融資の審査が下りないから待ってください！…

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法律・税務・士業全般

そんなの通用するの！？

ここのところ住宅ローンのお手伝いをする機会が多いのですが、ローンの審査って緊張しますよね。

お客様はもちろん、私もドキドキ。承認が下りた時は、ホッとします。

土地や建物の契約時に「ローン特約」をつけて契約するケースがあるのですが、みなさんご存知ですか？

読み方の通りで、住宅ローンを利用する場合につける特約です。

いわゆる「ローン特約」は、予定した住宅ローンがダメになった（実行されない）場合に、売買契約を白紙にできるという特約です。

これ、買う側を守るように聞こえますけど、売る側にとっても不利になる場合もあるんです。

買う側も売る側も

「ローン特約をつけた契約の条件が変わった場合に、ローン特約の条件はどうなるのか？」

これはしっかり押さえておかないと、大変なことになる場合もあるんです。

ローン特約をつけて契約して

「いつまでに融資の承認をとってくださいよー」

という期限までに間に合わなかったとします。

そこで、売主と買主は売買代金の支払い日を延ばしました。

ここまでは、ケースとしてありそうですよね。

それでは、延長したにもかかわらず更に延ばした期日までに、融資の承認が下りない…

これはどうでしょうか？

「ローン特約がついてるんだから契約は白紙にできるし、違約金なんてかからないでしょ！？」

このような場合の過去の裁判判例で

「買主の都合で決済期限が延長された場合、ローン特約の期限を売主から明確に合意がなければ、ローン特約は効力を失うとみるのが相当。何度もとなると売主が一方的な不利益を与えられ続けることになる……」

という判例があったようです。

もちろん、ケースによって判断が違ってくる場合もあるでしょうが、「売主の合意」が必要なのは間違いなさそうですね。

そうでないと、「債務不履行」で「違約金」を請求されることも考えられるわけです。

売買契約の決済日を、買う側が変更して欲しいと言ったとします。

もちろん間に入る不動産会社や住宅会社に言うでしょう。

でも、言ったから当然にローン特約の期限が延長されるわけではないのです。

ローン特約って取引の確認で、結構、簡単に扱われる印象があります。

「事前審査通ってるんでしょ？大丈夫」

・その金融機関の事前審査の信憑性は確かですか？

・団体信用生命保険の審査は終わってるんですか？

・実は融資実行までに、車とか大きなローンを組む予定はありませんか？

事前審査が通っていても、万一の可能性もあります。

住宅ローンを利用して、契約内容の変更、ローン特約の変更になりそうだ…

そんな時は

「売主と買主の合意」

不動産会社や住宅会社に確認、自分でも書類の確認…

これは必ずおさえておきましょう。