『決算書は、「人間ドック」の結果ですよ。社長!』
決算書は、人間に例えれば「健康診断の結果である。」と
よく言われます。
見る人が見ると、決算書で、会社の健康状態はかなり把握されます。
(従って、毎期、決算書の提出を求める金融機関が多いです。)
ただ、結果の数値が悪化していても、自覚症状がなければ、
あるいは、気づいていても「まあ、大丈夫だろう。」と放置し、
予兆が見え始めた段階で適切な処置・対応がなされないと、
重病化、時には手遅れになってしまうのは、人も会社も、
同じではないでしょうか。
まずは、少し長くなりますが、テレビのコメンテーターとしてお馴染み、
中央大学法科大学院の野村教授と、TKC(税理士先生の私的団体)全国会会長の
座談会の内容(TKCの新聞全面広告より)を抜粋引用させていただきます。
野村先生『 不良債権に関しては大きく2つのケースがあります。
故意か故意でないかは別として、借り手企業の帳簿のつけ方がずさんなせいで
本来貸してはいけない事業と見抜けず、融資をしてしまい、結果返済されないというケース。 (中略)
そしてもうひとつは、融資を受けたお金をきちんと返済したいのだけれど、
不況などに飲み込まれ返済できないというケースです。
コロナ禍でこうした事例は今後ますます増えていく可能性があります。
(以下、略) 』
以前、別のコラムで書きましたが、月々の返済が難しくなった企業が
返済条件の変更(リスケ)をすると、企業の格付けが下がり、結果、
金融機関は引当金を多く積まなければならず、採算が悪化する。
よって借入先に「経営改善計画」を策定させ、当該企業に融資している
全金融機関にバンクミーティングで、計画を承認してもらう。すると、
企業評価がランクアップして、引当金を抑えられる。(もちろん他行も。)
というお話をしました。
その「経営改善計画」策定をサポートする機関として国が登録しているのが、
『認定支援機関(認定経営革新等支援機関)』です。
主に、商工会等、金融機関、税理士先生ですが、富太郎も「中小企業診断士」
+「(中小機構)中小企業経営改善計画策定支援研修」+「確定申告(開業)」+
「経産省への申請」で、この4月に登録してもらいました。
ただ、中小機構で勉強しているときから感じていたのですが、この計画策定の
労力たるや大変なもので、講師で来ていた金融機関の方も、「行内のスタッフ
だけで対象企業すべてに対応するのはとても無理」と話されていました。
コロナ禍前のお話です。
税理士先生や、有資格のコンサルタントに依頼すれば、相当な費用がかかる
のは必至で、3分の2は補助金が出るにしても、何十万もの自己負担となり、
国民生活事業の対象クラスのお客さんには、労力・費用両面で過重です。
そうは言っても、企業存続のためには『経営改善』は不可欠で、それぞれの
企業が、自社でできる最大限の範囲で、計画を策定しなければならない状況が
必ずくると富太郎は考えます。
よって今回から、中小機構で学んだノウハウと、公庫の中小事業が金融機関
向けに出版している『金融機関が行う経営改善支援マニュアル』という本を
ベースに、「計画策定の流れ・考え方・留意点」等について、
情報提供をさせていただきたいと思います。
ランクアップ可能な計画(「合理的かつ実現可能性の高い経営改善計画
(合実計画)」)のゴール目標は、
① 3年以内の『(正常収益力での)黒字化』
② 5~10年以内の『(実態バランスシートでの)債務超過解消』
③ 計画終了時に『借入金償還年数が10年以内』
です。
次回は、「経営改善計画」策定に向けての、大きな流れについて、
説明させていただきたいと思います。
以上、富太郎でした。
参考資料・文献
〇 中小機構 『中小企業経営改善計画策定支援研修』テキスト、資料
〇 『金融機関が行う 経営改善支援マニュアル』
日本政策金融公庫中小事業本部企業支援部[著] (きんざい)
☆ 過去に「ブログ」に掲示した内容の再掲示です。