ご先祖様が帰る日。~沖縄のウークイに想うこと~

ご先祖様が帰る日。~沖縄のウークイに想うこと~

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沖縄では今日、旧盆の最終日
「ウークイ(御送り)」を迎えます。

沖縄の旧盆は、大きく三日間。

初日は、ご先祖様をあの世からお迎えする
「ウンケー(御迎え)」

二日目は、ご先祖様とともに過ごす
「ナカヌヒー(中の日)」

そして三日目、最終日が、
ご先祖様を再びあの世へとお送りする
「ウークイ(御送り)」です。

難しく考えなくても、

ウンケーは「おかえりなさい」
ウークイは「また来年ね」
私はそんなふうに感じています。

沖縄のお盆は、
静かに手を合わせるだけのお盆ではありません。

特にウークイの夜。
どこからともなく、
ドン、ドン、ドン……

と太鼓の音が聞こえてきます。

三線の音。
青年たちの掛け声。
エイサーを踊る人たち。

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沖縄では旧盆になると、
地域の青年会などがエイサーを踊りながら道を練り歩く
「道ジュネー」が行われます。

もともとエイサーは、
旧盆に帰ってきたご先祖様を供養し、
再びあの世へと送り出すために踊られてきたもの。

道ジュネーには、
ご先祖様を見送るとともに、
地域の家々の無病息災や
家内安全などを願う意味も込められています。

地域によっては夜遅く、
時には深夜まで続きます。

だから沖縄のウークイの夜は、
とても賑やかです^^

県外の方からすると、
「ご先祖様を送るのに、こんなに賑やかなの?」
と思われるかもしれません。

でも私は、この賑やかさこそが
沖縄のお盆らしさだと思っています。

静かに悲しみながら送り出すのではない。

太鼓を鳴らし、
三線を奏で、
声をあげ、
力いっぱい踊る。

そして町全体で、
「また来年ね」
と送り出しているように感じるのです^^

私は霊視というものに携わっていますが、
このエイサーの太鼓の音には、
昔から不思議なものを感じます。

もちろん、
これは私自身が感じているスピリチュアルな捉え方ですが、

お腹の底まで響いてくる太鼓の音、
三線の音色、
人々の掛け声や踊り。

それらは単なる賑やかさではなく、
帰ってきた魂を労い、癒し、
再び本来の場所へと導いていくための音
でもあるように感じるのです。

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一年に一度、
家族のもとへ帰ってきたご先祖様。

懐かしい家を見て、
子や孫たちを見て、
家族の声を聞き、

「みんな元気にしているね~」
と安心する。

そして最後の夜には、
太鼓と三線の音に包まれながら帰っていく。

そう考えると私は、
ウークイの夜に遠くから聞こえてくる太鼓の音が、
とても優しいものに感じられます。

沖縄に暮らしていると、
ご先祖様は遠い存在ではない
という感覚があります。

仏壇に手を合わせることも、
お供えをすることも、
亡くなった家族の話をすることも、

特別なことではなく、
今を生きている私たちの暮らしの中に自然とあります。

生きていた頃には言えなかった、
「ありがとう」

素直になれなかった、
「ごめんね」

もっと話しておけばよかった。
もっと優しくしてあげればよかった。

大切な人がいなくなってから、
初めて気づく想いもあります。

だから今日のウークイには、
難しい言葉はいらないと思うのです。

「今年も帰ってきてくれて、ありがとう」
そして、
「私たちは大丈夫だから、安心して帰ってね」
それだけでいい。

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私たちの命は、
自分一人から始まったものではありません。

両親がいて、
そのまた両親がいて、
さらにそのずっと前にも命があります。

何代、何十代という命の繋がりの先に、
今の「私」がいる。

誰か一人が欠けていても、
今の私はここにはいません。

だから私は、
今、自分が生きていることそのものが、
ご先祖様から受け取った大切な贈り物
だと思っています。

そしてウークイは、
悲しいお別れの日ではありません。

「また来年ね」と約束する日。

一年後、またウンケーの日を迎えた時、

「今年も色々あったよ」

「こんな嬉しいことがあったよ」

「大変だったけれど、ちゃんと乗り越えたよ」

そう報告できる一年にしたいですね^^

今夜、沖縄のあちらこちらで
太鼓の音が響きますー

遠くから聞こえていた音が少しずつ近づき、
また遠ざかっていくー

夜が更けても、
エイサーの太鼓と掛け声が聞こえてくるー

れもまた、沖縄のお盆です。
私はその音を聞くたびに、
「今年も、ご先祖様が帰っていくんだな」
と思います。

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静かな祈りだけではなく、
音と踊りと人の力で送り出す。

悲しみではなく、
感謝を込めて送り出す。

その賑やかな音に包まれながら、
ご先祖様の魂もまた癒され、
安心して帰るべき場所へと導かれていく。

私はそんなふうに感じています。

今日、ウークイ。

手を合わせられる方は、
ほんの少し心を静かにして、

「ありがとう」
と伝えてみてください。

そして最後には、
「また来年、帰ってきてね」

と。

送り出したあとは、
私たちもまた自分の人生へ戻っていきます。

ご先祖様から繋いでもらったこの命を、
大切に使いながら。

今年も帰ってきてくれて、ありがとう。

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今夜はきっと、
沖縄中に響く太鼓の音が、
たくさんの魂を優しく送り届けてくれるでしょう。

どうか安心してお帰りください。

そしてまた来年、
笑顔でお迎えできますように。

合掌。

―― JILL

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