朝、鏡の前で少しだけ手が止まりました。
いつもの服を着ているのに、今日はどこかしっくりこない。髪のまとまり方も、顔色も、特別悪いわけではないのに、何となく自分と合っていない感じがする。
そういう日は、見た目の問題というより、内側の流れが少し変わっているのかもしれません。
人は毎日同じように見えて、実は少しずつ巡りが違います。気持ちが外へ向かう日もあれば、静かに内へ戻る日もあります。明るい色が似合う日もあれば、落ち着いた色に包まれたくなる日もあります。
東洋思想では、すべてのものは陰陽のバランスで動いていると考えます。見た目もまた、外側だけのものではなく、今の心や体の状態を映すものです。
無理にきれいに見せようとしなくてもいいのだと思います。今日は少し整えるだけで十分な日もあります。服を一枚変える。髪を軽く結ぶ。口元に少し色を足す。それだけで、滞っていた気がすっと流れ出すことがあります。
見た目は、自分を飾るためだけのものではなく、今の自分に戻るための小さな手がかりでもあります。
鏡の中の自分に違和感を覚えたら、それは責める合図ではなく、流れを整える合図なのかもしれません。