マラソン大会

記事
デザイン・イラスト
茨城県の桜川マラソンに毎年出場していた。
筑波山の麓の穏やかでどこか懐かしげな田舎道を
10キロ走る。(5キロもある)
道沿いのお家から一家揃って 応援に出てきてくれる
すごくアットホームで心温まるマラソン大会だ。
 ところで以前も書いた通り私は足が遅い。
しかしうまくしたもので 世の中には足が遅い人も
遅いのにマラソン大会に出てくる人も一定数いる。
仮に私たちを「ビリチーム」と名付けよう。
先頭集団には先頭集団の熱い戦いがあるように
「ビリチーム」にもとにかく一番ビリにはなりたくない!
という熾烈で過酷な闘いがあるのだ。
特にこの桜川マラソン 最後の最後が長い上り坂になっている。
「ビリチーム」はここでラストスパートをかける。
抜きたい 抜かれたくない 絶対ビリだけは嫌!
心がヒートアップして もう上がらない足を
無理矢理動かす。やっと登り切ったら運動場をほぼ
一周してゴールだ。私は 上り坂で追い抜いた人に
この運動場でゴール直前に抜かれた。
やっとの思いでフラフラとゴールしたら そいつが私をみてニコッと笑った。
どうしてだろう不思議と悔しくはなかった。
アハハと笑って 芝生にひっくり返ったら 空が高くて
空に落ちていきそうだった。
残念ながら コロナのため今この大会は休止している。
ここで密かに練習をして そろそろ「ビリチーム」から
抜け出したいものだと思っている。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す