まずは、徹底的な事実把握ですよ。社長!
今回は、『経営改善計画』策定に向けた流れについて、ご説明します。
その前に、
金融機関の認識は、小規模事業者のニーズや課題は、『潜在的』である。
「自社に何が足りないか」「経営改善に何が必要か」に気づいている企業は、
意外と少ない。『必要なことを知らなければ、不足を感じることはないし、
課題解決に向けて、取り組もうとは思わない。』だそうです。
気づいていても、対応する余裕がないというのが、実際ではないか
という気が個人的にはします。
また、厳しいことをお話しすると、
中小機構での「経営改善計画策定支援研修」の講義で、
『相談を受けたときにまずやるべきことは、
「現状把握」後、「事業の持続可能性」を判断すること。
事業の持続可能性がないのであれば、
相談者・支援者双方の時間・労力・費用負担を考え、
「廃業・清算」の方向に。』と教わりました。
以上からすると、経営改善のポイントは、
第1には、『手遅れになる前の、早期着手』
さらには、
② 経営改善の必要性の十分な認識
③ 経営者やスタッフがやるべきことを着実に実行すること
となります。
では、「経営改善計画」策定の流れの概略について、ご説明します。
(1) 現状の把握 【検討の拡散】
〇 徹底的に事実を把握し、現在の姿(Sein) と
あるべき姿(Sollen) の 負のギャップ(問題点) を確認
優れている点 も確認
・ 企業の概要(沿革、業種・事業内容、経営者、組織等)
・ 財務ハイライト(過去の経営成績、財政状態の推移、資金繰状況等)
注:財務状態=実質純資産額、正常収益力、借入状況、設備投資状況
(2) 窮境原因・真相の究明 【深堀り】
〇 会社が「窮境」に陥った原因を特定する。(定量面、定性面)
(3) 強み・弱み、機会・脅威の明確化【深掘り】
〇 SWOT分析 ⇒ 過去のブログ
「創業寺子屋 付録② SWOT分析のやり方」を参照ください。
・ 内部環境/外部環境における現状の問題点・優位点の抽出
・ 今後の内部・外部環境の見通し、強み・弱み/機会・脅威の設定
(4) 課題の設定(取組みの方向性/やるべきこと、テーマ)【収束】
〇 クロスSWOT分析
・ 「態勢整備」の方向性の設定(強みの活用/弱みの克服)
・ 「事業展開」の方向性の設定(機会の獲得/脅威の回避)
(5) 取組みの方向性の妥当性、実行可能性の分析・検証【取捨選択】
〇 課題の分析・検証
・ 具体的な取組、内容の設定
・ 妥当性、実現可能性の検証
(6) 具体的な解決策の設定【絞り込み】
〇 「誰が」「いつ」「何を」「どのように行うか」
・ 事業展開の具体的内容
・ 態勢整備の実施(内容、体制、スケジュール)
・ 成果目標・見込み
(7) 具体的な解決策の効果の検証・評価 【収束】
〇 効果検証・評価 (PDCAを繰り返す)
★ 計画全体として、各プロセス間に「整合性」があり、
「現状把握」から「解決策設定・評価」に至る全体で、
「一貫性、論理性」があるか、確認しましょう。
・ (3)と(5)の整合性~強み・弱み、機会・脅威の設定は
的確に行われているか
・ (2)と(6)の整合性~具体的解決策が問題の根本原因や
真相に対応しているか
・ (1)と(7)の整合性~具体的解決策の効果により、
問題が解決されるか
★ ステークホルダーや従業員。何よりも社長自身の深い理解、
納得の得られる「経営改善計画」の策定を目指しましょう。
次回は、実際の「経営改善計画書」の様式を見ながら、各項目について
コメントさせていただく予定です。
以上、富太郎でした。
参考資料・文献
〇 中小機構 『中小企業経営改善計画策定支援研修』テキスト、資料
〇 『金融機関が行う 経営改善支援マニュアル』
日本政策金融公庫中小事業本部企業支援部[著] (きんざい)