大好きなあの人からテンポよく返ってくるLINEのメッセージ。
画面にポンと表示された「了解!」の文字。
いつもなら、そのあとに電車のマークや車のアイコン、あるいは可愛い笑顔の絵文字が必ずちょこんと付いているはずなのに。
今回は、なぜかそのお決まりの絵文字が綺麗に消えていて、ただ「了解!」の4文字だけが冷たくそこに佇んでいる。
そんなトーク画面を見つめた瞬間、あなたの心の中で、言いようのないざわつきが始まりませんか?
ただの打ち間違いかもしれないし、急いでいて入れ忘れただけかもしれない。
頭ではそう分かっているのに、「私のさっきの発言に、何か小さなトゲを感じさせたのかな」「絵文字をあえて省くことで、静かに怒っているサインを出したんじゃないか」と、あなたの頭の中で壮大なプロファイルが始まってしまう。
自分の前の発言を何度も読み返しては、どの言葉が悪かったのか、どの絵文字が不適切だったのかを必死に分析し、その引き算の理由を考えているうちに、気がつけば外が白んで夜が明けてしまう。
たった1つの絵文字が消えただけで、二人の関係がすべて崩れてしまうかのような恐怖を味わい、眠れない夜を過ごしてしまうんですよね。
そんなふうに、LINEのほんの些細な変化に過剰に反応して、一人で傷つき、疲れ果ててしまう自分に対して、「どうして私はこんなに面倒くさい性格なんだろう」「もっと大雑把に捉えられたらいいのに」と、自分を激しく責めてしまっていませんか?
心理カウンセラーとして、僕はその眠れない夜の、胸がヒリヒリするような不安をそのまま優しく抱きしめてあげたい気持ちでいっぱいです。
繊細な気質を持っている方は、言葉そのものだけでなく、その周辺にある「いつもとの違い」や「非言語のニュアンス」を、ものすごく敏感に察知する豊かな感性を持っています。
あなたにとって、あの人がいつも使う絵文字は、二人の間の安定した温度感や、愛されているという安心感のバロメーターそのものなんですよね。
だからこそ、そこから何かが「引き算」されたとき、相手の感情の引き潮のようなものを一瞬で計算して、脳内で最悪のシミュレーションを膨らませてしまうのです。
それはあなたの心が弱いからでも、疑い深くて心が狭いからでも決してありません。
あなたがそれだけあの人のことを大切に想っていて、一瞬たりとも嫌われたくない、いつでも心地よい関係でいたいと願う、どこまでも一途で純粋な女性だからに他なりません。
相手の気持ちを傷つけないように、自分の発言を何度も振り返って反省できるなんて、本当は信じられないくらい優しくて誠実なことなんですよ。
心理カウンセラーとして、僕はあなたに、その夜通しのプロファイルを今回は「もう頑張らなくていいよ」と、そっと終わらせてあげてほしいなと思います。
相手が絵文字を省いた理由のほとんどは、本当に「たまたま」です。
たまたま移動中で急いで画面を閉じた、たまたま予測変換の候補に出てこなかった、たまたま眠くてそこまで頭が回らなかった。
ただそれだけの、あなたの愛情とは1ミリも関係のない理由がほとんどなんですよね。
相手は今頃、あなたがそんなふうに夜を明かしているなんて夢にも思わず、のんびりとお布団の中で眠っているはずですよ。
もしまた、いつもの絵文字が消えて心がざわつきそうになったら、その画面をそっと閉じて、あなたもお布団の中に深く潜り込んでみてください。
絵文字があろうとなかろうと、あなたがあの人と積み重ねてきた温かい絆は、そんな簡単に消えてしまうような脆いものではありませんからね。
自分の高い感受性が生み出した不穏な影に振り回されそうになったときは、ゆっくりと深呼吸をして、あなたの一途で優しい心をそっと守ってあげてください。