「片付けよう」と開けた扉の前で立ち尽くしてしまうあなたへ

「片付けよう」と開けた扉の前で立ち尽くしてしまうあなたへ

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コラム
クローゼットや引き出しを開けた瞬間、ずらりと並ぶモノの山と、過去の残骸のような思い出たち。

それらを目にした途端、頭が真っ白になって「うっ……」と息が詰まり、その場でフリーズしてしまうことってありませんか。

やる気満々で腕まくりをしたはずなのに、目の前の光景に圧倒されて指一本動かせなくなってしまう。

そんな自分に対して、「どうして私はこんなに要領が悪いんだろう」「また途中で諦めちゃった」なんて、責めたり落ち込んだりする必要はまったくありませんよ。

実はこれ、あなたの意志が弱いからでも、片付けが苦手だからでもないんです。

クローゼットや引き出しの中に詰まっているのは、単なる「モノ」だけではありません。

そこには、「高かったのに着なかった服への罪悪感」や「あの頃頑張っていた自分の記憶」、「いつか使うかもしれないという未来への不安」など、あなたの様々な感情がギッシリと凝縮されています。

いわば、その扉を開けるということは、あなたの過去の感情が一気に押し寄せてくるようなものなのです。

心が一瞬でキャパオーバーを起こしてフリーズしてしまうのは、あなたの脳や心が自分自身を守ろうとして出した、ごく自然な安全装置のシグナルなんですよね。

だからまずは、立ち尽くしてしまった自分を責めるのをやめて、「そりゃあフリーズもしちゃうよね」「これだけの感情と向き合おうとしていたんだな」と、優しく受け止めてあげてください。

心理カウンセラーとして多くの心のお悩みに寄り添ってきた経験からお伝えすると、こういう時は「片付け」をしようとするのではなく、まずは「一息つくこと」が一番大切です。

扉を開けて固まってしまったら、無理に作業を進めようとせず、一度その扉を静かに閉めてしまっても大丈夫。

温かい飲み物でも飲んで、深呼吸をしてみましょう。

そして、もし次に挑戦してみようと思えたなら、部屋全体やクローゼット全体という大きな単位で見ないようにしてみてくださいね。

「今日は引き出しの右奥にある、ペン1本だけを捨てるか決める」「今日は思い出の箱のフタを開けて眺めるだけにする」といったように、とびきり小さな一歩から始めてみるのがおすすめです。

モノを減らすことや綺麗に整えることだけが、片付けの目的ではありません。

それ以上に大切なのは、あなたが心地よく、穏やかな気持ちで毎日を過ごせることです。

途中で止まってしまっても、何日かかっても、あなたのペースで進めていけばそれで十分なんですよ。

立ち止まってしまったあなたの心に、少しでも温かい風が吹き抜けますように。

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