「現用メガネの重要性」 について解説します

「現用メガネの重要性」 について解説します

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眼鏡屋さんによっては現用メガネの呼び方が違いますが、
今回はとりあえず現用メガネをKBとして呼んでいきます。




皆さんはKBに詰まった情報の大切さをご存知でしょうか?

メガネの処方に必要な情報がKBにはたくさんあり、その情報の一部がこちらです。


慣れているメガネのかけ位置 (アイポイント)
レンズの傷やコーティング状態 
瞳孔距離
 度数の左右バランス 

度数も大切ですが、一番大切なのはよく使っているメガネの慣れです。

例えば、かけ位置が変な場所で慣れている場合やレンズのコーティングが剥がれていた場合、
同じ度数でも違和感が出ますし、強度数ならPDやアイポイントがずれるとプリズムが発生します。


見え方の左右バランスが逆転したり、大きく度数を変えた場合も違和感が強く出ます。


KBはメガネ処方において全ての基準となり、新しい度数との比較にもなる大切なものです。


よく「参考までに見せてください」と言うと、「これ全然合ってないから」とか言われることもあるので、

僕の場合は「今のメガネと新しいメガネがどれぐらい見え方が変わるか比較できるので見せてください」と言って拝借します。




他には「病院とかのお薬手帳くらい大切な情報ですので、見えない状態の度数が知りたいのです」と言って拝借します。


お薬で考えれば分かりやすいと思いますが、今まで服用してきたお薬の情報を一切考えず、

現状の状態だけで判断して強い効果を求める処方をする危険性は誰でもわかると思います。



しかし、これだけ理由を説明しても「渡したくない」という方は残念ながら一定数います。


そんな場合は気にせず「完全矯正値を基準にした数値を入れる」という測定脳に切り替えましょう。



たとえそれが今の度数と見え方に乖離があったとしても、「それはあなたがこちらの提案を受け入れずに望んだ見え方ですよね?」と反論できますし

そもそもプロの指示に反論する時点で普通ではないですから遠慮なくがっつり見えるようにしてあげましょう。


ここの切り替えは結構大切で、きちんとKBを比較させてくれる方には寄り添った処方ができますが、

拒否された場合は中途半端に寄り添っても納得してくれません。



ですので、この切り替えは覚えておきましょう。



余談ですが、コンタクトをつけている方がKBを持ってきていない場合は、

コンタクトの見え方を必ず先に確認してから測定をするようにしましょう。



コンタクトの見え方も、同じく処方度数との見え方を比較するための情報となるので、確実に確認しましょうね。



「普段は裸眼で、眼鏡は初めて」という方も同じです。

「眼鏡をかけていない状態」に慣れているので「その状態との比較」を考えた処方をすると良いです。



なぜそれほどKBが大切かということですが、測定する時の目安となり、

お客さんが希望する見え方に最速でたどり着きやすくなるからです。



また、使用年数からの慣れを予測することで、どれだけ度数を変化させても大丈夫かの判断基準となるからです。



以前紹介したメガネの慣れにもありますが、「人の慣れ」は定着すると変化することに違和感を強く感じるので、

「この人はこれだけ変化させると慣れにくそうなリアクションしてるな」とか、

「この設計からこの設計には慣れにくいだろうな」ということが予測でき、

「やっぱり慣れられないから元のメガネと同じに戻してくれ」という残念な結果にならないためにも、

KBの情報は測定時にとても大切なものになるんです。






では、はじめに紹介したKBに詰まった情報を少し深掘りしていきます。



慣れているメガネのかけ位置 (アイポイント)

眼鏡って結構シビアに度数が決まっているのに対して、

かけている本人が、「きちんとその度数の位置でかけている」ということは実はほとんどありません。


大抵の場合はズレた状態でかけていたり、斜めに曲がった状態でかけてメンテナンスもしていない状態に

何年も慣れていることがあります。


そんな眼鏡の「度数だけ同じ」で作成しても見え方が一緒になるわけないんですよね。




ですので、特に「長年変な位置でかけてきて、久しぶりに眼鏡を作る」という方がきた場合は、

基本的に「度数は大きく変えない」が鉄則です。


もちろん処方した度数の見え方よりも「本人が見たい」と希望するのであれば

完全矯正値に近づけても大丈夫です。


なぜなら、それは本人が「希望」したから慣れられるという予測が立つからですね。



なぜ「ほとんど度数を変えなくても大丈夫」なのかは次の項目で解説します。





レンズの傷やコーティング状態 



そもそも眼鏡のレンズは傷やコーティング剥がれが起きると、正しい度数では見えていません。


例えるなら窓ガラスに汚れや傷がついた状態で慣れている感じですね。


つまり、その窓ガラスがキレイになるだけでも今より格段に世界はキレイに映るんですよね。


ですので、長年使用したレンズの状態をしっかり確認することはかなり重要なんです。


ほとんどの方はレンズがキレイになるだけで、「度数は同じでOK」となる場合が多いです。



もちろんそこから老視であったり、乱視であったり、少しのスパイス程度に処方するのは

より良い眼鏡作成につながると思いますので、

安易に同じにするだけではなく、お客さんの主訴や日常生活の背景なども問診できると

より精度の高い「お客さんが満足できる眼鏡」になると思います。





続いて

瞳孔距離 ですが、


初めのアイポイントの確認にも関係するのですが、

変な位置でかけていたり、なぜか瞳孔距離が大きくずれているものに慣れている場合があります。


予測としては、「遠視の方が元々近用で作成した度数が変化し、遠用として見える状態になったから使っている」というパターンや、

「プリズムが左右に少し入っている」というパターンです。



明らかにプリズムが入っている場合はレフとピューピロメーターの数値の違いでわかるんですけど、

数ミリの差だと気づけない場合も多いです、


もし迷ったらKBのPDと数値は同じにするか、

レフ値とKBと実測の間をとる数値にするかですね。



例えば、KBのPDが70で レフでのPDが65 でピューピロでの数値が68とかの場合

「68にする」みたいな感じです。


ただしこれはあくまで「迷ったら」です。



10コンマ前後の強度数の方だと1ミリずれることで1プリズムが発生するので、

その場合は同じ度数で入れた場合のPDの違いをそれぞれまず確認してから

1番自然なPDを確定させ、それから度数を変えるなりしていく方がいいですね。




続いて

 度数の左右バランス  ですが、


人は知らず知らずのうちに左右バランスが崩れています。


それは普段「利き手」が偏っていることと同じで、必ずしも「揃えすぎる必要はない」ということです。


とはいえ、お客さんは「揃っている方がいいんでしょう?」と考えますので、

まずは現状のバランスを確認して、「仮に揃えた場合の見え方」や、「逆転した場合の見え方」

「どうしても必要な見え方にするには逆転しないといけない」などの相談と体験をしてもらうと良いです。



仮枠装用をする際、この左右バランスは確実にはじめに決めてください。


なぜなら左右バランス決めは、すべての処方の始まりだからです。


処方が下手な人は、例外なく仮枠の左右バランスから始めていません。



もしあなたの周りで「処方が苦手」という方がいたら、「はじめに左右バランス決めてる?」と聞いてみてください。

これだけで確実に処方精度が上がりますよ。




最後に


使用年数と慣れ ですが、


この測定マスター塾の肝となる「眼鏡の慣れ」ですね。


このチャンネルを見てくれている方は、「完全矯正値処方だけが正解ではない」と気づいている方がほとんどだと思います。




使用年数が長ければ変化に慣れにくい。

年齢を重ねるほどその変化に敏感に反応し、違和感として現れます。


その変化に対してどのくらいの度数までは耐えられるのか?という目安は

別記事で詳しく解説しているので、そちらを参考にしてみてくださいね。




すべての処方は現在と過去のデータを集めその方の「慣れと主訴による」ということがポイントなので頭の片隅の置いておくと引き出しが増えて
処方精度がアップしますよ。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


またあなたのお役に立てる記事を紹介できるように
精進していきますね。





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