こんにちは!ダイフクモチヲです。
男性キャラクターを描くとき、「色気のある人物にしたい」というご希望をいただくことがあります。
色気というと、肌の露出や着崩した衣装を思い浮かべる方も多いかもしれません。
もちろん、衣装やポーズも印象を左右する要素です。
ですが、私が男性キャラクターの色気を表現するときに特に意識しているのは、目元と肌の塗り方です。
今回は、男性らしいカッコよさを残しながら、どのように色気を加えているのかをご紹介します。
【色気は、すべてを見せることではありません】
私が描きたい色気は、肌をたくさん見せたり、華やかな装飾を加えたりすることだけではありません。
何を考えているのか読み取りきれない視線。
少し疲れや影を感じる目元。
光と影によって浮かび上がる顔の立体感。
そうした、はっきりと言葉にはできない雰囲気にも、男性キャラクターの色気は生まれると考えています。
そのため、表情や目の光、肌へ落ちる影を、キャラクターの性格や背景に合わせて調整しています。
【目の形と視線で雰囲気を作ります】
顔の中でも、特に印象を左右するのが目です。
同じ顔立ちでも、目の開き方や視線の方向によって、受ける印象は大きく変わります。
正面をまっすぐ見るのか。
少し目を細めるのか。
こちらを見ずに、わずかに視線を外すのか。
視線の違いだけでも、自信や警戒心、気だるさ、危うさなどを表現できます。
色気を出そうとして、必ずしも分かりやすい表情にする必要はありません。
むしろ、感情を見せすぎない目元の方が、その人物の内側を想像させることもあります。
【目のハイライトは、必要な分だけ】
私は、目のハイライトをやたらと多く入れないようにしています。
ハイライトとは、瞳の中に入れる光のことです。
大きく明るいハイライトを入れると、元気で素直な印象や、親しみやすい雰囲気を作りやすくなります。
反対に、ハイライトを小さくしたり、光を控えめにしたりすると、落ち着きや疲労感、影のある雰囲気を表現できます。
どちらが正しいというものではありません。
キャラクターの性格や、それまで歩んできた背景、見せたい表情に合わせて入れることが大切です。
目の光を必要以上に増やさず、あえて感情を読み取りにくくすることも、男性キャラクターの色気につながると考えています。
【まつ毛ではなく、上まぶたの線を意識します】
男性キャラクターの目元へ色気を加えるとき、私は基本的にまつ毛を描きません。
まつ毛を増やしたり、目尻を長く伸ばしたりすると、華やかで中性的な美しさを表現できます。
一方、私が目指しているのは、男性らしい力強さを残した目元です。
そのため、上まぶたの線を少し太くし、目の輪郭を引き締めています。
ただ太い線を引けばよいわけではありません。
キャラクターの顔立ちや性格に合わせて、どの部分を強く見せるのかを調整します。
クールな人物なら鋭さを感じる目元に。
気だるい人物なら、少し重さを感じる目元に。
危険な人物なら、笑っていても油断できない印象に。
上まぶたのわずかな違いから、その人物らしい雰囲気を作っています。
【アイシャドウのような色で、目元に深みを加えます】
上まぶたの線に加えて、目の周囲へアイシャドウのような色を入れることもあります。
ここでいうアイシャドウは、華やかな化粧を表現するためのものとは限りません。
目元へ自然な影や色を加え、顔に深みを持たせるための表現です。
色を強く入れすぎると、華美で中性的な印象へ寄りすぎてしまうことがあります。
そのため、男性らしさから離れないよう、線の強さや色の範囲を調整しています。
目元を飾るのではなく、その人物が持つ落ち着きや危うさを引き出す。
そのために必要な分だけ、色を加えることを意識しています。
【基本の肌色と、二段階の影で立体感を作ります】
私のSDイラストは、アニメ塗りを基本としています。
アニメ塗りとは、色や影の境目をはっきりさせた塗り方です。
肌を塗るときは、最初に全体へ置く「基本の肌色」、光が当たりにくい部分へ入れる「最初の影」、さらに暗い部分を引き締める「濃い影」の、主に三段階で色を選んでいます。
イラスト制作では、最初の影を「1影」、さらに濃い影を「2影」と呼ぶことがあります。
1影は、顔の向きや凹凸を分かりやすくするための影。
2影は、目元や首元など、特に暗くなる部分を引き締めるための影です。
限られた色数でも、それぞれの色をどの程度明るくするのか、どのような色合いにするのかによって、肌から感じる温度や雰囲気は変わります。
色白の人物、健康的な人物、疲れを抱えた人物では、似合う肌の見せ方も同じではありません。
キャラクターに合わせて基本の肌色と影の色を選ぶことも、色気を表現するための大切な工程です。
【影は細かく刻まず、大胆に入れます】
肌へ影を入れるとき、私が特に大切にしているのが、影の形です。
SDイラストは、小さなサイズで使用されることも多いため、影を細かく入れすぎると、全体が分かりにくくなる場合があります。
そのため、必要な場所へ思い切って、大きな面として影を置きます。
顔の片側へ落ちる影。
前髪によってできる目元の影。
顎の下から首元へつながる影。
こうした影を大胆に入れることで、顔の輪郭や目元が際立ち、シンプルなアニメ塗りでも立体感が生まれます。
色気を出すために細かく描き込むのではなく、どこを明るく見せ、どこを影にするのかを選ぶ。
光と影の差をはっきりさせることが、男性キャラクターのカッコよさや色気につながると考えています。
【男性らしさを残した色気を描きたい】
色気の表現には、さまざまな方法があります。
華やかで中性的な美しさもあれば、筋肉や肌の露出から生まれる力強い魅力もあります。
その中で私が大切にしているのは、男性らしさを残したまま、その人物の内面を感じさせることです。
感情をすべて見せない視線。
必要な分だけ入れた目の光。
まつ毛に頼らず、上まぶたの線で引き締めた目元。
基本の肌色と影、そして大胆な影の形。
そうした一つひとつの積み重ねから、ダイフクモチヲらしい男性キャラクターの色気を描いています。
かわいいだけではなく、カッコよさや色気も感じられるSDイラストをお探しの方は、どうぞお気軽にご相談ください。