夫婦関係のなかに、どこか冷たい風が吹き抜けているように感じることはありませんか?-カサンドラ症候群

夫婦関係のなかに、どこか冷たい風が吹き抜けているように感じることはありませんか?-カサンドラ症候群

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コラム
夫婦関係のなかに、どこか冷たい風が吹き抜けているように感じることはありませんか。

「私たちの絆が薄れてしまったのは、自分の努力が足りないからだろうか」あるいは「相手が悪いのだろうか」と、一人で悩みのループに陥ってしまう方は少なくありません。

しかし、その生きづらさの背景には、「カサンドラ症候群」と呼ばれる状態が隠れていることがあります。

カサンドラ症候群とは、もっとも身近な存在であるパートナーや家族との間で、情緒的な交流や温かなコミュニケーションを築くことができず、深い孤独感や心身の不調を抱えてしまう状態を指します。

この状態に陥ってしまう背景には、いくつかの特徴的な原因があります。ひとつは、パートナーにASD(自閉スペクトラム症)やADHDなどの発達特性、あるいはその傾向(いわゆるグレーゾーン)があるケースです。

悪気はなくても「気持ちを分かってもらえない」「会話がどうしても噛み合わない」「感情を受け止めてほしいのに、理屈ばかりが返ってくる」といった心のすれ違いが重なり、少しずつ傷が深くなっていきます。

さらに苦しいのは、この悩みが周囲に理解されにくいという点にあります。パートナーが家庭の外では問題なく穏やかに振る舞うケースが多いため、勇気を出して誰かに相談しても、「どこの夫婦にもあるすれ違いだよ」「あなたの考えすぎじゃない?」と片付けられてしまい、余計に孤立を深めてしまうのです。

なお、カサンドラ症候群は正式な医学的診断名ではなく、あくまでその苦しい心身の状態を表す言葉です。

こうした状態が続くと、心と体は静かに悲鳴を上げ始めます。心には、強い孤独感や抑うつ感、理由のない不安、そして「自分が悪いのかな」という自己肯定感の低下や無気力が現れます。体にも、眠れない夜が続いたり、頭痛や動悸、めまい、食欲不振といった症状となって表れることがあります。

これを我慢し続けてしまうと、やがてうつ病や適応障害といった深刻な状況へつながるリスクも孕んでいます。もし、ご自身の心あたりや、誰にも言えない重荷を抱えていらっしゃるなら、どうか一人で抱え込まずに、そのお気持ちを聞かせてください。

                          沙門蒼俊  合掌


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