普段は人に合わせることができて、多少嫌なことがあっても笑って流せる。
誰かが困っていたら放っておけないし、自分より相手のことを優先してしまう。
そんな優しい人ほど、ある日突然、
「もう誰とも関わりたくない」
「全部の人間関係を切ってしまいたい」
と思うことがあります。
昨日まで普通に接していたのに、急にLINEを返したくなくなったり、誰からも連絡してほしくなくなったり、一人になりたくなったりします。
自分でも「どうして急にこんな気持ちになったんだろう?」と戸惑うかもしれません。
でも、本当は突然ではないことが多いのです。
心の中では、ずっと前から小さな我慢が積み重なっています。
本当は嫌だったけれど笑って流したこと。
傷ついたけれど「気にしてないよ」と言ったこと。
疲れていたのに頼まれて断れなかったこと。
自分ばかり話を聞いて、こちらの話は聞いてもらえなかったこと。
相手に悪気はないからと、自分を納得させたこと。
一つ一つは小さなことなので、その時は我慢できてしまいます。
特に優しい人は、「これくらいで怒るのも大人気ない」「相手にも事情があるから」と、自分の気持ちより相手の事情を先に考えます。
それ自体は、とても思いやりのあることです。
ただ、相手の気持ちを理解することと、自分の気持ちを無かったことにすることは違います。
「相手にも事情があった」
それは本当かもしれません。
でも同時に、
「私は悲しかった」
「私は嫌だった」
「私は疲れていた」
という気持ちも本当なのです。
そこをずっと無視していると、心の中に少しずつ疲れが溜まっていきます。
そして、心のコップがいっぱいになった時、ほんの些細な出来事がきっかけになって溢れます。
すると突然、
「もういい」
「誰とも会いたくない」
「全部面倒くさい」
という気持ちになるのです。
ですから、人間関係を全部切りたくなった時は、本当にすべての人が嫌いになったとは限りません。
人との関わりそのものに疲れてしまっているだけの場合もあります。
特に、いつも周囲の空気を読んでいる人は、人と一緒にいる間ずっと無意識にエネルギーを使っています。
「機嫌悪くないかな」
「今の言い方、大丈夫だったかな」
「私が何とかした方がいいかな」
「嫌われていないかな」
そんなことを無意識に感じ取っていると、普通に会話をしているだけでも疲れてしまいます。
そして一人になった瞬間、どっと疲れが出ることがあります。
こういう時に必要なのは、無理に人付き合いを頑張ることではありません。
少し人から離れて、一人になる時間を作ることも大切です。
ただし、勢いのまま全部の縁を切ってしまう前に、一度自分に聞いてみてください。
「私はこの人が嫌いなのかな?」
それとも、
「私はただ疲れているのかな?」
この二つは似ているようで、かなり違います。
疲れている時は、普段なら気にならない言葉にも傷ついたり、人からの連絡さえ負担に感じたりします。
少し休んで心に余裕が戻ると、「あそこまで嫌ではなかったかも」と感じることもあります。
そして、もう一つ大切なのは、限界になる前に小さく自分の気持ちを出してあげることです。
「今日はちょっと疲れているから、また今度ね」
「それはできないかな」
「私はこうしたいな」
「今は一人で過ごしたい」
最初は、こんな小さなことで十分です。
優しい人にとって「断る」「距離を取る」「自分を優先する」ということは、少し勇気が必要かもしれません。
でも、それは冷たいことではありません。
むしろ適度な距離を取れるようになることで、人間関係を長く大切にできるようになることもあります。
エネルギー的に見ても、人に合わせ続けている時は、自分の意識やエネルギーが外側へ向かいすぎていることがあります。
そんな時は、誰かのことを考える時間を少し減らして、自分自身へ意識を戻してあげることが大切です。
何が食べたいのか。
今日は何をしたいのか。
本当は誰と一緒にいたいのか。
そして、誰とは少し距離を置きたいのか。
自分の気持ちを聞いてあげてください。
優しい人ほど、人を大切にすることは得意です。
だからこそ、ときどき自分にも同じ優しさを向けてあげてほしいと思います。
「もう誰とも関わりたくない」と感じた時。
それはあなたの心が冷たくなったのではなく、
「そろそろ私のことも大切にして」
という、自分自身からのサインなのかもしれませんよ^^