BMW M3は、なぜ40年間「M3」であり続けられたのか

BMW M3は、なぜ40年間「M3」であり続けられたのか

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BMW M3という名前を聞くと、どの型を思い浮かべるでしょうか。

E30。

E36。

E46。

E92。

F80。

あるいは現在のG80。

面白いのは、同じM3なのに、世代によって中身がかなり違うことです。

最初のE30は4気筒。

その後は直列6気筒。

E90世代ではV8。

F80からはターボ。

現行G80ではM xDriveまで採用されています。

ここまで変わったら、

「もう別の車ではないか」

と思っても不思議ではありません。

今回M3について調べていて、私が一番面白いと思ったのがここでした。

M3は「速い3シリーズ」ではなかった

M3を単純に説明するなら、

「3シリーズをベースにした高性能モデル」

となります。

でも、調べていくと少し違います。

最初のE30 M3は、そもそもレースに出るために市販された車でした。

公道用の車を速くしたというより、

レースで戦うための車を、公道でも走れるようにした。

ここが出発点です。

だからE30には、後のM3とは違う独特の軽さがあります。

大きなエンジンを積んで速くするのではなく、

軽さ。

反応。

操作感。

そうしたものを武器にしていました。

なぜ4気筒を捨て、6気筒へ向かったのか

E36になると、M3は直列6気筒へ変わります。

この時点で、最初のM3とはかなり違う車になります。

では、なぜ変えたのか。

単純にパワーを上げたかったからではありません。

街中でも扱いやすいこと。

高速道路でも余裕があること。

音や回転の滑らかさ。

日常性まで含めた性能が求められるようになったからです。

M3はここから、

サーキットだけで速い車

から、

普段も乗れて、必要なときには速い車

へ変わっていきます。

E46は、なぜ今でも人気なのか

歴代M3の話になると、E46を挙げる人が多いです。

理由は一つではありません。

自然吸気の直6。

高回転。

比較的コンパクトなボディ。

FR。

そして、電子制御が今ほど前に出てこない。

新しすぎず、古すぎない。

機械と人間の距離がちょうど良かった世代とも言えます。

面白いのは、このE46が高く評価されたことで、その次の世代がさらに難しくなったことです。

そしてM3はV8を選んだ

E90/E92/E93世代では、M3にV8が載りました。

4.0L自然吸気V8。

8,300rpm。

独立スロットル。

今振り返ると、かなり特別なエンジンです。

V8というと、

「大排気量で重い」

という印象があります。

ところが、このM3のV8は少し違います。

高回転まで回し、レスポンスを重視し、M3らしい反応を残そうとしていました。

つまり、

V8を積んだからアメリカンマッスル的になった

という話ではありません。

直6で作ってきたM3らしさに対して、

V8でどう答えるか

というBMW Mの回答だったわけです。

F80で、M3はターボになった

そしてF80。

ここで自然吸気をやめ、ターボになります。

昔からのM3ファンにとっては、大きな転換点でした。

自然吸気のレスポンス。

高回転まで回す楽しさ。

これを捨ててしまった。

でもBMW側にも理由があります。

環境性能。

燃費。

トルク。

実用域での速さ。

時代が求める条件そのものが変わっていました。

だからF80では、

自然吸気らしさを守る

のではなく、

ターボでM3らしい反応をどう作るか

という問題に変わります。

CFRPルーフなどを使って軽量化を進めたのも、この世代の特徴です。

現行M3は4WDになった

そして現在のG80/G81。

M xDrive。

つまり4WDです。

「M3はFRじゃないのか」

と思う人もいるでしょう。

ところが面白いのは、M xDriveに2WDモードまで用意されていることです。

ただ4WDにして安心感を高めただけではない。

必要ならFRとして走らせる余地も残している。

4WDを採用しながら、

FR的な思想を完全には捨てていない。

ここにもM3らしさがあります。

変わったものと、守ったもの

今回M3の40年を追ってみて、一つ見えてきたことがあります。

M3は、

昔と同じものを守ってきた車ではない

ということです。

エンジンは変わった。

変速機も変わった。

駆動方式も変わった。

ボディサイズも変わった。

電子制御も増えた。

つまり、

形はかなり変わっています。

それでもM3として成立している。

なぜか。

変わったものの奥に、

ドライバーが操っている感覚

という軸が残っているからではないかと思います。

かなり調べて、一冊にまとめました

今回、

「BMW M3徹底解説」

という図解本を作りました。

E30からG80/G81まで。

約40年の歴史を、

スペックの変化だけではなく、

「なぜ変えたのか」

「何を守ったのか」

という視点で追っています。

DTM。

直4。

直6NA。

V8。

ターボ。

M DCT。

M xDrive。

電子制御。

ツーリング。

そしてMT Final Edition。

一つずつ見ていくと別々の話ですが、40年を一本につなげてみると、

M3という車が何を目指してきたのか

が少し見えてきます。

図解本

「BMW M3徹底解説
40年の取捨選択を、一本の線で読む」

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