「上司からは結果を求められる。
でも、部下からは『これ以上は無理です』と言われる」
「どちらの気持ちもわかるから、間に入って疲れてしまう」
そんな「板挟み」の状態が続くと、仕事が終わっても頭の中から仕事が離れなくなります。
真面目な人ほど、
「自分が何とかしなければ」
と、必要以上に抱え込んでしまいがちです。
でも、一度考えてみてください。
あなたが背負うべき問題と、相手が向き合うべき問題は、本当に同じでしょうか?
そんなときに役立つのが、「課題の分離」を使ったノート術です。
紙に書き出して、問題の境界線を見える形にしてみましょう。
1.「これは誰の課題?」と書いてみる
まず、今抱えているモヤモヤを紙に書き出します。
そして、それぞれの項目の横に、
自分の課題
相手の課題
一緒に考える課題
のどれかを書いてみましょう。
たとえば、
「上司がもっと成果を出してほしいと思っている」
→ 上司の期待
「部下が仕事量に不満を感じている」
→ 部下の気持ち
「自分が仕事の優先順位を整理する」
→ 自分の課題
という具合です。
ここで大切なのは、「相手の課題だから、自分には関係ない」と切り離すことではありません。
相手の気持ちを尊重しながら、
「最終的に相手がどう感じるか、どう判断するかまでは、自分の責任ではない」
と考えることです。
メリット
「全部自分が何とかしなければ」という思い込みに気づける
頭の中が整理され、自分がやるべきことが見えやすくなる
デメリット・注意点
「相手の課題だから知らない」と突き放すために使わない
自分が関わるべき部分まで放置しない
2.「自分で変えられること」に線を引く
板挟みになると、
「上司に納得してもらわなければ」
「部下を不満にさせてはいけない」
と、相手の反応まで自分の責任だと考えてしまうことがあります。
そこでノートに、
「自分で変えられること」
「自分では変えられないこと」
の2つを書き出してみましょう。
たとえば、相手の機嫌や最終的な判断は、自分では決められません。
でも、
* 伝え方を工夫する
* 必要な情報を整理する
* 自分の意見を伝える
* 相手の話を聞く
ことはできます。
「相手を変える」ことではなく、「自分ができること」に意識を戻すのです。
メリット
無駄な心配を抱え込みにくくなる
自分が取るべき行動に集中しやすくなる
デメリット・注意点
「自分では変えられない」と早く決めつけすぎない
相手に働きかけることと、相手をコントロールすることを混同しない
3.「ここまでやったら手放す」と決める
最後に、
「自分ができることを、どこまでやれば十分か」
を書いてみましょう。
たとえば、
「部下の意見を聞く」
↓
「状況を整理する」
↓
「上司に伝える」
ここまでやったら、
「あとは相手が判断すること」
と区切ります。
これは、仕事を放り出すことではありません。
たとえるなら、ボールを相手のコートに返したら、いつまでも自分のコートで待ち続けないということ。
自分の役割を果たしたら、相手の判断まで背負わなくていいのです。
メリット
仕事のことを家まで引きずりにくくなる
「自分はここまでやった」と、自分を認めやすくなる
デメリット・注意点
責任放棄と「手放すこと」を混同しない
必要な報告や確認まで省略しない
まとめ:全部を背負わなくていい
板挟みで苦しくなるのは、あなたが無責任だからではありません。
むしろ、真面目で周囲のことをよく考えているからこそ、すべてを自分の責任のように感じてしまうのです。
だからこそ、モヤモヤしたときは、ノートに境界線を引いてみてください。
「これは自分の課題」
「これは相手の課題」
「ここまでは自分がやる」
そうやって一つずつ整理していくと、心の荷物を少し下ろせるようになります。
あなたが背負うのは、自分の責任までで大丈夫です。
今日も誰かの期待と不満の間で頑張ったあなたへ。
全部を背負わなくても大丈夫です。
あなたができることを、一つずつ。
それで十分ですよ。
それでも、ひとりで考えていると、同じところをぐるぐる回ってしまうことがあります。
そんなときは、誰かに話してみるだけでも心が整理されます。
もし今、誰にも言えない悩みを抱えているなら、電話でゆっくりお話ししに来てくださいね。