてしまうのか


「向いていること」と「やりたいこと」のズレに悩む理由は、
この二つを対立するものとして捉えてしまうからです。
向いていることは、
これまでの実績や周囲からの評価によって裏付けられていますが、
本人の情熱とは必ずしも一致しません。やりたいことは、
情熱はあっても、実績としての裏付けが乏しいことが多く、
不安がつきまといます。
どちらか一方を選ばなければならないという前提が、
判断を難しくしている大きな要因です。

3.先に答えを言います


向いていることとやりたいことは、
どちらか一方を選ぶものではありません。つまり、
この二つの重なる部分を探すという発想に切り替えることが、
ズレを解消する第一歩なんです。

4.重なりを探すための具体的な手順


まず、向いていることの中身を分解してみます。「向いている」
と言われる理由が、スキルなのか、姿勢なのか、
それとも単に経験年数によるものなのかを整理します。次に、
やりたいことの中身も同じように分解します。「やりたい」
と感じる理由が、その仕事内容そのものなのか、
それとも憧れや漠然としたイメージによるものなのかを見極めます。
そして、両方を並べたときに、共通する要素がないかを探します。
例えば、向いている仕事の中にある「人と関わる部分」と、
やりたい仕事の中にある「誰かの役に立ちたいという思い」
が重なっていることに気づくこともあります。最後に、
完全に一致する仕事を探すのではなく、
重なりの大きい選択肢を優先的に検討します。つまり、
ズレを埋める作業は、二者択一ではなく、
共通項を見つけて橋を架ける作業だということです。

5.採用側から見た「両立の語り方」の本音


元採用担当として言うと、
面接で「向いていることとやりたいことのどちらを優先しましたか」
と聞かれて、片方しか語れない候補者には、
話に一貫性を感じにくいことがあります。一方で、
「向いている部分を活かしながら、やりたい方向に近づけていきたい」
という語り方ができる候補者には、現実的でありながら意欲もある、
バランスの取れた印象を持ちます。企業側も、
完全に理想通りの人材を求めているわけではなく、
地に足のついた成長意欲を評価する傾向があります。
つまり採用側から見ると、どちらか一方を選び切ることより、
両方をどう接続しているかの説明の方が、
説得力を持つということです。

6.事例:重なりに気づいた相談者


相談者は、これまでの経験から「事務処理能力が高い」
と評価される一方で、
心の中では人と直接関わる仕事への憧れを抱えていました。
どちらかを選ばなければと思い悩んでいましたが、
キャリア相談の中で、
事務処理の中にも「相手の状況を整理して伝える」という、
人と関わる要素が含まれていたことに気づきます。
その気づきをもとに、
社内の調整業務や顧客対応を含む職種に応募先を絞ったところ、
これまでの実績を活かしながら、
やりたかった対人的な要素も満たせる仕事に出会うことができました。
相談者は「二択で悩んでいたけれど、重なる部分を探せばよかった」
と振り返っています。

7.悩んだときの補足知識


向いていることとやりたいことのズレに悩んだときは、
紙に両方を書き出し、
それぞれの理由まで掘り下げてみることをおすすめします。
表面的な言葉だけでなく、なぜそう感じるのかまで書き出すことで、
共通点が見えやすくなります。また、完全に一致する仕事は、
実際にはほとんど存在しません。重なりが7割程度あれば、
十分に納得感のある選択肢として検討する価値があります。もし、
どうしても重なりが見つからない場合は、
今すぐ完全に一致させようとせず、今の経験を積みながら、
少しずつやりたい方向へ近づいていくという
長期的な視点を持つことも有効です。
一度の転職で全てを解決しようとしなくても、
キャリアは段階的に近づけていくことができます。
周囲からの「向いている」という評価に縛られすぎず、
自分の内側にある「やりたい」という気持ちも、
同じくらい大切な判断材料として扱ってみてください。

8.まとめ


向いていることとやりたいことは、対立するものではありません。
重なる部分を探すことが、
納得できるキャリア選択への近道になります。

応援しています。


サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す