平手造酒(ひらてみき)

平手造酒(ひらてみき)

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国道356号線を車で走っていたら 諏訪大神という神社の前を通り過ぎた。
「天保水滸伝遺品館」という幟が立っている。
「あゝここ利根川沿いだものな」と思う。天保水滸伝は読んだことない。
ただ私の父がその昔、講談大好き少年だったそうで 娘の私に
色々話を聞かせてくれた。
昔 秋葉原にある千葉道場に剣の天才がいた。
名前を平手造酒という。いつかは密かに想いを寄せる道場主の
お嬢さんと結婚をしてこの道場を背負っていこう、と夢をみる。
しかし道場試合の前夜 自分のライバルとお嬢様の密会を目にしてしまう。
二人は将来を約束していた。 平手は失意のあまり失踪して酒に溺れ
最後はヤクザの用心棒として切られて死ぬ。
平手は労咳を患ってもいた。看病していた妙心尼がヤクザ同志の決闘に
行こうとする平手を止めるのだけど それをふりっきて駆けつけて
利根川の河岸で最後を迎える。
私のお父さんの話だから多少創作の混じっているかもしれない。
その千葉道場(お玉ヶ池の千葉道場 玄武館)そこは現在記念碑が立っているがその真向かいに私が通う漫画教室がある。
今日もそこに かつて千葉道場がそうであったように
技を磨き夢を掴まんと若人が集まる。(私のようにあまり若くない人もいる。)昨夜も、もう終わる時間なのに帰ろうとしない。(先生ごめんなさい)
今も昔も見果てぬ夢を追いかける
熱くて切ない気持ちは 変わらない。
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