民泊や簡易宿所の宿泊者名簿を、Googleフォームで作っているホストは多いと思います。無料で、ゲストのスマホから入力してもらえて、回答がスプレッドシートにたまる。とても便利です。
ただし、中国本土から来るゲストには、Googleフォームが開けないことがあります。
民泊に限らず、海外の方に回答してもらうアンケートや申込フォームでも同じことが起きます。
■なぜ開けないのか
中国本土では、Googleのサービスは原則としてネットワーク上で遮断されています。VPNを使わない限り、Googleフォームは表示できません。
Google以外のフォームサービスでも油断はできません。「私はロボットではありません」のチェック(Google reCAPTCHA)など、Google由来の部品を組み込んだフォームは、その部分で止まることがあります。
チェックイン直前に「フォームが開けない」と言われると、紙に書いてもらうか、チャットでパスポートの写真を送ってもらうことになります。結果として、名簿の保存場所がばらばらになります。
■Googleフォームが開けない・送信できない、よくある原因
中国からのゲストに限らず、「フォームが開けない」「送信できない」と言われたときは、次の3つを確認してください。
【原因1】中国本土からのアクセス
上で説明したとおり、中国本土ではVPNがないとGoogleフォームは表示されません。
【原因2】Google由来の部品が読み込めない
reCAPTCHAを組み込んだフォームは、中国からはその部分で止まることがあります。代わりのドメイン(recaptcha.net)でも、中国からは読み込めないという報告があります。
【原因3】Googleアカウントへのログインを求める設定になっている
次の設定があると、回答者はGoogleアカウントにログインしないと回答できません。Googleアカウントを持っていないゲストは、そこで止まります。
・ファイルのアップロードの質問がある(パスポート画像の添付など)。Googleの公式ヘルプにも「この質問に回答するには、回答者が Google アカウントにログインする必要があります」とあります
・「回答を1回に制限する」設定がオンになっている
・会社や学校のGoogleアカウントで作ったフォームで、回答できる人が組織内に限定されている
宿泊者名簿ではパスポート画像の添付欄を作ることが多いので、原因3は見落としやすいポイントです。
【自分のフォームを確認する方法】
1. ブラウザのシークレットウィンドウ(ログインしていない状態)でフォームのURLを開き、最後まで送信できるか試す
2. 中国からのゲストが多い場合は、中国本土の回線で実際に開けるかを確認する(Google由来の部品がないかも見る)
■対策は3つ
【1】中国のゲストにだけ別の手段を用意する
PDFの記入用紙をメッセージで送り、記入して返送してもらう方法です。手軽ですが、名簿の保存場所が2つに分かれるため、3年間の保存や検査時の提出が手間になります。
【2】Google以外のフォームサービスに乗り換える
Googleのサーバーに依存しないフォームサービスで名簿を作り直す方法です。私はZoho Forms(無料プランから使えるフォームサービス)で作っています。
乗り換える前に、中国本土から実際に開けるかを必ず確認してください。reCAPTCHAなど、Google由来の部品を使っていないかもあわせて確認します。また、パスポート画像の添付欄があっても、ログインせずに送信できるかも確認します。
【3】作り直すなら、法定の記載項目も見直す
フォームを作り直すときは、項目も確認しましょう。2023年12月の改正で、旅館業と特区民泊は「職業」が削除され、「連絡先」が追加されました。住宅宿泊事業(民泊新法)は「職業」が残っています。さらに自治体によっては、独自に上乗せしている項目があります。
自治体ごとの項目は、こちらの記事にまとめました。
■作るのが面倒な方へ
Zoho Formsで作った宿泊者名簿フォームを、施設に合わせてお渡しするサービスを出品しています。
・Googleフォームと異なり、中国からもアクセスできます
・旅館業法・住宅宿泊事業法の記載項目に対応
・10名までの宿泊者に対応(増やしたい場合はご相談ください)
・パスポート写真の添付、下書き保存、送信前の確認画面、送信後のPDF保存
・CSV出力に対応。Googleドライブ連携は有料オプション
「自分の施設だとどんな項目が必要?」というご相談だけでも、メッセージからお気軽にどうぞ。