独立して最初に直面する現実は、「相談できる人がいない」ということです。
会社員時代には当たり前にいた上司や同僚がいなくなり、多くの人が孤独を経験します。
「自分で決めたことだから」と一人で抱え込んでしまいがちですが、私も二度の起業を通じて、その深い孤独を何度も味わいました。
メンバーが周囲にいても、本音を分かち合える相手がいない精神的な孤独は、本当に身に染みるものです。
人は誰かに話を聴いてもらうことで、不思議と頭の中が整理されます。
信頼できる「壁打ち相手」がいるからこそ判断の精度が上がり、折れそうな心を支えることができるのです。
一人きりで事業を続けるのは、目印のない暗闇を歩くようなもので、非常に危険です。
では、誰に相談すべきでしょうか。
家族や友人は大切ですが、近すぎるゆえに心配をかけたくなかったり、事業の悩みを理解してもらいにくかったりすることもあります。
独立した人間に必要なのは、「同じ景色を見ている人」との対話です。
同じように悩む仲間や、先を歩む先輩との対話が、「自分だけではない」という安心感と一歩踏み出す元気をくれます。
若い頃の私は「自分でなんとかしなければ」と突っ張っていましたが、今ははっきりと分かります。
人は、信頼できる繋がりがあってこそ、本当の力を発揮できるのです。
今のあなたの周りに、不安や本音をそのまま話せる人はいますか?
もし思い当たらないのであれば、まずは信頼できる相談相手や仲間を探すことが、ビジネスのノウハウを学ぶことよりも先決かもしれません。
次回はいよいよ最終回です。60代を迎えた今の私の生き方と、あなたへ一番伝えたいメッセージをお届けします。
今日も明るく元気よく。
河村直人