ニュースや映像を見ていると、自衛隊の装備がいろいろ登場します。
20式5.56mm小銃。
89式5.56mm小銃。
MINIMI。
機関銃。
迫撃砲。
榴弾砲。
戦車砲。
艦砲。
CIWS。
誘導弾。
名前は聞いたことがある。
写真を見れば「たぶんこれだ」と分かる。
でも、
「それぞれ何が違うのか」
「どのくらいの距離で使うのか」
「なぜ似たような装備がいくつもあるのか」
と聞かれると、意外と説明するのが難しいものです。
私自身も、最初はそうでした。
そこで今回、自衛隊の火器を一つずつ調べながら、
「名前を覚えるのではなく、全体の中で位置づけて理解できないか」
という視点で整理してみました。
一丁ずつ覚えると、かえって分からなくなる
自衛隊の火器を調べ始めると、次から次へと名前が出てきます。
拳銃。
小銃。
機関銃。
狙撃銃。
対戦車火器。
迫撃砲。
榴弾砲。
戦車に搭載される火器。
艦艇に搭載される火器。
航空機に搭載される火器。
さらに誘導弾まであります。
これを一つずつ覚えようとすると、途中で混乱します。
そこで本書では、まず
「誰が使うのか」
「どの距離を担当するのか」
「何を相手にするのか」
という軸を置きました。
すると、ばらばらに見えていた装備が少しずつつながってきます。
距離で並べると、役割が見えてくる
たとえば拳銃と小銃と機関銃。
単純に「どれが強いか」で比較するものではありません。
担当する距離も違えば、使う人数も違い、役割も違います。
さらに迫撃砲や榴弾砲になると、個人が携行する装備とはまったく別の世界になります。
そして戦車砲、艦砲、航空機搭載火器、誘導弾まで広げていくと、
自衛隊の火器というものは、
一つひとつ独立した武器ではなく、距離と役割を分担する体系になっている
ことが見えてきます。
この「距離の地図」を作ったことが、今回の本の大きな軸になりました。
なぜ89式と20式が同時にあるのか
調べていて面白かったのが、世代交代です。
新しい装備が登場したからといって、古い装備が翌日からすべて消えるわけではありません。
89式5.56mm小銃があり、そこへ20式5.56mm小銃が加わる。
なぜ両方が存在するのか。
いつ更新されるのか。
どの部隊から置き換わっていくのか。
こうしたことを追っていくと、「新型だから全部交換」という単純な話ではないことが分かってきます。
装備には、
導入時期。
予算。
配備先。
用途。
既存装備の寿命。
さまざまな条件があります。
本書では、こうした世代交代についても一つの流れとして整理しました。
陸・海・空では、火器の考え方も変わる
さらに調べていくと、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊では、当然ながら火器の体系も変わります。
陸上では、人や車両、部隊の移動とともに火器が配置されます。
海上では、艦艇というプラットフォームに艦砲やCIWSなどが組み込まれます。
航空機では、さらに重量や搭載スペース、運用方法という制約があります。
同じ「火器」という言葉でも、載せる場所が変わるだけで設計思想が変わってくる。
ここも調べれば調べるほど面白いところでした。
この本は、かなり調べて作りました
今回の図解本は、ネットで見つけた情報をそのまま並べたものではありません。
公開されている資料や参考情報を一つずつ確認しながら、
名称。
口径。
世代。
役割。
担当距離。
搭載する車両や艦艇。
装備同士の関係。
こうした情報を自分なりに整理し直しました。
情報を集めるだけなら、それほど難しくありません。
難しかったのは、
「どう並べれば、初めて見る人にも全体像が分かるのか」
という部分です。
一つの装備について調べる。
別の装備と比べる。
時代を並べる。
距離を並べる。
陸・海・空を分ける。
そうやって何度も整理し直して、ようやく一冊の「地図」のような形になりました。
本の最後には、名称や口径、配備年から調べられる索引や、参考情報を探すためのページも用意しています。
スペック表だけではなく、「なぜ」を読む
この本では、単に
「口径は何mm」
「重量は何kg」
「射程は何m」
という数字だけを並べることはしていません。
数字はもちろん重要です。
ただ、それだけでは装備の役割は分かりません。
なぜこの口径なのか。
なぜこの距離を担当するのか。
なぜ新しい装備へ更新されたのか。
なぜ似た火器が同時に存在するのか。
そこまで追っていくことで、初めて装備同士の関係が見えてきます。
『自衛隊の火器全集』を作りました
今回まとめたのが、
『自衛隊の火器全集』
です。
個人携行火器から、支援火器、対戦車火器、迫撃砲・榴弾砲、戦車・艦艇・航空機の搭載火器、誘導弾までを一冊にまとめました。
全126ページ相当。
PDF64ページ、見開きレイアウトです。
図解、比較表、分類図、距離帯マップ、世代交代表、索引などを多く入れています。
「自衛隊の装備には興味があるけれど、名前が多すぎてよく分からない」
そんな方にこそ読んでいただきたい内容です。
自衛隊の火器は、一丁ずつ覚えるものではない。
距離と役割の地図として見ると、全体がつながって見えてきます。
私自身、いろいろ調べながらこの本を作ったことで、以前よりニュースや自衛隊の映像を見るのがずっと面白くなりました。
同じように「装備の全体像を知りたい」という方の役に立てればと思います。
図解本
『自衛隊の火器全集』
全126ページ相当
PDF64ページ・見開きレイアウト
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