お問合せの中で
シルクスクリーンでグラフィックのフルカラーを刷りたい
というご要望を貰う事があります。
しかし、これには大きな壁があります
率直に言うと、
普通にシルクスクリーン1版で刷る価格より10倍くらいします
初期費用で言えば10倍~14倍くらいでしょうか
もし200枚くらいのロットでやろうとすると
Tシャツの売価は12000円や14000円以上などにしないと採算も取れません。
その為、
シルクスクリーンでのフルカラー印刷の発注が出来るのは
・Tシャツを12000円以上で200着くらい販売できるブランド規模
・Tシャツ5500円で5000枚以上は販売出来る規模のアーティスト/企業
にしか、手が出せない物になっています
もちろん、規模に限らず 発注をする事は可能です
しかし、それで採算を得ることはほぼ不可能です
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どうしてそんなに高いのか
シルクのグラフィックでのフルカラー物を近くで見てみると
印刷が↓のようになっています
ミリよりも小さな点々が沢山集まっている ハイメッシュ版による特色9版の点描です。
※ハイメッシュを使用する時点で通常シルクより高額です
では、通常のフルカラーグラフィックをシルクで刷る場合には
どうするのか
この時点で5版を使用しています。
しかも、ホワイト以外は全てハイメッシュ版です
この4色分解ですら高額な印刷方法ですが、それでも色の沈んだ印刷になってしまいます
※色のトーンが低い、くすんだ発色になってしまう
下引き1版 4色分解 4版に加えて
特色を追加しなければなりません
普通の通常版のシルクなら 1版 1刷りで済むところが
ハイメッシュの点描版が8版 下引き1版
合計 9版 9回刷り
版代も刷り代も9倍
なおかつ、ハイメッシュ版の刷り代も版代も
通常版のベタ刷りのように安くありません
これを見れば、なぜシルクスクリーンでのフルカラー印刷が高額になるのか分かると思います
それでも『やりたい』と言う人は少なくありません
確かに、発色の良いフルカラーグラフィックをシルクで刷ったウェアを作るのはアパレルブランドさんにとっては、憧れだと思いますが
迷いなく特色9版の発注をかけられるブランドさんは
日本でも数える程度だと思うので
オーダーを希望されても、本当に販売できる枚数と
想定売価で採算の見込みが取れるのかクライアント側に確認しています
オーダーを入れて頂けるのはありがたいですが
せっかく高額費用をかけても赤字を生むのでは意味が有りません
また、それだけの高額施工をかけるのにTシャツ自体が安い文化祭用のTシャツみたいなものでは高額な施工をかけても意味がありません
しっかり売るためには印刷だけではなく生地自体も
高品質な物を選定しなければならないので
「やりたい」気持ちは尊重したいとは思いつつも、
本当に今必要なのか、採算を取る見込みがあるのかは
オーダーを取る前に よくヒアリングをさせて頂いております
番外編 ガーメントに切り替えた時の注意
フルカラーグラフィックをシルクで刷るのは、その発色と
ウェアとしての仕上がり、風合いは最高ですが
やはりコストとロットのハードルは大きな物なので
殆どの場合は、ガーメント印刷が主流です
※インクジェットなどの吹き付けのフルカラー印刷
その時に良くある入稿ミスとして
CMYKデータ上のブラックが K100のブラックになっていない事が良くあるので
フルカラー印刷にかける場合には ブラックがブラックになっているか
注意してください