言えない恋… 6. 「愛」と「現実」のあいだで

言えない恋… 6. 「愛」と「現実」のあいだで

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コラム
それでも、彼の人生の中には入れない
彼は、私を愛してくれている

そう思える瞬間は、ちゃんとある

言葉も、態度も、会えない時間の中でさえ感じる優しさも
「この人にとって、私はちゃんと大切な存在なんだ」と思えることもある

だからこそ、ときどき苦しくなる

愛されているのに
どうして私は、こんなにも遠いのだろう

そんな矛盾に気づく瞬間がある

もし彼が入院したら
わたしは病室へ駆けつけることができるだろうか

心配で仕方なくても、胸が張りさけそうでも
わたしは、きっと行けないだろう

彼の家族の前に、わたしは立てない

彼に何か大きな出来事が起きたとき
そばにいる人として名前を呼ばれることもない

そして、もっと先のことを考えてしまったら…

もし彼の人生の最後に立ち会う日が来ても
わたしはその人の隣に立つことはできない

まして、喪主になることなんてできない

どれだけ深く愛し合っていても
どれだけ長い時間を一緒に過ごしていても
どれだけ彼のこころの中にじぶんがいたとしても

社会の中では、わたしは認められていない
誰にも、言えない…

その現実は、恋をしている最中には
蓋をしている

会えた日は嬉しくて
声を聞けた日は安心して
「愛してる」と言われれば、それだけで幸せになれる

だから、その幸せの中にいる間は
見えないふりができる
見えないふりをする

でも、ふとした瞬間に思う

私は、この人の人生のどこにいるんだろう

愛されている
大切にされている
必要とされている

それは、きっと嘘じゃない

だけど、
「愛されていること」と
「人生を共にすること」は同じではない


彼を責めたいわけじゃない
奪いたいわけでもない
家庭を壊したいわけじゃない

ただ、変わらない、認めざる負えない現実…

本当にこのままでいいの?

幸せを感じる瞬間の裏腹に
その幸せの先にある孤独が心臓をえぐる


今日も、答えの出ない気持ちを抱えたまま
彼を好きでいる

それが正しいのか、間違っているのか
そんな簡単な言葉では、この気持ちは片づけられない。

ただひとつ思うのは

愛されている幸せと
愛されていても埋められない寂しさ

その両方を抱えている女性は
きっと少なくないのだと思う


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