サイトにピクセルを入れたのに、イベントが確認できない。ここで見落とされやすいのが、「どの画面を見て、無いと判断したのか」です。確認する場所によって、意味が変わります。
ピクセルの動作・イベント受信・広告成果は別の確認
同じ「計測できていない」でも、次の3つは別の場所で確認します。
1つめは、ブラウザ側でピクセルが動いたか。 訪問者のブラウザでコードが実行されたかどうかです。
2つめは、Metaがイベントを受信したか。 イベントマネージャで確認します。
3つめは、そのイベントが広告の成果として表示されたか。 広告マネージャで確認します。
この3つは一致しません。Metaの公式ヘルプは、イベントマネージャは「ビジネスとやり取りしている利用者が実行したアクション数」を示すのに対し、広告マネージャと広告レポートは「広告が表示された結果として、ビジネスとやり取りしている人が実行したアクション数」を表示すると説明しています。さらに、イベントマネージャは受信したほとんどのイベントを表示するが、広告マネージャと広告レポートは受信したイベントのうちアトリビューションされたものを表示するとも明記されています(Metaビジネスヘルプセンター「Meta広告マネージャ、広告レポート、イベントマネージャでのイベント数の違い」)。
つまり、広告レポートのコンバージョンが0でも、それだけでピクセルが動いていないとは判断できません。 広告経由ではない申し込みは、そもそも広告の成果として表示されないからです。
なお、ブラウザ経由とは別に、サーバー側からイベントを送る仕組みもあります。その構成では、ブラウザでの確認だけで全体を判断することはできません。自分のサイトがどちらの構成なのかが分からない場合は、設置した人に確認してから調べ始めるほうが早く終わります。
Metaピクセルが動かないときの5つの確認
1. 対象のページに設置されているか
イベントを記録したい画面に、ピクセルが入っているかを確認します。トップページには入っているが、外部サービスの予約完了画面には入っていない、という構成はよくあります。確認するのは「入れたはずの画面」ではなく、実際に完了したときに表示される画面です。
2. 使っている識別情報が正しいか
複数のピクセルやデータセットを持っている場合、別のものを見ている可能性があります。名前ではなくIDで照合してください。過去に代理店や制作会社が設置したものが残っていることもあります。
古いピクセルと新しいピクセルの両方がサイトに残っていて、見ているのは新しいほう、実際に動いているのは古いほう、という状態も起こります。サイトに入っている識別情報と、確認している画面の識別情報を、必ず突き合わせてください。
3. イベントの条件が、実際の動作と合っているか
ページ閲覧は自動で記録される設計になっていても、問い合わせ完了のような個別のイベントは条件を設定する必要があります。この条件が、サイトの実際の動きとずれていないかを見ます。
たとえば「完了画面のURLが表示されたとき」という条件にしていても、送信後にURLが変わらないフォームであれば一致しません。設定の良し悪しではなく、想定とサイトの実装がずれているだけ、というケースが多い箇所です。
4. タグマネージャーを使っている場合、公開されているか
編集中の状態と、一般の訪問者が見る状態は別です。プレビューで動いていても、公開していなければ反映されません。
作業中に他の担当者が未完成の変更を残していることもあるため、公開する前に、自分以外の変更が含まれていないかを確認してください。公開は、権限を持つ人が内容を把握したうえで行う操作です。
5. 同意バナー・拡張機能・ブラウザの条件
広告ブロック系の拡張機能を入れたブラウザで自分がテストしていると、記録されないことがあります。また、同意バナーでどう答えたかによって送信条件が変わる構成もあります。自分の環境だけで判断せず、条件を変えて確認します。
テストイベントを使って受信を確認する流れ
Metaは、イベントマネージャにイベントのテストツールを用意しています。公式ヘルプによると、このツールでは「アプリイベントとウェブブラウザーイベントが正しく設定され受信されていることを確認」でき、「異常なアクティビティを検知して対処」でき、ウェブイベントについては「どのイベントが処理され、どのイベントが重複除外されているかを確認」できます。
手順は次のとおりです。イベントマネージャを開き、左側のメニューで[データソース]をクリックし、対象のデータの名前とIDを選択したうえで、[テストイベント]をクリックします。ウェブサイトのURLを入力して開き、テストしたい動作を実際に行うと、操作が[テストイベント]タブに表示されます。
ここで重要な注意が2つあります。ひとつは、ウェブサイトイベントの場合、アクティビティが記録されるのは[テストイベント]ウェブページが開いている間だけだという点です。タブを閉じて操作しても記録されません。もうひとつは、テスト情報は24時間経過するか削除するまで残るという点です。
また公式ヘルプは、イベントの設定後、データが表示されるまで30分以上かかる場合があると案内しています。設定直後に表示されないことだけで、失敗と判断する必要はありません。
テストで受信を確認できても、それは広告の成果が増えることを意味しません。 また、テスト時に個人情報を含む値を送らないよう注意してください。
ケース例:PageViewは届くがLeadが届かない
これは説明用の架空例です。
ある事業者のサイトで、ページ閲覧のイベントは記録されていました。しかし問い合わせ完了のイベントだけが記録されません。
確認すべきなのは、この2つは発火の条件が違うという点です。ページ閲覧はページが表示されれば記録される設計ですが、問い合わせ完了は「何をもって完了とするか」を設定する必要があります。
このサイトでは、フォームが外部サービスで、送信後に別ドメインの画面へ移動していました。移動先にはピクセルが入っていません。サイトの持ち主が自社であっても、完了画面の持ち主が別ということは起こります。
逆のパターンとして、同じ完了が二重に記録されていないかも見てください。ブラウザからとサーバーからの両方で送っている構成では、重複除外の設定が必要になります。
実装担当者へ確認した方がよいケース
次のいずれかに当てはまる場合は、自分で変更する前に担当者へ確認してください。
・完了画面が別のドメインにある
・同意バナーなどで送信の制御が入っている
・サイトのコードを直接編集する必要がある
・サーバー側からの送信が組まれている
他人が設定したものを上書きしないことが重要です。動いている計測を壊すと、過去との比較ができなくなります。まず、誰がいつ何のために設定したかを確認してください。
判断に迷ったときの基準はシンプルです。そのページやコードの所有者が自分でないなら、触らずに聞く。 これだけで、復旧に何日もかかる事故のほとんどは避けられます。
イベントを確認できない場合の相談先
イベントが届かない原因を絞れない場合は、サイトの動作・設置方法・Meta側の受信状態を順番に確認できます。
相談の前に、次を用意してください。
・対象のURLと、記録したいイベント(問い合わせ完了、予約完了など)
・どこで確認して「ない」と判断したか(イベントマネージャか、広告レポートか)
・設置方法(直接コードを入れた/タグマネージャー/サイト側の機能)
・すでに確認した範囲
状況の確認と、コードの追加実装は対応範囲が異なります。 サイト側へのコード実装、複雑なタグマネージャー設定、コンバージョンAPIの実装は、内容を確認したうえで別途のご案内になります。
下記のサービスで対応しています。