前回、副業で作ったツールが「まったく売れない」という話を書きました。
出品はした。ブログも書いた。でも、人が来ない。
検索では実績ゼロの新規は埋もれるし、そもそも商品ページまで辿り着いてもらえない。じゃあどうするか。
考えた末に出した答えが、「まず、無料で気軽に触れるものを入口に置いてみよう」でした。
いきなり有料の商品を見せるより、無料で「この人のツール、ちゃんと動くな」と一度体験してもらう。そこから興味を持った人に、本命の商品を見てもらう。そういう入口を作ろうと思ったんです。
今回は、その無料ツールを実際にネットに公開するまでの記録です。プログラミング未経験の私が、どこでつまずいて、何が分かっていなかったのか。正直に全部書きます。
何を作ったか:源泉徴収の計算ツール
作ったのは、報酬額を入れるだけで源泉徴収額と手取りが出る、シンプルな計算ツールです。
なぜこれにしたかというと、私が持っている請求書ツールの「一番手前の悩み」だからです。副業を始めたばかりの頃、源泉徴収が引かれるたびに「これ合ってる?」と電卓を叩き直していた、あの不安。あそこだけを切り出しました。
あえて、PDF出力も保存機能も付けていません。それは本命の請求書ツールの役割だからです。無料ツールは「計算だけ」で止める。全部できてしまうと、本命を使う理由がなくなってしまうので。
ツール自体は、AIと一緒に作れました。
ここはもう、私にとっては慣れた作業です。
問題は、この後でした。
つまずき①:そもそも、作ったものをどうやってネットに出すの?
ツールは手元にできた。でも、これをどうやって「ネット上の、誰でも開けるページ」にするのか。ここが最初の壁でした。
自分のパソコンの中にHTMLファイルがある。それは分かる。でも、それを他の人がスマホで開けるようにするには、どこかに「置く」必要がある。その「置き場所」が分からない。
そもそも、みんなどうやって公開してるんだ……?
作ったはいいけど、公開の仕方が分からない。ツールが手元にあるのに、それを世に出す方法だけがすっぽり抜けていました。作ることばかり調べていて、公開する方法なんて考えたこともなかったんです。
調べてたどり着いたのが、GitHub Pages というサービスでした。
無料で、作ったHTMLをそのままネットに公開できて、URLももらえる。
これだ、と。
ただ、GitHubは画面が全部英語です。未経験には、用語の一つひとつが初見で、正直かなり身構えました。
つまずき②:公開できたはずなのに、真っ白(二重拡張子の罠)
アカウントを作って、ファイルをアップロードして、公開の設定をして。手順通りにやったつもりでした。
そして、もらったURLを開いてみたら——404エラー。
ページが表示されない。
え、ここまでやって404エラー?
俺、なんかとんでもないミスをやらかしたんじゃないか——。
手順は全部なぞったはずなのに、目の前は真っ白。何が悪いのかも分からないまま、いやな汗が出ました。
原因を一つずつ切り分けていって、最終的に分かったのが、しょうもない、でも未経験なら誰もがハマりそうな罠でした。
ファイル名が index.html.html になっていたんです。
トップページにしようとして index.html にリネームしたつもりが、元々の .html が残ったまま、後ろにもう一つ .html が付いていた。
拡張子が二重になっていたせいで、システムが正しいトップページを見つけられなかった。
言われてみれば単純なミスです。でも、未経験だと「そもそも拡張子が二重になっている」ということ自体に気づけない。
エラー画面を見ても、何が悪いのか見当もつかない。
ファイル名を index.html に直した瞬間、ページがちゃんと表示されました。
直った瞬間は、もちろんホッとしました。
でも同時に、こんなしょうもないところで躓く自分に、「これから先、本当に大丈夫かな……」という不安のほうが強くなっていきました。一つ解決したはずなのに、なんだか心細さが残ったんです。
一番の気づき:「公開した」は「届いた」じゃなかった
そして、公開できて一安心した後に、もっと大きなことに気づきました。
このツール、URLをどこにも貼っていない。
つまり、ネット上に存在してはいるけれど、その場所を知っているのは私だけ。この世界の誰一人、辿り着けない。公開した瞬間は「よし、世に出た」という達成感があったのに、冷静に考えたら、誰の目にも触れていないんです。
作ったはいいけど、どこで公開しようか、まったく決めていなかったんです。X? ココナラのプロフィール? どこに貼れば、いろんな人の目に留まるんだろう——。そこで初めて気づきました。私は「どうやって届けるか」を、完全に考えていなかった。
これ、前に「作れること」と「売れること」は別のスキルだと書いたのと、まったく同じ構造でした。
作る。公開する。ここまでは、手を動かせば進む。でも「人に届ける」は、まったく別の作業なんです。URLをどこに貼るか、誰に見てもらうか、どういう順番で商品まで案内するか。作る技術とは何の関係もない、"届ける"ための設計が要る。
私は、作ることばかりに夢中で、届けることをまるごと後回しにしていました。
だから今、「入口から商品まで」の道を作っています
その気づきから、今やっているのが、導線の整理です。
無料ツールを触ってもらう。そこから、興味を持った人に本命の商品まで来てもらう。その間を、迷わずに歩ける一本道にする。
作ったものを「置く」だけじゃなく、「そこまで人を連れてくる」ところまでが、自分の仕事なんだと、ようやく分かってきました。
正直、まだ答えは出ていません。この記事を書いている今も、試行錯誤の真っ最中です。
でも、「公開した=届く」じゃないと身をもって知れたのは、大きな一歩でした。もし同じように、未経験から何かを作って公開しようとしている人がいたら——作ることと同じくらい、「どう届けるか」を最初から考えておくといいと思います。私は、それを後から思い知ったので。
まだ0→1を達成できていない人は、たくさんいると思います。
もちろん、提供するコンテンツそのものも大事です。
でも、どんなに良いものでも、届ける手段がなければ見てすらもらえない。
ここをいかに整えるか。それが本当に重要なんだと、身をもって知りました。
私も引き続き、自分を知ってもらうための活動を、ものづくりと並行してやっていきます。同じ段階にいるみなさんも、ぜひ一緒に頑張りましょう!