「幻影女子」
記事小説
【撮影】
６歳の時
当時担任の「高野幸子先生」が
我々が遊んでる姿を
写真に撮ってくれてた。
その写真は
教室の後ろの壁に貼られ
欲しい写真があったら
チェックすれば現像してくれた。
写真に撮った物は
ドッチボールをしてたり
竹馬や缶ポックリ等で遊んでる姿が
たくさん撮られてた。
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°
クラス子の達は
写真がたくさん並ぶと
休み時間に写真を見て
自分が写ってる物を選ぶ。
俺が写真を選ぶ基準は
ほんの少しでも映ってれば
その写真にチェックを入れて
全部もらってた。
ある時俺は
菊池君と言う子と一緒に
自分が写ってる写真を選んでた。
(´∀｀*)ｳﾌﾌ
しかしその菊池君は
写真の端に自分が少し写ってても
その写真にチェックを入れず
もらおうとしない。
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【写真選び】
そんな菊池君の選び方を見て俺は
「何で自分が写ってるのに
もらわないの？」と聞いてみた。
すると菊池君は
「お前の写真の選び方変だよ」
そう言って来た。
ﾋｨｰ(ﾟﾛﾟﾉ)ﾉ
そこで俺は
菊池君に「何が変なの？」と
不思議そうに聞いてみた。
すると菊池君は
「自分が被写体になってる物以外
選ばないのが普通じゃない」と
俺に言ってくる。
そこの事を聞いた俺は
自分の姿が写真の端っこに
少し写ってるだけで選んでた事に
確かに変な選び方だと感じた。
この時俺は
自分が凄く欲張りだと感じ
菊池君の言う事に
激しく納得してしまう。
その後俺は
きちんと自分が被写体の物だけ
選ぶように改心した。
( *ﾟДﾟ))ﾌﾑﾌﾑ
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【謎の子】
ある日
壁に貼られた写真を見てると
見た事ない女子が写ってる。
でも写真撮影される子は
クラスの子だけに限られてて
他のクラスの子なんて映さない。
ｵﾔｵﾔ(*´ﾟдﾟ`*)
この時俺は
まだクラスの子で顔を覚えてない
知らない女子がいるのかと感じ
周りを見渡してみた。
しかし見た事ない女子なんて
今のクラスにいなくて
この写真に写ってる女子だけ
確かにこのクラスにいない。
この事を知った俺は
先生に「見た事ない女子が
写真に写ってるよ」と聞いてみた。
すると高野先生は
「この子まだ学校に来れなくて
こないだ職員室に来たばかりなの」
そう答えてくれた。
どうやらこの写真は
こないだ職員室に来た時
たまたま撮影できた物らしい。
( *ﾟｪﾟ))ﾌﾑﾌﾑ
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【自閉症】
この女子が何で学校に来てないのか
不思議に感じた俺は
高野先生に理由を聞いてみた。
すると高野先生は
「心の病気で来れないらしいの」
そう俺に伝えてくれた。
どうやらこの女子は
自閉症にかかってらしいけど
この頃自閉症がまだ認知されて無く
全く解らない謎の病気だった。
この時俺は
ただの精神論の問題だと感じ
まだ見た事ないこの子の家に行き
是非会ってみたくなった。
そして先生に
この女子の住んでる場所を聞くと
「まだ絶対あっちゃダメ！」
そう言われて止められてしまった。
仕方ないので俺は
せめてどんな子か知りたくて
クラスの女子に知ってる人いないか
聞き込みして調べてみた。
すると数人の女子が
入学式の時見た事があり
その様子を語ってくれた。
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【誰も居ない席】
まだ学校に来たことが無い
謎の女子の入学式の様子は
「ゲロ吐いてすぐ帰った」
そう言われてしまった。
どうやらその謎の女子は
大勢の人の中に来たせいで
気分が悪くなって入学式の途中で
帰ってしまったらしい。
そこで俺は
ますますその謎の女子が
凄く気になってしまった。
そして俺は
その子を知ってる女子達に
「あってみたいなぁ～」と
伝えてみた。
すると謎の女子を知ってる子達が
一斉に「その子に会ったら
死んじゃうからダメ！」と言われ
完全拒否されてしまった。
なので会う事を諦め
授業が始まったので席につくと
「そう言えば１番後ろの席に１つ
誰も居ない席あるな」と気が付く。
今までその誰も居ない席は
机が余ったのかと思ってたけど
多分まだ学校に来てない
あの謎の女子の席だと感じた。
