本日も記事をご覧いただきありがとうございます。ひろです。
人について考える。
今回のテーマは、
「エリマキトカゲおじさん」
です。
お土産も買い終わって、そろそろ新幹線の時間が近づいてくる。
新幹線乗り場に行くと、乗車口に列を作る人たちの姿。
「実家に帰る人も多くなったんだろうな」
コロナコロナと騒がれていた数年前。
少し遠出するだけで、感染者と騒がれていたのが不思議なくらい。
新幹線の車内。
自分の指定席に目をやると、隣の席に人がいた。
これも久しぶりの光景。
感染予防のため、隣の席が空席というのが当たり前になっていた。
こうなってくると、
映画館の隣の席も気になるところ。
コロナ感染の話題が出てから、映画館へは一切足を運んでいない。
隣の席に人が座っての上映になっているのだろうか。
「すいません」
僕は窓側の席のため、通路側に座っている女性に声をかける。
軽い会釈のあと、女性は道をゆずってくれた。
良かった。
どうやらコミュニケーションがとれる女性のようだ。
コロナ前はよく行っていた一人旅。
新幹線やバスなどの乗り物を利用する時、気になるのが隣の席。
隣の席が空いていれば、1人で使う事ができるし。
隣に誰かが座ると、気を使わなくてはならない。
マナーが悪い人が座ると、楽しい旅が台無しになる危険性もある。
ああ、そうだ。思い出した。
隣に座ったエリマキトカゲおじさんの話。
深夜の高速バス。
長距離を移動する際に、安い運賃で利用できる便利なバス。
唯一の欠点は長い時間、狭いスペースで過ごさなくてはならないこと。
あの日も僕の席は窓側だった。
隣に座ったのは50歳前後のメガネをかけたおじさん。
短髪で面長。黒いふちが印象的なメガネで、今までたくさんの苦労を背負ってきたのか。鼻の横には深くほうれい線が刻まれている。
こちらから会釈するも、おじさんからは何の反応もない。
コミュニケーションがとれない人かもしれない。
何事もなければいいが・・・。
バスが動き始めてしばらく。
僕がスマホを見ていると、おじさんがモゾモゾと動き始める。
深夜の夜行バスの車内は暗い。
乗客が眠りやすくなるために照明も最小限。
ふと隣の席に目をやると、
おじさんは持っていたリュックサックから、何かを取り出している。
あれは・・・。
たしかテレビで見たことがある。
座席で睡眠を取る際に使われる、首に巻くタイプの枕。
おじさんは早速クビに枕を巻き始める。
どうやら本気で眠る気らしい。
スマホの明かりも、眠りを遮る原因になるかもしれない。
僕はスマホの画面を消して、イヤホンで音楽を聞き始める。
・・・。
聞いている曲が途切れた際に、隣の席から少しずつ音が聞こえてくる。
「・・・・z」
これは、いびきか。
大きな音ではないものの、どうやら隣のおじさんは眠っているらしい。
まぁ、気にしなければ大丈夫か。
そう思って隣のおじさんに目をやると、、
おじさんは目を閉じ、席にもたれかかることなく、前のめりになって眠っていた。
背もたれに背中をつけることなく、その姿はボディーブローをくらったボクサーのようだ。
うん。まぁ、それも良い。
背もたれを使わない睡眠も個性の1つかもしれない。
ただ、
そのクビに巻いている枕にはどんな意味があるのか。
深夜バスの暗闇の中、横から見たおじさんのシルエット。
それはまさしく、エリマキトカゲの姿を表していたのでした。
追伸
怪談風にまとめましたが、実際はクビに巻く枕を無力化するおじさんの話です。
僕の中では都市伝説に近いですが、本当にあった怖い話です。
枕意味ないやん!
むしろ、
前のめりになったら、枕でクビが重くなってるやん!
ツッコミどころは満載でしたが、おじさんは5時間ずっと同じ姿勢で眠っていました。
今思うと、
あれはそういう生態だったのかもしれませんね・・・。
皆さんも深夜バスにはお気をつけて。