(1)AIは入試小論文で定番
みなさんはチャットGPTを勉強等で使っていますか?
いまや生成AIは私たちの生活で身近なものとなっている。
入試小論文でもAIは文系・理系問わず、定番となっている。
経済系の学部では、AIによる労働代替によって生じる失業問題、業務の効率化によるイノベーション、AIを初めとするデジタルテクノロジーの事業所への導入(DX化)の遅れなどが関連テーマとして出題されている。
こうした問題を書く際に、生成AIの必要最小限の知識は受験生に必要であるのは言うまでもない。
ところが、学校でこのAIを学ぶ機会は高校生には少ない。
塾・予備校でも国語の講師が小論文を教えていることが大半で、講師は案外生成AIの知識に疎い。
そこで、今回はOK小論文で受験生のみなさんに生成AIについて、わかりやすく解説をしようと思う。
(2)AI(旧来型)はそれまでの機械とどこが違うのか
生成AIの解説をする前に、まずはAI(旧タイプ)がそれまでのコンピュータとはどこが違うのか、について話してみたい。
たとえば、多くの動物の写真の中から猫の写真を選ぶミッションを機械に与えたとする。
それまでのコンピュータでは、人間の教師が猫の外見上の特徴を機械に教え込む。
全体の骨格や毛色、目の色、顔の形、耳の形、尻尾の形や長さなどを教える。
機械はその条件に合致したものを写真の中から選び取る。
ところが、品種改良で近年は下の写真のように、毛のない猫(スフィンクス)が登場している。
この写真は、教師が機械に教えた条件に合致しないため、機械はスルーして選定から漏れてしまう。
これに対して、AI(旧来型)は人間の教師が猫について教えなくてもよい。
AIが選んできた写真に対して、正解 or 不正解を告げるだけで、あとはAIが正解した写真(猫の写真)から、猫の共通の画像パターンや法則を発見して自ら学ぶことができるというものだ。
つまり、試行錯誤(トライ&エラー)を繰り返すことでどんどん賢くなり、正答率が上昇するのがAIということになる。
これをディープラーニング(深層学習/自己学習)という。
ただ、問題はいくつかある。
①AIも間違える。
②AIが選択した「正解」に対して、なぜそのように判断したのか、理由を明示しない。本来であれば、「正解」に至る思考のプロセスが重要であるのに、その部分がわからない。」AIの「心」の中はいわゆるブラックボックスに入っているというわけだ。
③ビッグデータの収集・解析・予測は得意であり、特に画像処理能力に優れている。しかし、自然言語処理に問題がある。数学者新井紀子先生が「東ロボくん」プロジェクトを実施していた。これは、AIに大学入試の模試を解かせて東大に合格できるレベルを目指そうというものである。模試で世界史などは得意であるが、英語などの簡単な会話文による問題の出来が悪い。これは、人間の会話が前提となる背景や常識が省略されていても、人間同士は予めそれを理解していてスムーズに会話が運ぶ。これに対して、AIに膨大な背景や常識をインプットすることは手間やコスト等の問題から不可能であり、このような事情でAIは小学生でもわかる会話を理解できない。
(3)生成AIはAI(AI(旧来型))とどこが違うのか
さらにAIは進歩発展して、近年、生成AIが登場しました。この生成AIのAI(旧来型)との違いを解説する。
前章で、AI(旧来型)は自然言語処理能力に問題があると書うた。
以前はAIによる翻訳が良くないと悪評が飛んでしました。日本語訳が「めちゃめちゃでチンプンカンプンで日本語としての意味をなさない。
これに対して、生成AIは自然言語処理能力が格段にUPした。
このほか、生成AIはAI(AI(旧来型))とどこが違うのか、箇条書きで書くと以下の通り。
①自然言語処理能力の向上。
②作画だけでなく、作曲、文章の要約や作成などクリエイティブな機能の飛躍的上昇。
ここでは特に②について詳しく深掘りする。
例えば、生成AIに鳥の絵を描いてと命令するとする。
AIが作成した鳥の絵の作品に対して、劇画調に変えてと言えば、その通り修正します。アーティスティックに描いてと言えば、命じられたような絵に書き替える。
まるで人間とチャットするように、私たちが普段使う言葉でタスクを
命令・実行できる。
これに対し、AI(旧来型)は、タスクはプログラミング言語で書かなければAIは動きません。ですから、AIを扱いこなせるのは、プログラマーだけに限定されていた。
一方、生成AIは素人でも高校生でもAIに命じて、英文を翻訳をしたり、数学の問題を解いたりと様々な仕事を簡単に行わせることができる。
最近、生成AIが描いた絵が絵画コンテストで優勝して物議をかもした話題が有名だ。
絵画コンテストで優勝した生成AIが描いた絵
このように、生成AIは使い勝手がいい反面、従来は人間特有の技能とされていた創造的領域を脅かす存在になっている。
旧来型AIも生成AIもビッグデータの処理に能力を発揮します。記憶や計算能力、画像解析や予測能力が人間の脳とは比べものにならないほど優れている。
医療の分野では、膨大な医学論文を学習したAIが、診断が難しい患者の白血病を短時間で診断して医師に適切な治療法を助言したというニュースが日本で報道された。
(4)AIは入試小論文でどのように出題されるか
受験生が一番気がかりなのは、AIでどんな問題が出されるか、という点でしょう。
以下に箇条書きで書いてみる。
①AIによる労働代替と人間の失業
②AIに仕事を取られないようにするためには、どのような教育をすればよいか
③AIと医療。AIと医師との関係や、AIが導入されて医師の仕事は変わるか否か
④人口減少社会に突入した日本でのAIの可能性
⑤AIによる技術革新や課題解決
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