人から少し冷たい態度を取られただけなのに、ものすごく落ち込んでしまう。
ちょっと注意されただけなのに、自分を全部否定されたような気持ちになる。
連絡が返ってこないだけで、
「嫌われたのかな?」
「何か悪いことをしたかな?」
と不安になる。
頭では「そんなに気にすることではない」と分かっているのに、なぜか心は強く反応してしまう。
そして振り返ってみると、いつも似たようなことで傷ついている。
そんなことはありませんか?
なぜ、同じようなことで何度も傷ついてしまうのでしょうか?
その一つに、インナーチャイルドが関係していることがあります。
インナーチャイルドとは、自分の中に残っている「子どもの頃の感情や記憶」を表す言葉です。
例えば、子どもの頃に寂しい思いをした。
もっと自分を見てほしかった。
褒めてほしかった。
話を聞いてほしかった。
失敗すると強く怒られた。
人と比べられることが多かった。
自分の気持ちを我慢することが多かった。
そのときの感情を十分に表に出せないまま大人になると、似たような出来事が起きたときに、昔の感情まで一緒に出てくることがあります。
例えば、誰かから返事が来ない。
今起きていることだけを見れば、「まだ返事が来ていない」というだけです。
でも、心の中に「置いていかれる寂しさ」や「自分を見てもらえなかった悲しさ」が残っていると、その出来事に強く反応します。
「またわたしは大切にされない」
「やっぱりわたしは必要とされていない」
そんな気持ちまで出てくる。
すると、今起きている出来事以上に苦しくなります。
だから、
「どうしてわたしは、こんなことで傷つくんだろう?」
と自分を責めるのではなく、
「どうして、こんなに心が反応しているんだろう?」
と、自分の内側を見てあげます。
「この感じ、前にもあったな」
「昔、同じような気持ちになったことはなかったかな?」
そうやって自分の心をたどっていくと、今まで気づかなかった気持ちが見えてくることがあります。
本当は寂しかった。
認めてほしかった。
安心したかった。
もっと甘えたかった。
「大丈夫だよ」と言ってほしかった。
当時は言葉にできなかった気持ちが、大人になった今も自分の中に残っていることがあります。
インナーチャイルドを癒すというのは、過去をなかったことにすることではありません。
誰かを責めることでもありません。
あの頃の自分が感じていた気持ちに、今の自分が気づいてあげることです。
「寂しかったんだね」
「本当は嫌だったんだね」
「頑張っていたんだね」
「もっと大切にしてほしかったんだね」
当時の自分が言えなかった気持ちを、今の自分が受け止めてあげます。
過去に戻って出来事そのものを変えることはできません。
でも、その出来事を抱えている今の自分との向き合い方は変えられます。
自分の中にある傷に気づいていくと、
「今起きていること」と「昔から抱えている感情」を分けて見られるようになります。
誰かの態度が少し冷たかった。
だからといって、自分に価値がないわけではありません。
誰かから返事が来ない。
だからといって、自分が大切にされていないと決まったわけでもありません。
注意された。
だからといって、自分自身を否定されたわけではありません。
今起きていることに、昔の傷まで重ねなくていいんです。
それでも、頭では分かっているのに何度も同じことで傷ついてしまう。
自分なりに向き合っているのに、いつも同じところへ戻ってしまう。
そんなときは、一人で答えを探し続けなくても大丈夫です。
自分では気づきにくい心の奥にある感情に、少し違う角度から触れてみる。
そのための時間として、インナーチャイルドヒーリングを取り入れる方法もあります。
「こんなことでお願いしてもいいのかな?」
と考える必要もありません。
今感じている寂しさ、不安、怒り、人間関係で繰り返していること。
その感情そのものが、自分の内側を知るための入り口になります。
わたしのインナーチャイルドヒーリングでも、今感じていることを大切にしながら、その奥に残っている感情に寄り添い、少しずつ癒していくお手伝いをしています。
何度も繰り返している感情には、自分でもまだ気づいていない理由があります。
「どうして、いつも同じことで傷つくんだろう?」
そう感じたときは、自分を責めるのではなく、自分の心を知るタイミングです。
そして、一人では見つけにくいと感じたときには、インナーチャイルドヒーリングを、そのきっかけの一つとして使っていただけたら嬉しいです。