「お願い」と言ったのに、結局自分でやる人。

「お願い」と言ったのに、結局自分でやる人。

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「ちょっと、これお願いしていい?」
「うん、いいよ」

こんな会話、よくありますよね。

頼まれたほうは、今やっていることを片づけてから取りかかろうとします。
ところが、数分後。

「あ、もうやったからいいよ」

……えっ?

いや、さっきお願いしたよね?

しかも、相手は少し不機嫌そう。
何だか、こちらがいつまでもやらなかったから、仕方なく自分でやったような雰囲気です。

いやいやいや。
頼んだの、そっちじゃん!

これ、地味に腹が立ちませんか?
別に、その作業がやりたかったわけではありません。

むしろ、やらなくて済んだなら、それはそれで助かります。
それなのに、なぜかモヤモヤする。
不思議ですよね。

実は、このイライラの正体は、作業を取られたことではないんです。

「やってあげよう」と思った自分の気持ちが、置いてきぼりになったこと。

そして、相手の都合で、自分の時間まで勝手に決められてしまったこと。
そこに腹が立つんです。

例えば、料理をしているときに、
「洗濯物、取り込んでおいて」
と頼まれたとします。

今、火を使っているから、これが終わったらやろう。
そう考えていると、向こうからバタバタと足音が聞こえてきます。

そして、
「もういい!自分でやる!」

……。

いや、料理の火を消して、ダッシュで洗濯物を取り込めばよかったんでしょうか?
それとも、洗濯物を優先して料理を焦がせば正解だったんでしょうか?(笑)

ここで一つ、気づくことがあります。

人に何かを頼むということは、相手の時間も借りるということです。

自分にとっては今すぐやってほしいことでも、相手には相手の都合があります。
それなら、
「今すぐお願いできる?」
と聞けばいい。

今は無理だと言われたら、いつならできるのか相談すればいい。
それだけのことなんですよね。

ところが、わたしたちは案外これが苦手です。

頼んだ側は「すぐにやってくれる」と思っている。
頼まれた側は「手が空いたらやろう」と思っている。

どちらも悪気はないのに、頭の中にある時計が違うんです。
そして、その時計の違いがイライラを生んでしまう。

ただし、もう一つ大切なことがあります。
自分でやってしまうこと自体が悪いわけではありません。
急ぐ事情があったり、途中で気が変わったりすることもあります。

そんなとき、
「急いでいたから先にやったよ。ありがとうね」
この一言があれば、ずいぶん違います。

頼まれた側だって、
「あ、そうなんだ。了解!」
で終われます。

人間関係って、大きな事件よりも、こういう小さなやり取りで疲れることがあります。そして、何度も同じことが続くと、だんだん頼まれること自体が嫌になってしまう。

だからこそ、我慢を重ねるよりも、
「頼んでくれたことはやるよ。でも、すぐに必要なら先に言ってね」
と伝えておくことも大切です。

相手を責めるためではなく、お互いに気持ちよく過ごすために。

さて、最後に一つ。
人に頼むのが上手な人は、お願いの仕方だけでなく、待ち方も上手です。
自分のやり方やタイミングを押しつけず、相手に任せることができる。

それって、相手を信頼している証拠でもあります。
「お願い」は、相手を自分の思いどおりに動かすための言葉ではありません。

相手の力を借りるための言葉です。
そして、頼まれたほうにも、自分のペースがあります。

そのことを、お互いに忘れずにいたいですね。

あ、ちなみに。

「もう自分でやったからいい!」と言われたあとに、
「じゃあ、最初から自分でやればよかったのに」

と言いたくなる気持ち。

これは、わたしもよく分かります(笑)


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