プロット作成にこだわらない小説の書き方

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 ボクは昨年8月「アットホーム」(文芸社)という小説を出版し、作家デビューを果たしました。作品の出来は申し分なく、出版社担当からも絶賛され「衝撃のデビュー作!」とのキャッチコピーを頂きましたが、売れ行きは今一つ。
 自らSNS等で販促活動を続けてはいるものの、現在はまだ「売れっ子作家」とは程遠い場所で暮らしていると言わざるを得ません。
 そんな境遇にもめげず、その後も創作活動を続け、完成した作品を書籍化に尽力して頂いた出版社担当からの講評を頂いた作品が現在4作存在し、何れも書籍化可能のお墨付きを頂いております。
 それら作品群を生み出すうちに、ふと気付きました。
 ボクの執筆方法は明らかに他の人とは違うのではないかと。
 発表済みも加えたこの5作の中には、この方法で始めてひらめきから二か月余りで完成させた作品もあります。
 短時間で出来た大きな理由は、きちんとしたプロットを作らないでいきなり書き始めたことにあります。
 プロットは小説を書く上で重要な作業と言えます。作家を目指した時点で、
どのハウツーの文章を見ても大切さを謳っているとはずです。
 ですが、ボクが出版した小説にはプロットと言えるモノは存在していませんし、その後に書き上げた小説4作も事前に作成したプロットはありません。
 ボクの出身大学は理系で、物書きとは全く無関係な学部で学び、仕事も畑違いでした。ですが、様々な人生経験を重ねる内に、いつしか小説家になりたいと思うようになりました。そんな人間が何か一つアイデアが浮かんで書こうと思い立った時、どのバイブルにも『大切』だと記されているプロットやあらすじを最初から理路整然と作れるはずがありません。そのような前段作業を四苦八苦しながら進めているうちに『妙案』だと思ったアイデアも、時間が経つにつれ次第に色褪せ、創作意欲も減退してしまうでしょう。 
 そうならない為にボクの場合、頭の中でアイデアが新鮮でいる間に、何でもいいから書き始めてしまうことにしました。
 こうして最初に思い付いた文章をテンション高めで綴っている内に、その文章に関連した他の文章が頭に浮かんできました。そしてそれも迷わず書き記してしました。この時点で物語の流れとか構成などはあえて全く考慮せず、ただただ溢れ出たモノを書き記しました。
 ボクの場合、このような経緯で全ての小説が完成しました。
 最初は何もなかったプロットも、物語が次第に形作られていく間に並行して構築されていき、作品完成時には併せて自然に立派なプロットも出来上がっていました(作品は完成しているのでこの後特にプロットが必要になるコトはありませんが・・・)。
 純粋に文学を学んで小説家の道に進んだ方々からすればボクのスタイルは明らかに邪道といえるでしょう。しかし正式な教育を受けていない人間(すなわちボク)にとっては、先ずは作品を完成させることが大事だと考え、この『形から』ではない手法に辿り着きました。

 そしてボクは、この方法で小説家を目指す方々にアドバイスする商品を現在出品中です。

 ボクのように異業種から目指している方々も多いと思います。そんな人たちに(そうでない人でも)このアプローチでの創作方法に共感して頂けたなら、この商品をぜひ参考に、役立てて頂きたいと考えています。
 しかしこの方法には明らかに弱点があります。
 定期的な連載形態の発表スタイルには向いていません。
 でもそれは後回しでもいいとボクは考えます。
『作家』が仕事として成立した暁に、発表前に構想を練る時間を出版社に確保してもらえば、それでよいのではないでしょうか?
 先に記したプロットに関する内容も含め、この創作方法にはボクの中で自然
に確立したルールがあります。以下に記しますのでこの内容も参考にして頂き
今後出品予定の商品の購入をご検討頂きたいと思います。

①最初からプロットはいらない。
②最初から結末が判らなくてもいい(先に結末ありきでもOK)。
③閃いたら書き始める。
※閃き(一節)から生まれた作品(未発表)。
「RICO-君と生きた青春」:400字詰め原稿用紙換算枚数298枚
『梨子は突然キスをする。いきなり本気のキス。僕が何かにいらだっている時、精神的に疲れている時、それを察知する。いいおっさんだから当然未経験ではないけれど、僕は滅法キスに弱い。
 夢心地でいる僕の胸をいきなり両手で突き梨子はベッドに押し倒す。僕の足は床に投げ出されたまま。膝上に留まる着衣ははぎ取られ、下半身は即座に無防備にされる。
 両足の間に割って入る君は天井を見上げて呆然と光る僕の男性器を口に含ませ弄ぶ。』
「景子-僕らは濃密な時間を生きる」:400字詰め原稿用紙換算枚数498枚
『景子は僕の背中に脚を絡めた。彼女の中に深く埋めた僕の猛りを逃がさない為だ。僕は終焉が近付くと無意識に腰を浮かせた。無防備に開放された聖地ではあるが、身勝手に吐き出す勇気などない。頭の片隅に僅かに残る罪の意識が一瞬歯止めをかける。しかし我を忘れたかのような昂ぶりの中、欲望を満たす
為の景子の感覚は逆に研ぎ澄まされ、心の動きを見透かすように一ミリの逃避も許さない。』
④行き詰ったら一旦離れる。しかし常にそのコトを考え続ける
 ・四六時中考え続けるのではなく、時折思い出すコトでも考え続けていれば
 打開策は突然見つかります。
⑤創作以外には極力時間をかけない(補助的な作業は最小限に)。
 ・疲労を伴う取材等に時間を割かない(ネット上で検索すれば大概の情報は  得られる)。
⑥気になる事項は放っておかない。
 ・進行中に辻褄が合わない等の問題発生や、もう少し詳細を加えたい等、 
 すぐに解決できない案件も、後で時間を取り必ず解決させる。
 ・ある程度全体像が見えた時点で基本設定(登場人物の年齢とか、作中の年 
 代等)を固めておくと更に筆が進みやすくなる。
 (あくまで最初に決めておく必要はない。)
⑦他愛もないアイデアでもメモしておく。 
 ・後に使える場合もある。
 ・思い付きを沢山並べて、後にそれらを調べて知識を深めることで取捨選択 
 される。作品が進むうちに徐々にブラッシュアップされ、より質の高い作品 
 が出来上がる。
⑧文章の美しさを最初から気にしない(表現に行き詰る可能性あり)。
 ・物語の面白さが大事。
 ・語彙の多彩さは手段であって目的ではない。その場面がいかに人の心を惹 
 きつけるものかを考える。
 ・根幹が『面白い』モノであれば、表現方法は(少し時間が必要だが)、調べ 
 れば見つかる。
⑨常に世間にアンテナを張る。
 ・読書の知識も大切だが世の中の動きにも様々な創作のヒントが存在する。
 ・読書量が少なくても悲観する必要はない(これからでも補える)。
⑩脇役は最低2回登場させる。
 ・最初に伏線を張り、最後で回収する。
⑪一貫して何かにこだわるのもアリ。
 ・「アットホーム」では色の表現にこだわった。
⑫本文中に表現しなくても、脇役のサイドストーリーを確立しておくと、作品 
 にリアリティが出て深みが増す(映画製作にも当てはまるようです)。
⑬複数の作品を並行して進める。
 ・特殊な場合だが、もしも複数創作していた場合、別の作品に頭を切り替え 
 ることでリフレッシュされ、行き詰っていたアイデアが苦しまずに浮かんで
 くることもある。
⑭上手くいったと感じる文章ほど、時間を置いて必ずフィードバックする。
 ・執筆中は気分が高揚している為気付かない落とし穴がある。
 ・第三者のような気持ちで、もう一度冷静になって読み返すと”あまり面白 
 くない”という場合が多々ある。
(※このブログの内容は今後も更新する予定です。)

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