喜怒哀楽日記

記事
コラム
【誓い】
そういう父が、実は実父ではなく養父だと分かったことで、私の心に、一つの<誓い>が生まれた。
父は、長い年月結核のために入退院を繰り返していた妻(養母)が亡くなったあと再婚した女性(私の4番目の母)との間に、一女をもうけた。
私は、後年真実告知を受けるまで、彼女とは<異母兄妹>だと思っていたわけだが、真実告知をされて、彼女とは血の繋がりが全く無いことを知った。
誓いとは、その妹を、生涯守り抜こうという決意だ。赤の他人である私を不憫に思い、養子として、いや実子のように育ててくれた父へのせめてもの恩返しだと思った。
尤も、そんな観念の位相の話としてではなく、その15歳違いの妹は、本当に可愛かった。当時彼女は7歳。私が中学3年生の時に生まれた子だったが、とにかく可愛かった。異父兄妹だと思ったわけだが、実の妹のように感じていたものだ。
彼女が幼稚園に通った時、その行き帰りの園バスに送り迎えしたり、大学にも連れて行ったものだ。片時も傍から離していたくないという感情を抱いていた。
後年私が働いて所得を得るようになると、まるで着せ替え人形のように、私は、妹の着る洋服を次々に買って着せたものだ。
自分の洋服を買うつもりでデパートに行っても、つい子供服売り場に目がいき、あの洋服は麗子に似合うなと思えば、自分のは買わずに、妹に着せる洋服を購入したのだった。
そうやって、私には掛け替えのない最愛の妹が、真実告知を受けて、異父兄妹でさえないと知ってからは、自分は、生涯かけてこの可愛い妹を守り抜こうという誓いが生まれたのだった。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す