1-3.不動産DDの調査先一覧

1-3.不動産DDの調査先一覧

記事
ビジネス・マーケティング
― プロは「誰に何を確認しているのか」 ―

はじめに

不動産調査というと、こんなイメージを持たれることが多いです。

・法務局に行く
・役所に行く
・現地を見る

どれも正しいですが、
これだけやっていても事故は起きます。

実務で怖いのは、
「ちゃんと調査しているのに外す」ケースです。

登記を取った。
用途地域も見た。
現地も確認した。

それでも問題が出ます。

理由はシンプルで、
その情報が“誰の情報か”を意識していないからです。

不動産DDは、
資料を集める作業ではありません。

👉 誰に当たって裏を取るか

ここで精度が変わります。

この記事では、調査先を
「場所」ではなく「情報の持ち主」で整理します。

結論:調査先は5つに分けて考える

■よくある整理

・法務局
・役所
・現地

これは入口としてはOKです。
ただ、これだけだと抜けが出てしまいます。

■実務では、こう分けると整理しやすい

・公的情報
・取引当事者
・運営主体
・物理・技術
・現地・第三者

👉 この5つでほぼ網羅できます

① 公的情報


■ 法務局
主な確認内容は下記です。

・所有者
・抵当権・差押・仮登記
・共同担保
・地目・地積
・区分所有の構造

ただし、注意点もはっきりしています。

・現況とズレることがある
・越境は出てこない
・利用実態は分からない

👉 登記だけで分かった気になるのが一番危ないです。

■ 市区町村(都市計画・建築)

ここは「建てられるか」を見る場所。
主な確認内容は下記です。

・用途地域
・建ぺい率・容積率
・道路種別
・斜線・日影
・各種条例

ただ、ここも単純ではありません。

・建築指導と道路管理で見解がズレる
・条例は窓口ごとに温度差がある

👉 1つの部署の回答だけで決めてはいけません。

■ 税務(固定資産)

主な確認内容は下記です。

・評価額
・課税状況
・名寄帳

👉 資産としてどう扱われているかを確認します。

② 取引当事者


■ 売主
一番情報を持っています。

・履歴
・境界
・越境
・不具合
・賃貸状況

👉 聞くが、そのまま信じてはいけません。

■ 仲介会社
情報はきれいに整理されている。

・物件概要
・重説
・調査済み事項
・想定利回り

だからこそ注意して下さい。

👉 完成された情報ほど疑うこと。

■ 金融機関・信託
直接の情報というより、
「第三者の見方」として使う。

・担保評価
・融資条件

👉 自分の見方とズレたら、その理由を徹底的に考える。

③ 運営主体


■ 管理会社(PM/BM)
実態はここに出ます。

・賃貸状況
・滞納
・修繕履歴
・クレーム

👉 レントロールより優先度が高いです。

■ テナント
紙に出ない情報が多いです。

・契約実態
・更新意向
・不満

👉 一度は当たって確認したいです。

■ 管理組合(区分)

区分はここが重要です。

・修繕状況
・積立金
・管理状態

👉 外観は良くても、運用状況は確認しないとわかりません。

④ 物理・技術



■ インフラ
・水道(本管・引込・口径・私設管)
・下水
・ガス

👉 ミスすると費用に大きな影響が出ます。

■ 境界・測量
・境界確定
・越境
・実測

👉 取引価格や後々のトラブルに発展する重要フェーズです。

■ 建物
・構造
・劣化
・違法性
・修繕費

 👉 借入などにも影響が大きいです。

■ 環境・地盤
・土壌
・地盤
・液状化

 👉 出口戦略が大きく影響します。

⑤ 現地・第三者


■ 現地

・接道
・高低差
・擁壁
・越境
・騒音・臭気

👉 違和感はだいたい現地に出ます。

■ 近隣
・トラブル
・ゴミ
・騒音
・空気感

👉 住んでからの現実はここにしかない。

まとめ
不動産調査は、資料を集める作業ではありません。

重要なのは👇

・誰がその情報を持っているか
・その立場は何か
・他の情報と整合しているか

そしてもう一つ。
👉 同じ論点を、複数の調査先で確認することです。

これだけで精度はかなり上がります。


ご相談について

不動産は、
「書いてある=安全」ではありません。

むしろ実務では、

ちゃんと書いてあるリスクほど見落とされやすい
ということがよくあります。

・この重説、本当に大丈夫か?
・気づいていないリスクはないか?

こういった不安は、
経験があるほど一度は感じるはずです。

そして実際、
契約前に一度チェックするだけで、結果が大きく変わるケースも少なくありません。

こまわり不動産では、

・重要事項説明書のチェック
・物件調査のセカンドオピニオン

といった形で、
判断の精度を上げるサポートを行っています。

「これで問題ないのか一度見てほしい」
そのくらいの温度感でも大丈夫です。

気になる方は、お気軽にご相談ください。


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