「夜中に広告費が使われている。営業していない時間なのに」
「定休日にクリックされていた」
広告を始めた店舗の方から、よくいただく相談です。
そして、この対処として真っ先に思いつくのが「営業時間だけ配信する」という設定です。これは正しい場合と、逆効果になる場合があります。
分かれ目は1つだけです。問い合わせの受け付け方が「電話」か「フォーム」か。
この記事では、その判断のしかたと、実際の設定手順、そして設定でつまずきやすい点を整理します。
まず判断:止めるべきかどうか
電話が中心なら、止める価値がある
飲食店、美容室、修理業、士業など、電話での問い合わせが主な受け口になっている場合。
営業時間外に広告が表示されてクリックされても、電話は繋がりません。 その人は「電話したがダメだった」という体験をして離れます。
・広告費だけが減る
・見込み客の印象が悪くなる
この2つが同時に起きるため、止めることに合理性があります。
フォーム・予約システムが中心なら、止めないほうがよいことが多い
問い合わせフォームやネット予約を受け付けているなら、深夜でも申し込みは成立します。
そして、これは実務でよく見る傾向ですが、仕事終わりの時間帯や深夜に検索されることは珍しくありません。 日中は忙しくて調べられない、という人が一定数います。
この時間帯を止めてしまうと、受け取れたはずの問い合わせを自分で捨てることになります。
迷ったら:データを見てから決める
設定する前に、まず自分のアカウントの時間帯別データを見てください。
管理画面には、曜日別・時間帯別の実績を確認できるレポートがあります(名称・場所は変更されることがあります。要確認)。ここで次の2つを見ます。
1. どの時間帯にクリックが多いか
2. どの時間帯にコンバージョンが多いか
この2つがズレていることがあります。 昼にクリックが多くても、CVは夜に集中している、というケースです。この場合、夜を止めるのは明確な損です。
ただし注意点があります。 配信開始から間もない、あるいは月のCVが数件しかない段階では、時間帯別のデータは判断に足りません。 1件の偶然で「この時間帯は成果が良い」ように見えてしまいます。
データが薄いうちは、電話中心かフォーム中心かという構造で判断するほうが確実です。
設定のしかた
基本の手順
Google広告では、キャンペーン単位で配信する曜日・時間を指定できます(メニュー名は変更されることがあります。要確認)。
1. 対象のキャンペーンを開く
2. 広告のスケジュール(配信時間)の設定を開く
3. 曜日と時間帯を追加する
「止める」以外に「弱める」という選択がある
ここを知らない方が多いのですが、時間帯ごとに入札を強める・弱める調整ができます。
つまり、完全に止めるのではなく、営業時間外は控えめに出すという設定が可能です。
・ 電話中心だが、フォームもある店舗
・ 営業時間外の問い合わせも、翌営業日に対応できる
こうしたケースでは、完全停止より「弱めて残す」ほうが取りこぼしを防げます。
タイムゾーンの確認
アカウントの時間設定が日本時間になっているかを確認してください。ここがずれていると、設定した時間と実際の配信時間がずれます。
アカウント作成時に決まり、後から変更できない場合があります(仕様は要確認)。作ったばかりなら、早めに確認しておいてください。
つまずきやすいところ
1. 定休日を設定していない
曜日での指定はできるので、毎週の定休日は設定しておけます。
見落とされやすいのは、不定休・臨時休業です。これは自動では止まりません。長期の休業(年末年始、お盆、改装)がある場合は、その都度キャンペーンを一時停止する必要があります。
休業前に止め忘れるのは、本当によくあります。休業の予定が決まった時点で、カレンダーに「広告を止める」と書いておくくらいで丁度いいです。
2. 絞りすぎて配信量が落ちる
「営業時間の中でも、特に忙しい時間は避けたい」と細かく設定していくと、配信できる時間が減り、広告が学習するためのデータも減ります。
特に自動入札を使っている場合、時間帯を細かく制限すると最適化が効きにくくなります。
まずは大きく2つ(営業時間内/外)に分けるところから始めてください。 細かい調整は、データが溜まってからです。
3. 電話番号の表示だけ時間で切り替える方法がある
「広告自体は出したいが、営業時間外に電話されるのは避けたい」
この場合、電話番号を表示する部分だけを営業時間に限定する設定があります(名称・仕様は変更されることがあります。要確認)。
キャンペーン全体を止めずに済むため、フォームも併用している店舗には現実的な選択肢です。
4. 「営業時間内なのに繋がらない」問題
設定より前の話ですが、広告に出している電話番号が、実際に取れる番号かを確認してください。
・施術中で電話に出られない
・一人で運営していて手が離せない
この場合、時間の設定を直しても解決しません。 折り返しの仕組みを作るか、フォームへの導線を強めるほうが効きます。
確認チェックリスト
判断
・ [ ] 問い合わせの中心が電話かフォームかを整理した
・ [ ] 時間帯別のデータを確認した(データが少ない場合は構造で判断)
・ [ ] クリックが多い時間とCVが多い時間のズレを見た
設定
・ [ ] アカウントのタイムゾーンが日本時間になっている
・ [ ] 毎週の定休日を設定した
・ [ ] 完全停止ではなく「弱める」選択も検討した
・ [ ] 時間帯を細かく絞りすぎていない
運用
・ [ ] 長期休業のときにキャンペーンを止める段取りがある
・ [ ] 広告に出している電話番号が実際に対応できる番号になっている
よくある質問
Q. 24時間配信のままだと、無駄が多いのでは
「無駄」と判断する前に、その時間帯にCVが出ていないかを確認してください。 クリックだけ見ると無駄に見えても、フォーム経由の申し込みが出ていることがあります。
Q. 深夜のクリックは質が悪いと聞きました
商材によります。自分のアカウントのデータで確認するのが確実です。 一般論より、自分の時間帯別CV数のほうが信頼できます。
Q. 曜日ごとに営業時間が違う場合は
曜日ごとに個別の時間帯を設定できます。手間はかかりますが、実態に合わせられます。
Q. 設定を変えたら、すぐ効果は出ますか
配信時間の変更は比較的すぐ反映されます。ただし、判断は1〜2週間分のデータが溜まってからにしてください。 数日では曜日の偏りに振り回されます。
まとめ:今日できること
1. 問い合わせの中心が電話かフォームかを確認する
2. 管理画面で時間帯別・曜日別の実績を見る
3. 毎週の定休日を配信スケジュールに設定する
4. 長期休業のときに広告を止める段取りを決めておく
営業時間外の配信は、必ずしも無駄ではありません。 無駄になるのは「繋がらない電話へ誘導しているとき」です。自分の受け口がどちらかで判断してください。
設定画面のどこを触ればいいか分からない、そもそも初期設定が正しくできているか不安、という場合は「初心者歓迎|Google広告の初期設定代行します」で、画面を共有しながら一緒に設定を進めています。配信スケジュールを含め、最初に決めておくべき設定をひと通りご案内します。