Web制作の現場では「画像コーディング」と「デザインカンプを元に忠実にコーディング」という言葉がよく使われます。一見似ているように見えますが、実務的には役割も難易度も大きく異なります。ここではそれぞれの違いを整理します。
画像コーディングとは
画像コーディングとは、完成したデザインをそのまま画像として書き出し、Webページ上に配置する方法です。例えば、デザイン全体をPNGやJPEGにして表示するようなケースです。
この方法は実装が非常にシンプルで、短時間で見た目を再現できるのが特徴です。細かいレイアウト調整やCSS設計がほとんど不要なため、仮のページや簡易的なLP、モックなどで使われることがあります。
ただし、テキストが画像になるためSEOに弱く、レスポンシブ対応や更新作業が難しいというデメリットがあります。また、アクセシビリティの観点でも望ましくありません。
デザインカンプを元に忠実にコーディングとは
一方で、デザインカンプを元に忠実にコーディングするとは、FigmaやXDなどで作られたデザインを読み取り、HTMLとCSS、場合によってはJavascriptを用いて構造的に再現することを指します。
フォントサイズ、余白、行間、色、レスポンシブ挙動などを細かく確認しながら、ブラウザ上で正しく動作するように実装します。単に見た目を似せるのではなく、意味のあるマークアップや保守性、拡張性も考慮する必要があります。
この方法ではテキストはテキストとして扱われるためSEOに強く、更新もしやすくなります。また、デバイスごとの最適な表示やインタラクションも実現できます。
大きな違いは「再現方法」と「品質」
両者の本質的な違いは、見た目を画像で貼り付けるのか、それともコードで構築するのかという点にあります。
画像コーディングは「見た目を固定する」アプローチです。一方、カンプベースのコーディングは「設計を実装する」アプローチと言えます。
つまり、前者は静的な再現、後者は動的かつ構造的な再現です。
実務ではどちらが求められるのか
実務のWeb制作では、ほぼ例外なくデザインカンプを元に忠実にコーディングすることが求められます。なぜなら、運用・更新・SEO・パフォーマンス・アクセシビリティといった要件を満たす必要があるからです。
画像コーディングは、あくまで一時的な確認用や特殊な用途に限られます。
まとめ
画像コーディングは「早く見た目を出すための方法」、デザインカンプを元に忠実にコーディングは「本番品質のWebを作るための方法」と考えると分かりやすいでしょう。
もし現場で求められるスキルを身につけたいのであれば、カンプを読み解き、細部まで再現できるコーディング力を磨くことが重要です。