AIの「それっぽい答え」に納得しかけて、踏みとどまった夜

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出品しているサービスの週間の反応が、ある時から急に落ちた。

毎週数字は見ているんだけど、その週は明らかにグラフがガクッと下がっていて、さすがに「あれ」と思った。こういう時、自分は大体まずAIに聞く。感覚で判断すると大体見誤るし、数字を見ながら一緒に考えてもらう方が早い。

で、理由を聞いたら「最近サービスを新しく追加しましたよね。おそらく既存のサービスと客を奪い合う形になって、トータルの反応が落ちているのでは」という説明が返ってきた。

一見、筋が通っている。新しい出品を増やしたタイミングと時期もだいたい重なっているし、なるほどな、と一瞬納得しかけた。

でも、なんとなく腹に落ちなかった。自分の中で「それだけにしては下がり方が大きすぎる気がする」という違和感があって、正直うまく言語化できていなかった。自分のサービス同士で客を奪い合ってるだけなら、もっとなだらかに落ちるはずじゃないか、みたいな漠然とした感覚。

なので、その違和感をそのまま伝えてみた。「自分の出品を増やしたせいというより、他の出品者も同じように落ちてるってことはないか」と。根拠があったわけじゃなくて、ほとんど勘に近い。

そしたらAIが「確かに、カニバリ(共食い)だけで説明するには下がり幅が大きすぎますね」と言って、もう一度数字を当てはめ直し始めた。結果、最初に自分が出した「サービス同士の奪い合い」という説は「規模が合わない」とAI自身がはっきり撤回して、代わりに、その時期が大型連休と重なっていたという、もっと単純な説明にたどり着いた。連休中は利用者全体の動きが鈍る時期だから、自分だけじゃなく市場全体が落ちていたと考える方が自然、という話だった。

振り返ると、最初の説明は別に間違った推論じゃなかったと思う。筋は通っていたし、データとしても矛盾はしていなかった。でも「もっともらしい」のと「正しい」のは別物で、一回目の答えがスッと出てきた時ほど、実はそこで思考が止まりやすい。

これはAIに限った話じゃなくて、人に相談する時も同じだなと思う。相手が自信満々に、筋の通った説明をしてくれると、こちらもつい「ああ、そういうことか」で終わらせてしまう。でも自分の中にちょっとでも引っかかりがあるなら、それを曖昧なままでも口に出してみる価値はある。うまく説明できなくてもいい。「なんかしっくりこない」をそのまま伝えるだけで、相手側の思考がもう一段深く動くことがある。

今回は、たまたま自分の勘が当たっていただけかもしれない。それでも、最初の答えで終わらせずに、違和感を言葉にしてよかったと思っている。

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