同じ「教えて」でも、子どもに必要な助け方が違う理由

同じ「教えて」でも、子どもに必要な助け方が違う理由

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宿題を始めた子どもから、
「わからない」
「教えて」
「これ、どうやるの?」
と何度も呼ばれる。

説明しても、またすぐ「わからない」と言われると、
「どう伝えたらいいんだろう」
「自分で考えてほしいのに……」
と迷いますよね。

ネットで見つけた声かけを試しても、うまくいかないことがあります。
それは、声かけが間違っているからとは限りません。

同じ「教えて」という言葉でも、子どもが困っている場所が違えば、必要な助けも変わるからです。

「わからない」は、一つの状態ではありません

子どもの「わからない」には、たとえば次のような状態が含まれています。

・問題文の意味が分からない
・最初に何をすればよいか分からない
・解き方や手順を思い出せない
・間違えるのが不安
・疲れて考える余力が少ない
・最初だけ一緒に取り組んでほしい
・答えが合っているか確認してほしい

子ども自身も、どこで困っているのかを、まだうまく説明できないことがあります。

「問題文を一緒に読んでほしい」
「やり方を忘れた」
「失敗するのが怖い」

こうした気持ちが、すべて「わからない」という一言になることもあるのです。

そのため、最初から長く説明するより、まずは止まっている場所を確認します。

たとえば、
「どこまでなら分かった?」
と一つだけ聞いてみます。

言葉で答えるのが難しそうなら、
「分かったところまで、指で教えて」
でも構いません。

質問を増やすより、困っている場所を一緒に見つけることが先です。

子どもの様子に合わせて、助ける量を変える

宿題中の助け方は、「答えを教える」か「自分で考えさせる」かの二択ではありません。
子どもの様子に合わせて、支援の量を変えられます。

考え始めているなら、少し待つ
問題文を読んでいる。
書いたり消したりしている。
自分なりに試している。

このような様子があれば、
「手伝いが必要になったら呼んでね」
と伝えて、少し待ちます。

待つことは、長時間そのままにすることではありません。
考え始めている時間を、すぐに親の説明で埋めないということです。

問題の意味が曖昧なら、一緒に整理する
何を答えればよいか分からない場合は、
「何を聞かれているか、一緒に探そう」
と、問題文を一緒に確認します。

文章を区切る。
大切な数字に印をつける。
誰のことを聞かれているのか確認する。
答えを出す前に、問題を理解するところを助けます。

最初の方法で止まっているなら、ヒントを一つ出す
問題の意味は分かっていても、最初の手順で止まることがあります。

その場合は、
「足す方法と引く方法なら、どちらが近そう?」
など、選択肢を小さくします。

ヒントを次々と増やすより、最初の一歩だけ渡すことがポイントです。

基礎や手順を知らないなら、直接教える
知らない言葉や、まだ理解できていない手順は、長く考えても出てこないことがあります。

その場合は、
「ここはやり方を説明するね。そのあと、次の一問をやってみよう」
と、必要なところを教えて構いません。

教えることと、最後まで代わりに解くことは別です。
知識は教える。次の一歩は子どもへ返す。
このように分けると、助けながら、子どもが自分で取り組む部分も残せます。

同じ声かけが、すべての家庭に合うとは限りません

「どこまで分かった?」という声かけが合う子もいれば、質問されると緊張してしまう子もいます。

言葉で説明するより、問題文を指さす方が整理しやすい子もいます。
また、子どもの特徴だけでなく、次のような条件でも反応は変わります。

・宿題に取り組む時間帯
・問題の難しさ
・学校で習った説明方法
・子どもの疲れ
・保護者が対応できる時間
・きょうだいの状況
・親子の会話の癖

だからこそ、一般的な声かけを一つ試してうまくいかなかったとしても、「うちの子には何を言っても伝わらない」と決めつける必要はありません。

言葉だけを入れ替えるのではなく、
・どの場面で止まるのか
・何をすると少し進めたのか
・どの声かけで負担が増えたのか
・親が無理なく続けられる方法は何か
を整理すると、その家庭に合う対応が見えやすくなります。

毎回、理想どおりに待てなくても大丈夫です

夕食の準備をしながら宿題を見る日。
仕事を終えたあとで、親にも余裕がない日。
きょうだいへの対応が重なる日。

家庭では、毎回ゆっくり考えるのを待てるとは限りません。
時間がない日は、
「今日はここを説明するね。次の一問は一緒にやろう」
でも構いません。

大切なのは、理想的な対応を毎日続けることではなく、親子の負担を増やさずに続けられる方法を見つけることです。

次に「教えて」と言われたときは、すぐ答えを渡す前に、一つだけ確認してみてください。

「どこまでなら分かった?」
そこから、少し待つ、一緒に整理する、ヒントを出す、直接教えるの中から、今必要な助けを選びます。

すべてを一度に変えなくても大丈夫です。
まずは、子どもがどこで止まっているのかを見るところから始めてみてください。

一般的な声かけを試しても、宿題の内容や時間帯、親子それぞれの受け取り方によって、うまく合わないことがあります。

「親子の伝わる声かけ個別設計」では、困っている場面や、これまで試した方法、子どもが進みやすかった関わりを整理し、ご家庭で続けやすい声かけや助ける順番を一緒に考えます。

効果を保証するものではなく、親子のやり取りを整理するための選択肢です。
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